というわけで、イタリア旅行の最終目的地ローマです。
ローマ・テルミニ駅に到着。
バチカン美術館を見るべく、バチカン市国の近くに少し高めの宿を取ったのに、美術館はイースターで閉まってました。ぎゃー。そんなことならワタクシ、ジェラートを食べさせて頂きますから!……と、旦那に三行半を突きつけて実家に帰る妻のような趣でジェラートタイム。
(ちなみに、この数日前から食べ慣れないジェラートの食べ過ぎに加えて、ここの山盛りジェラートが決定打になって、この後お腹を壊すことを写真を撮った時点で僕はまだ知らない……)
こちらは、ミラノ・コレクションの奇抜なデザインを着こなすモデルではなく、バチカンの衛兵。バチカン建国当初、世界で一番強いとされていたスイス兵が、現代に至るまでずっと衛兵を勤めているのだそう。身長174cm以上のドイツ系スイス人じゃないといけないという、そこそこ封建的な規定があるみたいです。隣に立ってる修道女のおかあさん、背が低くて可愛い。
バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂。写真でも動画でも、どうにもお伝えできないのが残念なのですが、目が眩みそうな広さと存在感。もちろん世界最大のキリスト教教会の建築物です。中世の人たちの、絶対にキリスト教が世界一だ、と言わんばかりの気迫が伝わって来ます。到着したのが夕方で、残念ながら中は見られませんでした。
ホテルの人に勧められたレストランで食事。
……しょっぱい!親の仇のようにしょっぱい!ワインを浴びるように嗜む方々からすると、ある程度塩が効いていないと物足りないとかで、そもそもローマの食事にはしょっぱいので有名らしいのですが、にしても、限度というものが!
ううーー、イースターで街もガランとしてるしさー、バチカン美術館もやってないしさー、ならばと思って食べたジェラートでお腹も痛くなるしさー、食事もしょっぱいしさー、人も今までの街の中でいちばん素っ気ないしさー、こんなんならフィレンツェに帰りてーよー、雨でもサルデーニャに行けば良かったよー、
アレッツォのドーラのレストランに行きてーよー
Zzzzzzzzz……(ふて寝)
翌朝。
バチカンのあるローマの西側の地区から、諸々の遺跡のある中心部に向かって歩きます。テベレ川に掛かる橋から望む美観に、さすがにワクワクしてきました。
心の中では「黄金の7人」のテーマ曲(映画は観たことないけど)。
これも写真だと伝えきれないですが、異様にデカいヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂。ここのテラスからローマの街を見渡し「いやー、すべての道はローマに通じるね、うん」などと古代ローマに思いを馳せてみたのですが、帰国してから調べたらこの建物自体は中世ですらなく、1911年築とローマの歴史で言うとつい最近出来たものみたい。
古代ローマはむしろこちら。
おお、コロッセオよ!ずっと見てみたかったお前は、街のこんなド真ん中に鎮座していたのかい!知らなかった!
にしても、街のド真ん中にあるこんな巨大な建造物を、壊すでもなく、直して使うでもなく、時にはサン・ピエトロ大聖堂の建築資材にしたりして、2000年放置しちゃうローマ人の大らかさ……。そういう感じは嫌いじゃないよ……。
イメージとしては、東京の丸の内とか表参道あたりに、こんな感じで遺跡が剥き出しになってる感じ。……ひ、ひぇあ!
イタリアの古いサントラをたくさん買いたいなー、と思ってレコード屋さんのある街の外れの方へ行きましたが、こちらもイースターで閉まってました。そして、観光地から一歩外に出ると、結構荒んでいる地域も。数日間中世の街並みの中にいたので、突如として現れたアメリカみたいな光景に、2018年の現実に引き戻されてしまったような気分。
とはいえ、その後に行った、作家の佐々木中くんが教えてくれたローマ・テルミニ駅前にある「Culinaria」というレストランは、本当に美味しかったなー。創作系のモダン・イタリアン。エビのスターターも美味しかったし、下のルッコラとイチゴとゴマのサラダも斬新で簡単そうなので、自分で思いついたみたいにして他人に振る舞いたい。あと、全然しょっぱくないのも最高。大切。オシャレに分解しました、みたいなティラミスも美味でした。
旅の間は毎食欠かさずガブガブ飲んでいたので、酔い覚ましに当てもなくブラブラ散歩。ローマは広いし何だか不思議な街だなー、2日くらいじゃ正直よく分からないなぁー……そんなことを思っていたら、もの凄い人だかりに出くわして、その人混みの先には
にょーーー!闇に浮かび上がるトレビの泉!わ、なんだよ、最後の最後を演出してくれて、めっちゃ素敵じゃねーか、ローマ!
にしても、旅の間、バカみたいに歩きました。特に登山したシチリアのタオルミーナと、この日のローマ。
最近は自宅作業が増えて、余り歩かなくなっていましたが、かつてはずっと作曲をしながら歩いていましたし、自分は基本歩きながら色んなことを考え感じる性分なのかも。旅先はもちろん楽しいけど、本当はきっと東京だってどこだって良いのです。とにかく、もっと歩こう。そして、東京を歩き尽くして飽きたら、また旅行しよう。
にしても、3月11日、18日、21日の歩数ゼロみたいな日、僕は家で一体何を考え、何を感じていたんだろう……。
さー、帰るぞ。という訳で、翌朝はローマからパリへ。で、パリからはJALのマイレージで東京へ。
にしても、JALの国際便ってまーじーで最高ですね。充実のラインナップの映画も見放題で、エコノミーなのに◯◯のシェフ監修みたいな食事が美味しくて、もちろん和食も食べられて、CAさんもとにかく色んなことに気付いてくれて!言わされてないです!事実だから!それに、今回マイレージの期限がなかったら、絶対にイタリア行かなかったな。JALさん、マイレージで特別な思い出をくれて本当にありがとうございます!
絶対にまたイタリア、行きます!(ただし、次はおそらく成田からローマへ直行便のあるアリタリア航空で……!)