世界の常識 | おだんご日和

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Dango茶屋・いちのせの徒然記

先日、アルバイト先の仕事で「ノーベル賞授賞式」と「ノーベル賞晩餐会」のビデオを編集しました。
なんでもスウェーデン大使館から取り寄せたものらしいです。
授賞式が1時間半くらい、晩餐会が2時間近くあったと思います。

ニュース番組なんかで授賞式の様子を一瞬見ることはありましたが、

これはまさに、アレのノーカット版なんですね。





正直に言って、びっくりしました。





受賞者入場の音楽をオーケストラが生演奏するんですけれど、きっと段取りが全部決まってるんでしょうね。

受賞者全員が着席しても、一向に演奏が終わりません。

受賞者とか客席の人たちは、それなりに緊張しているのか演奏が終わるのを神妙に待っているんですが、

スウェーデン王室の人たちは「さも退屈そーに」周りをきょろきょろしたり、

自分の指をもてあそんだりしています。





スウェーデン王室の人たちって正直すぎです。

一番お行儀が良かったのは、一番若いお姫様らしき人でした。





ノーベル賞授与の前には、アカデミー賞とかみたいにプレゼンターの人が舞台に立って

受賞者の紹介をするのですが、これも長い。

10分くらいは平気でスピーチが続きます。

中学の卒業式とかにあった「来賓の祝辞」をイメージしてもらえると、ぴったりくるのではないでしょうか。
そして、ノーベル賞の勲章らしきものを王様が手渡す時は、当然オーケストラの生演奏が場を盛り上げます。

もちろん、曲が終わるまで式は先に進みません(これは先程の演奏よりは短いけれど…)。
これが受賞者の人数分くり返されるのです。

編集していると眠くなります。
でも、編集している私が眠くなるのは仕方がないことかもしれません。

客席にも明らかに舟を漕いでいる人がいます。
「ノーベル賞授与式でも居眠りする人っているんだ…」
客席だけじゃなくて、ステージの上の受賞者さんたちも、式が進むにつれて辛そうな顔をし始めます。

でも、受賞者さんたちはさすがに居眠りできないんでしょうね。

一生懸命に目を開いて頑張っています。

だってノーベル賞がもらえるんですから!





松尾スズキの言う「生ぬるい地獄」というものが本当にあるとすれば、

ノーベル賞を授与しないノーベル賞授与式なんじゃないかなぁ。
きっと中学校の卒業式とかって、明治時代にヨーロッパのこういう文化を見よう見真似で取り入れて、

それが今でも続いているんだろうなぁ…。
なんて、どうでもいい事が頭に浮かびつつ編集しました。





そしてもっとすごかったのが晩餐会です。

映画の一場面みたいな事を素でやってます。
ほら、外国映画とかで花火の刺さった鳥の丸焼きみたいなのが、

ごちそうとして出てきたりするじゃないですか。

私はてっきり「あれは悪趣味な成金的雰囲気を出す為の演出なんだろうなぁ」とばかり思っていたのですが…

出ましたよ。ノーベル賞の晩餐会でも。
しかも、ドラゴンのぶっといヤツみたいな花火からじゃんじゃん火花が出てました。

あれはスタンダードなごちそうだったんですね。

奥が深いなぁセレブリティの世界は…。





料理の説明をする係の人もいるんですが、なんだか妙に芝居がかっていて、

つけ髭を付けてコントみたいな掛け合いまでやっています。

きっとセレブリティなジョークを言っているんでしょうね(言葉わからんけど…)。
髭男爵って、けっこうリアルなのかもしれない。





他にも、文化の差を感じるシーンがたくさんありました。

でも、きっとこれが上流階級世界の常識なんでしょうね。

インターネット上でも見られるらしいので、興味のある方はご覧下さい。
でも、ホントに長いので最後まで見るのは大変だろうと思います。