理系で数学に失敗する典型 | 大学受験対策のプロ

大学受験対策のプロ

大学受験生を教える講師のブログです。受験に失敗しないための耳より情報や、授業・家庭教師の動向をここで発信しています。

特に、化学や日本史を克服するにはどうすればいいのかを中心に、受験全般の話題も取り扱っています。

現在高3生は、

進度が早い超有名私立高校を除けば

数Ⅲの勉強を

一生懸命している学生が

一番多いでしょう。

 

そしてこの中で多くの生徒が

数Ⅲに挫折する道を辿ります。

 

例年の流れで言うと

9月頃までは定期テストで

数Ⅲの試験があるので

そこまでは頑張るけど

そこで全然克服出来ないと、

結局数Ⅲを捨てて

数ⅡBまでで(今年からは数ⅡBCまで)

受験を考える生徒が

10月以降で続出していきます。

 

そうすると、高3の秋まで

超難解な数Ⅲの微積に

多くの時間を費やしてきたのに

その時間が無意味になってしまい、

10月から数ⅡBCだけの勉強に

集中するようになったものの、

 

結局共通テストまでには仕上がらずに

数ⅠA、数ⅡBCとも点数が取れずに

国立大学すら受けられなくなる。

 

そういう道を辿る高校生が

物凄く多いです。

 

それは、

受験を知ってる側から言わせると

まずは数Ⅲにチャレンジしたいなら

高3の4月の時点で

数ⅠAと数ⅡBが完璧に仕上がってないと

そもそもが数Ⅲにチャレンジする

資格がないのです。

 

仕上がってるかどうかの目安は

高3最初のマーク模試で

数ⅠAも数ⅡBCも

最低で70点以上は取れてないと

数Ⅲは克服出来ません。

(70点というのは控えめに言って、です)

 

その時点で数学が50点前後なら

高3の1年かけて数ⅠAと数ⅡBCの

マーク対策をしていかなければ

本番までには仕上がらないでしょう。

 

それくらい、共通テストの数学も

決して甘くはないのです。

 

にも関わらず

無謀に数Ⅲに挑戦するから

高3の大半の勉強時間を

何の役にも立たない時間として

垂れ流してしまうのです。

 

ちなみに数Ⅲの微積の勉強は

莫大な時間が潰れます。

 

それならば、

早い段階で数Ⅲを捨てて、

高3の1年かけて

数IAと数ⅡBCを

完璧に仕上げる時間に充てた方が

よっぽど共通テストも

高得点が望めます。

 

そうなれば、受けられる大学は

国立大学でも

かなり選べる立場にまで到達します。

 

実際、国立大学の理系でも

工学部じゃなければ

数ⅠAと数ⅡBCまでで、

かなりの大学が受験出来ます。

 

しかし、なかなかそういう風に

生徒が決断出来ない理由は、

大きく2つあります。

 

まずは、まだ今の段階では

希望を持っていて諦めきれないから。

 

そしてもう1つは、

目の前の定期テストを

諦める勇気が持てないからです。

 

しかし、

推薦枠を狙える生徒であれば

まだ定期テストに拘るのは分かりますが、

これまでの定期テストの成績が

よっぽど良い成績でもない限り

推薦枠は貰えないと考えると、

目の前の定期テストよりは

先の大学受験本番の方が

よっぽど重要でしょう。

 

実際、推薦を使わないなら

定期テストが何点取れても

何の役にも立ちません。

 

それに、卒業した後に

高校時代の成績が

自分の人生にどれだけ

影響を及ぼすか考えると

全く何の影響もないですが、

どこの大学に入るのかは

それ自体が人生そのものに

大きな影響を及ぼすでしょう。

 

長期的に考えれば

目の前の定期テストよりは、

大学受験のために

今自分に必要な事を

優先した方が良いのは明白です。

 

そして、百歩譲って

数Ⅲを克服したい道を選ぶのであれば

それでもやはり、

まずは数ⅠAと数ⅡBCを先に完璧に

仕上げる事から始めるべきです。

 

なぜならば、そもそも数Ⅲは

数ⅠAと数ⅡBが完璧に出来てこそ

ようやく分かるようになるモノだからです。

それについてはコチラ

 

 

 

それなのに、目先の学校の授業や

定期テストに目を奪われて

数Ⅲにチャレンジするための土台作りを

後回しにして、数Ⅲを形だけ勉強しても

やっている事は絶対に実を結びません。

 

つまり、その場の状況に流されて

本来自分が克服すべき事から

目を逸らし続けているならば

結局その代償を受験本番で

払わないといけないという事です。

 

これは、数学に限らず

他の科目でも全く同じです。

 

化学でも英語でも、

 

「一生懸命勉強してるのに

ちっとも成績が上がりません」

 

と言っている生徒から相談を受けて

学力を確かめてみると、

ほとんどの場合は、基礎の基礎

になるような所がグラグラしていて

今現在学校で習っている事は

「分かっているつもり」

になっている場合が多いです。

 

そういう状態の生徒は、

習った時は「分かった」

と本人は思っているのに

いざ問題演習をしてみたり

テストで問題を解いたりすると

全く問題が正解しない、

という状況が生まれます。

 

そしてそういう生徒は

例えば数Ⅲの微分の所も

大まかなルールは分かっていても

結局数ⅠAの問題が解けなかったり

数ⅡBの問題も解けなかったりします。

 

しかし数Ⅲの微積などは

そこに、数ⅠAで習った応用の解き方や

数ⅡBで習った特殊な解法が

普通に問題の中に紛れ込んでいるので

数Ⅲの微分のルールが分かっていても

結局は途中の計算や途中の解法で躓いて

正解出来ません。

 

つまり、数Ⅲで挫折しないためには

現段階で(高3の夏前の時点で)

数ⅠAと数ⅡBCが不十分な状態ならば

一旦数Ⅲは諦めて、

先に数ⅠAと数ⅡBをしっかり

立て直す事が最優先です。

 

その決断をする勇気が必要なのが

まさに今この時期だと思います。

 

そこから目を逸らして

目の前の数Ⅲにしがみつこうとするならば、

毎年多くの学生が辿る

典型的な「数Ⅲで受験に失敗する道」を

辿ることになってしまいます。


そして現時点で高2の学生は

数IIBの勉強を程々で

やり過ごさない事です。


数学が得意な生徒にこそ

よく有りガチなのが

理解力があるから演習を軽くしか

やらないで済ませたりします。


数IAまではそれでも通用しますが

数IIBは、もし理系の生徒で

数Ⅲを見据えているのなら

分かっていても沢山問題演習を

して下さい。

どの計算も、何も考えなくても

秒殺でやれるレベルまで

量をこなして下さい。


それが、受験で数学に

失敗しない方法です。

 

################################

夏期化学短期集中講座のご案内

【日程】7月23、24、25、26日

【時間】14:00~16:00

【受講方法】オンライン(PC、タブレット等)

【授業料】20,000円

【定員】10名(定員に達し次第締め切り)

ご予約お問合せはHPよりお問合せフォームから

宜しくお願いします。