成績が伸びる勉強法 | 大学受験対策のプロ

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大学受験生を教える講師のブログです。受験に失敗しないための耳より情報や、授業・家庭教師の動向をここで発信しています。

特に、化学や日本史を克服するにはどうすればいいのかを中心に、受験全般の話題も取り扱っています。

私が教えている生徒達の多くは

学校の勉強に躓いて

高2や高3から習う生徒が殆どです。

 

しかし、生徒達の出身校は

割と名のある有名校であったり、

生徒の資質は、決して低くない

という場合が多いです。

 

ではなぜ、良い学校に通っていて、

資質もある生徒達なのに

勉強に躓いてしまったのでしょうか。

 

彼らは、一旦私から習い始めると

どんどん成績が上がっていきます。

 

現に、今年の高3を見ても、

高3の初めの段階では全く化学の点数が

取れないと言っていた生徒が、

私から習い始めた途端、

凄いスピードで成長していき、

もうすぐ行われる10月の全統記述模試では

恐らく良い結果が出るだろうと

期待できるくらいに

良い仕上がりになってきています。

 

たった半年で、3年分の内容を

凄いペースで吸収して、

あっという間に

元々化学が出来ている生徒達に

追い付いてきているワケです。

 

学校で習っても躓いてしまった生徒が、

なぜ私から習うと

成績がグンと上がっていくと思いますか?

 

その理由は、

習う内容の順番にあります。

 

どんな科目であれどんな単元であれ

学力が付いていくのに一番良い勉強法は、

まずは

大まかに全体像を理解する事なんです。

 

そうして全体像(土台)が

しっかり出来上がれば

応用レベルの事を習った時に

すんなり吸収出来るようになります。

 

しかし、学校の教え方は

そうではありません。

 

たとえば教える項目がA→B→Cの順に

習っていくとします。

Aが理解出来たらBが取り組めるようになり

Bも理解できるようになったらCが取り組める、

というような性質のA,B,Cだとします。

 

そうすると、学校の教え方は

 

Aの基礎 → Aの応用

Bの基礎 → Bの応用

Cの基礎 → Cの応用

 

という形で教えていきます。

 

しかし私の場合は

Aの基礎 → Bの基礎 → Cの基礎

 

そしてA,B,Cの流れを完全に把握させた上で

Aの応用 → Bの応用 → Cの応用

 

という風に教えていきます。

 

この違いは何だと思いますか?

 

学校の教え方だと、

Aの応用をする時に

Aの基礎がまた不十分な段階で

Aの応用を習うので

Aの応用を理解するのに凄く時間がかかったり

或いは良く分からないまま次に進むので

暫く経ったらAの応用は解けなくなるのです。

 

こうやって繰り返していくと

あとで振り返った時に

Aの応用、Bの応用、Cの応用は

不十分なまま終わってしまい、

結局またもう一度

応用だけやり直さなくてはならなかったり

応用を定着させるために

沢山の時間を費す事になります。

 

ところが、A,B,Cの基礎を

完璧なまでに身に付けて

A,B,Cの流れの全体像が見えた状態で

応用を習っていくと、

どの応用も凄く分かり易くなり

身に付き方が物凄く早くなるのです。

 

しかも、土台の部分がしっかりしていると

新たに習う情報というのは

元々の土台が足掛かりになって

すんなり頭に残っていくんです。

 

そのため、何度も繰り返して

勉強し直すこともなく

1度習うだけで応用が定着するのです。

 

そうする事で、たった半年の間でも

物凄いスピードで理解度が上がっていきます。

 

これは、知識で例えるとよく分かります。

 

例えば日本史を考えてみましょう。

 

日本史の勉強では、学校は

古代から近代まで順番に

詳しい内容まで説明していきます。

 

しかし、その勉強法では

細かい内容は、何度勉強してもすぐ忘れたり

或いは、そもそも情報量が多過ぎるので

縄文から弥生くらいまでは何とか覚えられても

平安とか鎌倉時代あたりまで来ると

もはや情報があやふやになってきて

挫折するという人が続出します。

 

しかし、

膨大な知識を頭に入れる時、

一番良い身に付け方は

まずは全体像(骨格になる部分)を

先に全部把握した後に、

細部を肉付けしていく

というやり方なのです。

 

まず、古代から現代までの

大きなアラスジと時代の流れを

理解していったとします。

 

そうして大まかな骨格が頭に入ると

それが背景になって、

細かい情報はその時代背景が助けとなり

記憶に引っ掛かるようになっていきます。

 

この学び方だと、細かい情報まで含めた

膨大な量の情報が、垂れ流される事なく

頭に残っていきます。

 

例えば研究者の人達は

日々更新されていく新しい情報を

何度も勉強し直さなくても

一度論文を読んだだけですんなり

頭に入れていきます。

 

それはなぜかというと、

単に頭が良いから、というだけではなく、

むしろ、これまでに入れてきた

「科学の常識」としての知識が

新たな情報を繋ぎとめてくれる役割を

果たしてくれるからなのです。

 

だから何度も勉強し直さなくても

すんなり新しい情報が頭に残っていくのです。

 

何か膨大な情報を頭に入れる時は

全体像を先に把握してしまった方が、

細部の情報を入れる時に圧倒的にラクだし、

頭に入れるのにかかる時間も

少なくて済むのです。

 

これがまさに、

受験勉強のノウハウでも活かされるんです。

 

全体像が掴めていない状態で

どれだけ沢山勉強しても

応用レベルの情報はザルのように

垂れ流されていきます。

 

だから、一旦躓いた生徒は

その後学校でどれだけ良い内容を

習ったとしても、それらが垂れ流されて

頑張っても頑張っても

成績が上がらないという悪循環に

陥ってしまうワケです。

 

つまり、受験勉強において

効果的に成績を上げるには

良い習い方で習う、というだけでなく

習う順番というのも大変重要なのです。

 

それを実践することで

たった半年でも3年分が取り戻せたり

凄いスピードで成績を上げる事が

可能になっていきます。

 

そういう効果的な勉強法でなくては

膨大な学力を要求してくる難関大には

到底、太刀打ち出来ないでしょう。