死ぬために生きるのではない(松本零士) | 臨床美容師のつぶやき(豊後大野市共育塾)

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いくら良い言葉を並べても、お金がからむと真実が見えない。こころを商品化する社会にも同じ不安を感じる。そんなこころの悩みを和ダンボがつぶやきます。豊後大野市共育塾(場所ココミオ)では、そんな問題をみんなで語り合っています。お問い合わせは美容室WAKOまで。

昨日は「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」などの名作を生み出した、漫画家の松本零士さんが亡くなりました。とくに「宇宙戦艦ヤマト」は海上自衛隊の歌う姿から、再びファンになりました。ささきいさおさんの歌も良かったですが。


しかし自衛隊の人たちが歌うとまた感じ方が違うのです。松本零士さんは「(戦艦大和)と一緒に沈んだ人たち、(戦艦大和)に撃たれて死んだ人たち両方ともに家族があるわけでしょ親兄弟家族ね。その命という問題にいきわたるから」と語っていました。


戦艦大和と宇宙戦艦ヤマトの縁で、広島県とも関係は深かったようです。また呉市には大和ミュージアムがあり、多大な貢献をされたようです。戦争の悲劇の象徴でもある広島県に対しても、松本零士さんは真正面から向き合っていたのでしょう。


宇宙戦艦ヤマトの歌を聴いているとこころが奮い立ちます。それは人を殺すためではなく人を助けるために奮い立ちます。戦争は自国の人のためにと両国の人を殺します。松本零士さんは漫画やアニメを通じて、その部分を厳しく諌めています。


「諫める」とは目上の人が目下の者を注意することではなく、実は逆で、目下が目上に対して言う場合に使うのだそうです。松本零士さんの言葉は正にそれに値します。国の指導者が国のためにと国民を死なせる行為、それが戦争なのだと思います。


ウクライナのゼレンスキー大統領も微妙な立場にいます。戦争をさせていると単純に非難はできません。そこまでの歴史や文化、そして宗教的な部分も大きいのでしょう。しかし戦争が嫌なことは世界中の共通認識のはずでなぜそれが起きるかです。


やはり人間の間違った欲としか言いようがありません。SDGsの問題の根幹も人間の欲に行き着きます。向上心も欲です。欲を良くするにはどうするか、それは目的がすべてだと思います。正しい目的のために正しく欲を使えば良い、ただそれだけです。


これは学校教育でぜひ教えて欲しいところです。しかし学校で正しく教えても、社会に出ればまた変えられるのが現実です。そこにはお金が絡んだ競争があるからです。プロになるとこころが汚くなる可能性もあります。


きれいに勝つのが理想ですが、現実はそんなに甘いものではありません。法律ギリギリのラインでビジネスする人もいます。戦争という言葉は受験やスポーツなどでも使われます。戦うことと戦争は違いますし、究極の戦いが戦争なのでしょう。


松本零士さんの死によって、改めて戦争がクローズアップされれば良いことです。戦争こそ目的をしっかりと考えて欲しいです。松本零士さんは言行一致の人でした。その意志は継ぎたいと思います。ではまた明日。