難関大に通用しない理由 | 大学受験対策のプロ

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大学受験生を教える講師のブログです。受験に失敗しないための耳より情報や、授業・家庭教師の動向をここで発信しています。

特に、化学や日本史を克服するにはどうすればいいのかを中心に、受験全般の話題も取り扱っています。

新年度が始まり、新高3は

受験生になりましたね。

 

昨年度の生徒について

地元のいろんな情報を聞くと

やはり、例年通り

難関大を目指した生徒の殆どは

受験に失敗して浪人するハメになったか、

志望校を落として一般国立大に

収まったかのどちらかでした。

 

そして数少ない合格者の殆どは

推薦で決まっているということ。

つまり、実際に合格出来るレベルまで

学力を付けて、当初の志望校に

実力で合格出来た生徒は

ほぼいないということです。

 

各地方の公立進学校で

上位にいる生徒達は

こうして毎年難関大学を志望しながらも

結局は通用せずに終わっています。

 

このことは、このブログでも

これまで何度もお伝えしてきています。

それがコチラ

 

 

そして、そうならないようにするには

どうすれば良いのかも

このブログで何度もお伝えしています。

 

 

 

 

難関大受験に失敗する大きな理由は

大まかに2つあります。

1つは、難関大に必要なレベルの勉強を

生徒達が習えていないこと。

 

もう1つは、準備するタイミングが

遅すぎるということ。

 

1つ目の問題点については

まず皆さんに知って欲しいのは

学校で習うレベルの勉強と

難関大用の勉強は、全く別物である

ということです。

 

多くの方が勘違いしているのは、

自分が通っている高校から

難関大合格者が出ているというだけで、

学校で習っている事がちゃんと出来れば、

難関大に合格出来る可能性があると

思い込んでいる所です。

 

しかし現実的には違います。

難関大は、難関大用の対策をしなければ

まず通用する事はありません。

なので合格している生徒達は

学校の授業は無視して

独自で必要な勉強をして

合格しているのです。

 

学校の勉強と受験対策が

別物であるという事について、

その良い例を挙げましょう。

 

昨年度教えた生徒は、

電気通信大学に合格しましたが、

彼の成績を考えれば明白です。

 

彼は、地元の公立進学校の理系トップクラスに

所属していましたが、

学校内の定期テストは殆どクラスで20~30番

くらいでした。

この高校では、これくらいの順位の生徒は

一般国立大学へ合格しますが、

難関大学にはまず入りません。

 

しかし高2、高3の模擬試験では

周りがどんどん成績が落ちていく一方で、

彼の成績はどんどん上がり

最終的には高3の秋の全統記述模試では

数学は偏差値70、学年で2位。

英語は偏差値68、学年で9位でした。

 

これが何を意味するかというと、

定期テストという、

周りと同じ土俵に置かれたら、

周りの方が遥かに良い成績なのに、

こと、受験問題となると

彼が圧倒的に成績は上になるということです。

 

同じ土俵に置かれたら

周りの方が成績が良いという事は、

つまり資質的には本当は

周りの方がずっと上だったという事です。

 

つまり、いかに、学校の勉強と受験対策が

別物であるかがよく分かる結果です。

資質的には周りの方が遥かに優秀でも

受験で結果が出るのは、

受験用の対策をした者だけだという事です。

 

これと同じ現象が、

もう1学年上の生徒でも見られました。

 

その生徒は、高3の4月の時点で

日本史の校内実力テストで91点を取り

学年で30番くらいでした。

しかしその2か月後の6月には、

マーク模試で8割以上取って

ダントツの学年1位でした。

他の生徒の殆どは6割程度だったでしょう。

 

まさに、

受験の日本史と学校の日本史が

いかに違うのかがハッキリ分かる結果です。

 

その後、彼は1年を通して日本史の模試は

平均89点、最高得点は97点でした。

この点数が、どれほど凄い点数なのかは

受験を体験された方ならよく分かると思います。

 

もちろん、彼の日本史のその後の成績は

受験の1年を通して、模擬試験では

校内順位はほぼ1位か2位でした。

 

周りの生徒達は、結局8割に到達する生徒が

1人いるかいないか程度でした。

 

つまり、多くの生徒達は、

学校の勉強はちゃんと出来ていても

結局それが受験に通用する勉強ではないので

資質がどれだけ高くても

受験には失敗するという末路を辿るのです。

 

もちろん、こう思う方もいらっしゃるでしょう。

 

うちの子は、映像授業を受けているから

全国レベルで

受験対策がきちんと出来るように

習えているんじゃないか、と。

 

しかしこれについても

かなり危うい部分があります。

 

確かに映像の内容は最高の内容です。

しかし、それをちゃんと身に付けられるだけの

「習い方」が、本人に備わっているか。

 

これについても、

私がこれまでに何度も申し上げてきた通り、

いかに内容が素晴らしくても

自力で学ぶ力が高いレベルで備わってなければ

まずその映像の内容を血肉にする事は

難しいと思います。

 

そして多くの高校生達は

その「学ぶ力」が欠けている場合が

圧倒的に多いのです。

それについてはコチラ

 

 

だからこそ、地元の優秀な生徒の多くが

映像塾に通っているにも関わらず

ほぼ全員が難関大に失敗しているワケです。

 

そしてもう1つの問題である

「準備するタイミングが遅すぎる点」については

以前コチラに書いています。

 

 

受験生がこれほど

毎学年同じ失敗を繰り返している

にもかかわらず、

ちっとも状況が改善されないのは

やはり皆さんが

受験で本当にピンチになってから

じゃないと

対策に乗り出さないからに

他なりません。

 

しかし、

そうやって気付いた時には

もう手遅れなのです。

 

私の生徒達も

新高3がいますが、今年の生徒達が

そうならないように

私は昨年から少しずつ彼らのペースを

逆算してコントロールしながら

勉強を進めてきました。

 

次回はその事について

お話しようと思います。