米問題は本質的には難しくない、しかし制度と構造が複雑すぎるから、現場では簡単なことが簡単にできない、これが米騒動の正体です。米の需給なんて、本来は「需要を正しく見て、必要量を作る」だけです。
ところが日本の米政策は、半世紀以上の「減反の遺産」と、制度のねじれが積み重なり、優秀な官僚でも身動きが取れない構造になっています。ではなぜ二転三転するのかです。政府自身が公式に認めている米価高騰の原因があります。
以下の4つ(官邸の分析):1. 需要の見通しが甘かった。家計の動きやインバウンド需要を十分に織り込めていなかった。2. 供給量の把握も不十分。玄米ベースだけで見て精米ベースの視点が欠けていた。3. データが不十分なのに「足りている」と判断した。つまり“誤認”。4. 流通が硬直的で、備蓄米の放出タイミングも悪かった 民間在庫の多くは既に売り先が決まっており、需給変動を吸収できなかった。
これらが重なり、「足りていると思っていたら足りていなかった」という単純だが致命的なミスが起きたのです。では、なぜそんな単純ミスが起きるのか?理由は“構造”です。
① 減反政策の「亡霊」が今も残っている政府は「減反は終わった」と言うが、実質的には続いていると研究者は指摘しています。つまり、作るなと言われ続けた。麦・大豆などへの転作を奨励され続けた。農家は複数作物で経営を組み立てている。だから急に「やっぱり米を増産して」と言われても、現場はすぐに動けない。
② 大規模農家ほど“米だけ増やす”のが難しい稲作の第一人者も「増産は難しい」と断言しています。 理由は明確で、大規模経営は麦・大豆などと組み合わせて作期分散している - 水の問題で急な増反はできない - 飼料用米→主食用米への切り替え程度しか現実的でない つまり、 政策は簡単でも、現場は簡単ではない。
③ 流通が硬直的で“需給ショック”を吸収できない米の流通は、契約済みの在庫が多い - 市場に出回る量が少ない - 備蓄米の放出も遅い、そのため、少しの不足で価格が跳ね上がる。
④ 中長期のビジョンが曖昧三菱総研の分析では、「生産量・価格の中長期目標が曖昧なまま政策が動いている」と指摘されています。
米問題は本来、需要を正確に読む - 必要量を作る - 流通を柔軟にする、これだけで解決するのです。しかし現実は、 “制度の積み重ね”と“現場の制約”が絡み合い、優秀な官僚でも一気に動かせない構造になっています。だから二転三転するのです。
まとめとして、 米問題は本質的には難しくない - しかし制度の歴史的ねじれが積み重なり、現場が動けなく需要予測の誤りと流通の硬直性が米騒動を招いたのです。官僚が優秀でも、構造が悪ければ正しい判断ができません。
公的機関の悪しき構造、これはすべての分野にはびこっています。そこを打破しなければ良い国にはなれないでしょう。人口問題でもよくわかりましあ。ではまた明日。