吉野家 -10ページ目

時間がない

吉野家の厨房はあまり動かないで作業が

出来る作りになっているため狭い!

そのため、二人で作業する場合

あうんの呼吸が必要になる。

しかし、ガンジーとの呼吸はまったく合わず

行き交う度にぶつかる!

これは、夜中なのでよかったが

もし、俺とガンジーコンビが忙しい昼時に

抜擢されたらこの世の終わりだろう。

そのくらい、スペースをうまく使えない二人で営業している。

とにかく、急いでスペースをうまく使えるよう

動かなくては牛丼の日に対応できないだろう。

牛丼復活まであと3日。







準常連客

前にも話したが俺の店は、夜勤の時間帯と土地柄

お客さんがほとんど 来ない!

店の付近に人が通らない!

そんな、店だがもちろんお客さんは来る。

常連まではいかないが、たまに来るお客さんに

20代後半の女性で

アニメからでてきたようなファッションでやってくる。

俺は、いつの日か寒くないですか?と声をかけたこともある

そのくらい、すごい服も世の中にはある。

そして、このお客さんの吉野家滞在時間がながい

注文を聞きにいくがほとんど、すぐには決まらない

いろいろ悩み、そして少し考え込む…

決まったメニューは牛カレー丼で

俺は、集中して牛カレー丼を作り運んだ

いよいよ、食べるが本当にのほほんと

おしとやかに食べる。

俺は、吉野家に居るのを忘れるくらい

のんびりした時間を彼女と過ごす。

来店してから会計をするまで彼女は、

約40分のタイムをたたきだす!

こういうお客さんが来る限り

俺はこの店を、はなれる訳にはいかない!

牛丼復活まで あと6日

ジョンレノン魂

俺の店の常連客で、明け方になると

ガテン系の男、3人組がやってくる。

この中に、井筒監督にそっくりの男がいる。

しゃべり方や、お茶がぬるいなどの

文句のつけどころまで似ている。

俺は、井筒の口の悪さが少々、気になったが

牛丼が好きな奴に悪い奴はいない

との教えどうり、吉野家に来てる者は皆

ラブアンドピースな人間に間違いない!

そして、俺は本気で思っている。

もし、戦場に吉野家の牛丼、一杯もっていけば

戦争が終わる事を

俺はいつか、間違いなく戦場のどこかに吉野家の牛丼で、

ラブ牛丼ピースを実行するだろう。

俺は、日本の吉野家で店長になる気はないが

ラブ牛丼ピースを実行した国に

オレンジ色の看板を掲げ、

店長になるのは 悪くないと思っている。

ジョンレノンは、本気で自分の音楽で世界を救えると思っていた。

世界を平和にしようとしていた。

俺は今、本気で吉野家の牛丼で世界を平和にしようと 思っている。

戦争が終わり、牛丼よ永遠なれの魂を胸に

1日、牛丼復活まで あと7日。


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カウントダウン

昨日も、どっぷり朝まで吉野家だった。

昨日は、寒かったせいもあり牛鉄鍋がすごかった。

俺は、ガンジーと共に、とにかく作った。

そして、お客さんがまったく出入りのなくなる 深夜1時、

ガンジーが動き出した。

食材の入ってたダンボールを、奇麗に解体して静かに敷いた。

その上に寝るとガンジーは

アーーーーと言って目をとじた。

俺は、もうガンジーにはかまわず

100万人署名にひたすら 自分の名前を書き続けた。

2月11日まで 後9日。

願いよ届け

最近、さすがに気の長い俺でも、

いつ再開されるか未だにみえない 牛丼との再開。

たかだか牛丼との別れがこんなに辛く長い日々とは…

俺の、苦しみを癒してくれるのは牛丼だけ…牛丼だけ

昨日、バイト先で信じがたいニュースを杏里店長から聞いた。

2月11日。1日限定で牛丼が復活すると言うのだ

まさか、こんな急展開でまた出会えるとは思ってもみなかった。

その日まで断食をして静かに待ちたい気持ちだ

2月11日。俺はシフトに名をのせてないが

その日は、俺が店に出ようと思う。

どうか限定の牛丼が 夜勤まで、もちますように。

ペンダコが出来るまで

俺も、吉野家に入って早、一ヶ月になる。

俺の、技術も少しだが進歩している。

今まで、飲食業界の経験がない俺も

ようやく笑顔で豚丼一丁、と言えるまでに成長した。

それも、本当に自然な笑顔で言えている。

ただ、俺は滑舌が悪いので、会計の時よくお客さんに

うん、いくらと?と2回聞かれる事があるので

もう少し、ゆっくり笑顔で言うように心がけている。

先週から、吉野家で牛丼復活の署名カードが置かれている。

一枚に3人の名前を書いて送るカードで

俺は、休憩中1時間にわたり、このカードに

自分の名前を書き続けた。

計で、68枚書いたがカードがこれ以上はなく

仕方なく、その日は諦めた。

今日も、俺はカードがある限り書き続けていくだろう。






ガンジーの心意気

今週、ガンジーが理由の分からない欠席をして

3日たった昨日の夜勤、ガンジーがいた。

普通はみそ汁、一丁と読み上げるところ

ガンジーの言い方は、みそ汁、いちょ、と相変わらず

独特な注文の読み上げをしていた。

俺も、時々ガンジーの真似をして読み上げるが

みそ汁、いちょ、このいちょ、が

なかなか真似出来ない、昨日は疲れていたので

真似をする気にはならなかった。

そんな俺に、ガンジーは休んだ理由を言わずに

少し微笑んでこう言った。

パチクリの空いたシフト、私が埋める事になりましたから、と言ってきた
(パチクリとは帰る日を告げずに中国へ帰国した男である)

今、夜勤は、俺、ガンジー、パチクリ、この3人で営業中。

ガンジーは、一人夜勤になるにもかかわらず

どうして微笑んだのか不思議だった。

穴埋めのシフトの日は、完全に寝れない状況の一人夜勤になる。

俺が見てて、ガンジーが寝ないで朝を迎えた事は一度もなく

必ず休憩時間より多めに寝ている。

俺は不安でならない、お客さんがガンジーを

起こす姿が目に浮かぶ。

ガンジー対睡眠、ガンジーが勝つ見込みは

ほとんどない!

13杯

吉野家には、まかないがある。

はっきり言うと、おかわり自由だ。

そして、俺の店で記録が生まれた。

8年前、22才、フリーター、やせ型の男が

8時から17時の勤務時間で

12杯、食べたと言う。

なんで、こんなに食べたのか 誰にも分からないようだ 。

ただ一つ、はっきりしてるのは

牛丼が復活した その日、

俺は記録に挑もうと思ってる。

1日で牛丼を、世界で一番食べた男になるつもりだ 。

吉野家の、おかわり自由にありがとう。

憂鬱


牛丼への愛を綴り始めて、今日で5回目。

俺の愛情が伝わっているのか、いないのか…。

足りているのか、いないのか…。

関係ないかもしれないが、

牛丼再開のニュースは、


まだ気配すらない。


それでもいい。

俺は、自分に出来る事をやりながら


今日も静かに牛を待つ。


パチクリって!?


昨夜、ショックなことがあった。

22時。

夜勤の俺は、いつものように店に行った。

すると、ガンジーが来ていないのだ。

まだ家で寝てるのか?

店長に聞いたら

「いやいや、大丈夫だから…」

何が大丈夫なんだ?

よく分からないうちにその日の仕事が始まった。


そして、朝9時。

ガンジーの分まで働いてへとへとになった俺に店長が

「ちょっといいかな…」

奥の部屋へと連れて行かれた。

おいおい、どうしたんだよ。

ガンジーなにかやらかしたのかよ!?

部屋に入ると、なんとそこには店のオーナーがいた。

歌手の杏里に激似なそのオーナーは言った。

「パチクリが帰るから、  

  あと2日多めに入ってもらえないかしら」

パチクリって誰だよ…。

オーナー俺は疲れてんだ。

ふざけた話はまた今度にしてくれよ…。

と心の中でつぶやいていると、オーナは

「ああ、パチクリって中国人のアルバイトよ。  

 こないだ突然、中国に帰るっていいだしちゃって。  

 言い出したらきかないパチクリのことだから  

 ほんとに帰っちゃうと思うのよね。  

 どう?2日多く入れる?」

なに!?中国!?

確か中国の吉野家ではいまでも牛丼をだしているはず…。

俺はとっさに心の中で叫んだ。


「オーナー、俺が中国に行きます!」


「ちょっと、何ぼ~っとしてんの!?

 で、どうなの2日多く入れるの?」

「いや~…考えときます」

こうして俺は家路についた。


俺は家に帰るといつもこたつに入って仮眠をとる。

今日もこたつに入った。


そして中国で牛丼を作る夢を見た。