真鍮リング燻しました。
ようやく頼んでおいたリングが届きました。
箱を開けて確認。
燻しもお願いしていたのですが、まー文字が浮き上がるくらいが一般的な燻しなんでしょうね。
サイズも収縮を予測して大きめにしたのですが、そのままの大きさですね、中指用が人差し指のサイズになってしまいました。
さて目標の燻しは、30年物のラッパですから、全然足りません。
そこで、銀や銅の燻しに絶大なる効果の有る六一〇ハップで燻します。
原液を熱湯で薄め、リング投入から30分。
若干の変化は見られますが、温度か回数を増せば良い味になるかもしれませんが、これを繰り返すと臭くて家中から抗議が出ます。
そこで真打登場。
メタルカラーの腐食液です。
今までも真鍮の燻しに使ったのですが、塗ると燻す前に緑青をふくし、漬けたらムラが出たりでした。
勿論、成功も有りますし、コーティングの剥がし方に問題が有ったのかも知れません。
六一〇ハップで、30分でしたから、これも漬け込もうと透明なビンに入れてリングをポチョン。
おー、入れた瞬間に色が変わったのが分かります。
すぐ取り出して、様子を見て拭き上げます。
しかし、30年物のラッパと同じ色になっているのか!
物置からラッパを引っ張り出します。
ほこりを拭いて並べます。
おー、年代を経た重厚感は足りませんが、色味は似たところまで来ました。
初めての挑戦なので、手探り状態での製作でしたが、まーこんなもんでしょう。
何人か友達を集めてゴム型を作るとサイズ直しがでしるなー。
しかし、ワックスの型と重さが全然違う(中抜きが足りない)のにはビックリです。
素人ですねー。
ま、とにかく完成。
小池重明
「小池重明」この名前を初めて目にしたのは、夢枕獏氏の小説だったと思います。
不世出のアマ棋士と言うか「最強の真剣師」です。
将棋の世界は、アマとプロの差が明らかで、アマはほとんどプロに勝てません。
しかし、この小池重明は、飛車落ちや角落ちと言ったハンディ無しに、プロ8段の棋聖をも破った実力の持ち主でした。
そんなに強いアマチュアが何故プロになれなかったのか、その理由は破綻した彼の人格に因るものです。
チャンスが訪れる度に博打、女、酒のいずれかで、ふいにしてしまうのです。
それは右手で、おとぎ話のミダス王のように黄金を作り、左手でその黄金を悪臭漂う汚泥に変える作業をくり返しているようでした。
禍福をくり返しながら、最後は精神病院で朽ちて行くまでを描いたのが、団鬼六作「真剣師 小池重明」です。
団氏は、「花と蛇」などでSM作家として有名ですが、将棋にも造詣が深く、将棋雑誌の発行もおこなっていました。
氏は、淡々と小池重明伝を書いていますが、その愚かさと同居する異形の天才性を愛していたのが、よくわかる作品になっています。
その証拠に団氏は、断筆宣言を撤回しこの作品を発表しています。
上記の夢枕氏も作品で触れたほか、すさんだ生活をするヤクザの用心棒の役名に「重明」を使っています。
魅力的では有りますが、身近にいたら堪らないそんな人です。
リング鋳造へ
リングのデザインの部分を彫って、彫って、気に入らなくワックスペンで溶かして、彫って、彫って・・・。
終わんない!
高名な画家が「絵を描くという事は、どこかで自分を許すこと。」と言っていましたが、許せる許せないのレベルに行けません!
やり直して良くなると、最初の方とバランスがとれず最初の部分をつぶしてやり直します。
そーすると最後の部分がおかしく見えます。
ちゃぶ台をひっくり返したくなります。
盛り上げ、削り・・・。
あ、薄くなってる!
ある程度で我慢して、「これは味だ!」と思い込むしか無いな。
他の作業からしよう。
中を均等な厚さにくりぬきます。
これは、まあまあ。
サンドペーパーをかけて。
普通のワックスは、ストッキングを使って磨くとピカピカになるそうです。
しかし、このワックスは、リグロインと言う高級ペンジンを柔らかい布に付けて拭くだけでピカピカになるそうです。
しかし、普通の薬局がドラッグストアに駆逐され、リグロインなる物が見つかりません。
大きな調剤薬局でようやく手に入れました。
値段的には、小さなベンジンの5倍ほどしますが、量と使う頻度からいって、私が死ぬまでは持ちます。
柔らかい布に付け拭くと、わずかに溶けて、布にワックスが付きます。
そして、拭いた所はピカピカになります。
もしかすると細かい部分の研磨にむいているかもしれません。
爪楊枝に付けたりしてね。
ネットで調べて、湯道処理、いぶし、バレル研磨までしてくれる所に依頼しました。
昔、お祭で信号ラッパを吹いていたので、ラッパと同じ素材の真鍮で注文しました。
真鍮の酸化した姿が大好きなんです。
酸化が足りなければ腐食を追加して自分の30年物のラッパと同じ色にしようと思っています。
でも、真鍮の指輪って少ない(中身が真鍮は多い)んですよね。
で、まだ帰って来ませんが、最初の連絡は有ったので順調なんだと思います。
そして、ワックスがどういう物か少しわかったので、本当に作りたかった少し凝った形の物に挑戦しようと思います。
実際は、2センチ以下にして、出来れば馬蹄の中から顔が少し出て来る感じで作りたいのですが、うーん。
デフォルメで行くのか、写実で行くのか、その能力があるのか、銀粘土で作った方が収縮する分良いのか・・・とか思案中です。
あっ!馬ですよ、馬!





