劇薬だんご 『泣く、夜』 | おだんご日和

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Dango茶屋・いちのせの徒然記


立ち聞きという古典的な手法をi-podという現代的な小道具で面白く見せていました。
技法的にはハムレットと同じですね。こういう脚本も好きです。
また、今までなら「聞き込み」という手段でしか得られなかった情報が、

インターネットで手に入ってしまうというのも

展開を素早くしていて飽きさせませんでした。






途中まではかなり面白かったのですが、

私の心に引っかからなかったのか、

尻つぼみして終わってしまったように感じました。
しかし「途中からぐんぐん面白くなった」と言う人もいたので、

一概には言い切れないと思います。
面白さの問題というより、好みの問題なのかもしれません。






「東京に行って人格が変わった友人の謎を解いて行く」というような話なのですが…

私の友人には「東京に行って人が変わった」という例がないので

「そんなことあるのかなぁ?」という感じでした。
むしろ「せっかく東京に行ったのに全然変わらない」という人の方が大半です。
そりゃあ東京に行って変わる人もいるとは思いますが、

東京で地味に手堅く生きている人もたくさんいるのではないでしょうか。
大体、東京に行ったくらいで変わるような人格ならば、

福岡に行ったって、いや地元にいたって変わっていたんじゃないかなぁ?






話の流れは面白いのですが、登場人物に感情移入できませんでした。
「そりゃないだろ」と思ってしまいましたが、

これも私の好みの問題かも知れません。

こういうのが好きな人はたくさんいると思います。






ストーリーの構成は大変面白かったです。