恥を知れ!と天にツバする人 | 第一経営グループ代表 吉村浩平のブログ

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624日、国会の最終盤のニュースでちょっと噴き出してしまうような面白いものを見せてもらいました。安倍首相に対する問責決議案に対して行った自民党の三原じゅん子参議院議員の反対討論、あまりに芝居がかっているだけでなく、ちょっと場違いな幼稚さを感じました。

 

野党席に向かって「問責などとはまったくの常識外れ。愚か者の所業とのそしりはまぬがれません」「恥を知りなさい」と時代劇を思わせるドスの利いた声でいい、更には野党が老後の生活費で2000万円不足するという公的年金の問題を追及することに「はっきりいってうんざりだ。国民にとって大切な年金を政争の具にしないでほしい。猛省を促します」と述べ、「具体的な対案もないまま、不安をあおっている」とのこと。

 

国会議員としてそこまで言うのなら、もっと勉強してからにして欲しい。というより国会で安倍首相に共産党の志位委員長や小池書記局長が質問していた内容を聞いていないのか、無視しているのか、その対案についての具体的な検証のない三原議員の反対討論は、まさに「為にする議論」以外の何物でないという気がしました。

 

610日の参議院決算委員会で小池書記局長が行った質問は、年金給付を物価上昇とは逆に年々自動削減する「マクロ経済スライド」の廃止や大企業・富裕層優遇政策の見直し、年金積立金を活用した給付の底上げを具体的に提起したものです。また619日の党首討論では志位委員長も「マクロ経済スライド」の廃止を提案しています。

 

このまま「マクロ経済スライド」が続くなら、年金は7兆円減ることになると安倍首相も認めているものです。確かにわずかな給付額として年金制度そのものは100年持つかもしれないけれど、基礎年金が数万円というレベルで、それでは「健康で文化的」以前に、とてもまともに生きていくことが出来ないという話です。

 

そこのところで共産党の提案は富裕層に対する保険料負担の見直し提案であり、十分に議論に値する提案だろうと思います。三原議員も本当に知らないで、言われるままに反対討論を「演じた」というのであれば、一人の国会議員として勉強不足に少しは恥を知った方がいい。

 

昨日閉幕した大坂で行われたG20では、大阪城の天守閣復元の際にエレベーターを設置したことが大きなミスだったとした安倍首相、夕食会のあいさつでジョークのつもりのリップサービスが、パラリンピックを前にしてバリアフリーの理解が欠如していると問題視される話題がありましたが、それ以外はリーダーシップを発揮の場面もなく、画期的な成果は何も見られなかったみたいです。

 

さて紆余曲折はありましたが、結局は衆議院の解散は行われず参議院選挙が始まります。このまま消費税を増税していいものかどうか、改憲勢力と対峙して憲法9条を守ることが出来るかどうか、安倍首相が限りなく黒に近い森友加計問題もありました、沖縄の辺野古では使える当てのない埋め立て工事が進められています。本当に「恥を知れ!」と言いたい気分にもさせられる、そんな久々の国政選挙かなという感じです。