2013年77冊目に読んだ本「トヨタが「現場」でずっとくり返してきた言葉」
2013年、77冊目に読んだ本はこちらです。
トヨタが「現場」でずっとくり返してきた言葉 (PHPビジネス新書)/PHP研究所

トヨタという会社は、不思議な会社だと思うのです。
ホンダで言えば本田宗一郎、パナソニックで言えば松下幸之助のような、創業者を全面的に打ち出したマーケティングを行いたがらないように僕には見えています。
# 現社長が創業家であるにも関わらず。
日本を代表する超一流企業でありながら、リクルートと違い、元トヨタ出身という肩書でメディアに出ずっぱりという方もあまりいらっしゃらない。
代わりに、元トヨタのカイゼンマンが現場に出て、製造業を問わず、あらゆる業種業態で、トヨタ生産方式の導入のお手伝いをしている。無数の「地上の星」がおられるわけです。
恐らくは―いや間違いなく、トヨタはスーパースターという奇蹟を求めない、普通の人でもトヨタマンになれるマネジメントが行われている、ちゃんとした会社なんでしょう。
だからこそ、この本に取り上げられている、ずっと繰り返してきた言葉というのには、ある種の重みが感じられます。
繰り返し言われ続けたということは、次代を超え、人が変わっても繰り返されてきた言葉ということですから、それは仕事における本質だと言ってもいいでしょう。
その言葉を分類すると、以下のように分かれるでしょうか。
現場。
人づくり。
チーム。
カイゼン。
知恵。
仕事という、結果を出す上で過程の精度を求められる繰り返し作業において、何が大事かと考えれば、それは「そこにいる人間」だと僕は思うのです。
そこにいる人間が全て。
彼ら、彼女らが楽しんで仕事ができない現場など、早晩潰れてしまいます。そうならないよう、「現場」を良くしないといけないし(その手段こそ「カイゼン」)、どのようにして楽しめば良いか「人づくり」も必要になります。一人で仕事するわけではないので「チーム力」を高めなければいけません。
いわゆる、ただ言われた仕事をするのではなく、創意工夫しようという「姿勢」こそが実は「知恵」だと思うのです。
トヨタという会社が強いと言われるのは、実はこうした姿勢がDNAのように組み込まれているからではないかと僕は思います。
さて、今回はこの本を読んで得た気付きを1つ。
それは「行動に勝る言葉を創れば歴史に残る」ということです。百聞は一見にしかず、と言います。確かに、聞くより見た方が早いです。
しかし、今起きている事象を、日本中の会社から見て貰うこともできませんし、次代を超えて3年後の人間に見て貰うこともできません。
つまり、ある種の「言葉」化は絶対に必要になると思うのです。
百聞は一見にしかずと言われている限り、この本に取り上げられるような「言葉化」が進まず、「とにかくやらなければいけない」というお題目だけが決まって、「なんでこんなことする必要があるのか?」という疑問に答えられなくなってしまいます。
「言葉」は、相手を理解し、ねじ伏せる魔法です。
現場百篇も大事ですが、言葉化も大事だと感じました。
トヨタが「現場」でずっとくり返してきた言葉 (PHPビジネス新書)/PHP研究所

トヨタという会社は、不思議な会社だと思うのです。
ホンダで言えば本田宗一郎、パナソニックで言えば松下幸之助のような、創業者を全面的に打ち出したマーケティングを行いたがらないように僕には見えています。
# 現社長が創業家であるにも関わらず。
日本を代表する超一流企業でありながら、リクルートと違い、元トヨタ出身という肩書でメディアに出ずっぱりという方もあまりいらっしゃらない。
代わりに、元トヨタのカイゼンマンが現場に出て、製造業を問わず、あらゆる業種業態で、トヨタ生産方式の導入のお手伝いをしている。無数の「地上の星」がおられるわけです。
恐らくは―いや間違いなく、トヨタはスーパースターという奇蹟を求めない、普通の人でもトヨタマンになれるマネジメントが行われている、ちゃんとした会社なんでしょう。
だからこそ、この本に取り上げられている、ずっと繰り返してきた言葉というのには、ある種の重みが感じられます。
繰り返し言われ続けたということは、次代を超え、人が変わっても繰り返されてきた言葉ということですから、それは仕事における本質だと言ってもいいでしょう。
その言葉を分類すると、以下のように分かれるでしょうか。
現場。
人づくり。
チーム。
カイゼン。
知恵。
仕事という、結果を出す上で過程の精度を求められる繰り返し作業において、何が大事かと考えれば、それは「そこにいる人間」だと僕は思うのです。
そこにいる人間が全て。
彼ら、彼女らが楽しんで仕事ができない現場など、早晩潰れてしまいます。そうならないよう、「現場」を良くしないといけないし(その手段こそ「カイゼン」)、どのようにして楽しめば良いか「人づくり」も必要になります。一人で仕事するわけではないので「チーム力」を高めなければいけません。
いわゆる、ただ言われた仕事をするのではなく、創意工夫しようという「姿勢」こそが実は「知恵」だと思うのです。
トヨタという会社が強いと言われるのは、実はこうした姿勢がDNAのように組み込まれているからではないかと僕は思います。
さて、今回はこの本を読んで得た気付きを1つ。
それは「行動に勝る言葉を創れば歴史に残る」ということです。百聞は一見にしかず、と言います。確かに、聞くより見た方が早いです。
しかし、今起きている事象を、日本中の会社から見て貰うこともできませんし、次代を超えて3年後の人間に見て貰うこともできません。
つまり、ある種の「言葉」化は絶対に必要になると思うのです。
百聞は一見にしかずと言われている限り、この本に取り上げられるような「言葉化」が進まず、「とにかくやらなければいけない」というお題目だけが決まって、「なんでこんなことする必要があるのか?」という疑問に答えられなくなってしまいます。
「言葉」は、相手を理解し、ねじ伏せる魔法です。
現場百篇も大事ですが、言葉化も大事だと感じました。
2013年76冊目に読んだ本「Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学」
2013年、76冊目に読んだ本はこちらです。
Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学/NHK出版

仕事をしていて、思うことがあります。
簡単なことを簡単に伝えること、難しいことを難しいまま伝えることは殆どの人ができます。そして簡単なことを難しく伝える人がたまにいますが、そういう人はある種の天才です。できれば、関わりたくない部類の天才です。
そして、難しいことを簡単に伝える人もまた、ある種の天才です。人とは違う見方をして、端的に伝えられる語彙も持ち合わせている。何よりそういう人は、シンプルであることが最上級であることを理解し、実践している人でもあります。
―例えば、スティーブ・ジョブス。
この本は、アップルのマーケティングに長年携わり、「iMac」の命名者でもあるケン・シーガルによるジョブスとアップル、そしてシンプルさに纏わる物語が描かれています。
無駄なものをそぎ落とし、余計なものを取り払う。言うのは簡単ですが、市場テストを行い、顧客の反応を伺っている会社にとってみれば「その機能は○○層が必要」「この機能は××層が欲している」というクレームに抗い切れず、何だか凄そうだけど、欲しいとは思えない1つの製品が登場することになります。
しかし、アップルはシンプルであることを命題として掲げている以上、そうしたどっちつかずの姿勢を絶対に許しません。あり得ないとさえします。
あれもこれも求めることは、結果的に何者にもならない―ということなのでしょう。
世の中を変えたのは「車」であり、その当時、多くの人間が欲していた「もっと速く走る馬」ではなかった―ジョブスがこの言葉を気に行っていたのも何となく解ります。
人間は自分の欲しい物を欲するが、その殆どが自分の知っている範囲内のものしか描けません。見たこともないものを欲することはできないわけです。
ジョブスは、こうした「見たことの無い現実」を描き、製品とすることに非常に長けていました。そして、それ以上に、それを消費者のライフスタイルに落とし込み、これがいかに貴方の生活を豊かにさせるかについて描いたコミュニケーションを創るのに多くの時間を割いていました。
# それほどマーケティングが重要だということの表れでもあるでしょう。
シンプルであるということは無駄と余分を取り除く分、本質を露わにさせます。ちょっとだけ便利とか、この機能はいるけどこの機能はいらないといった、30%だけ不要ということはありえないのです。
0か100。この割り切りこそ大事なのだと思います。その結果、できたのが例えば「iPhone」。みんな、自分のスマホのことをGalaxyと固有名詞で言いません。殆どが携帯という名詞でしょう。しかしiPhoneユーザ―は、自分の携帯とは呼ばないでしょう。殆どが自分のiPhoneと固有名詞で呼ぶ筈です。
これぞ「ブランド」です。徹底的に好かれる為に、シンプルで在ることが如何に重要かを考えさせられます。
さて、今回はこの本を読んで得た気付きを1つ。
それは「シンプルは複雑さに勝る」です。複雑に行うほど、全てを網羅できているようでいて、必ず取りこぼしが発生するものです。
それをリカバリしようとして、また時間が掛かってしまう。シンプルさとは、単純で、網羅性が低いように思えて、実は複雑さに勝る重要な考え方だと思うのです。
その集大成が、iPhoneであり、iPadであり、iPodであり、iMacであり…アップルなのだと思います。
―もっとも、ジョブスのいた頃の、という注釈はつくでしょうが。
Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学/NHK出版

仕事をしていて、思うことがあります。
簡単なことを簡単に伝えること、難しいことを難しいまま伝えることは殆どの人ができます。そして簡単なことを難しく伝える人がたまにいますが、そういう人はある種の天才です。できれば、関わりたくない部類の天才です。
そして、難しいことを簡単に伝える人もまた、ある種の天才です。人とは違う見方をして、端的に伝えられる語彙も持ち合わせている。何よりそういう人は、シンプルであることが最上級であることを理解し、実践している人でもあります。
―例えば、スティーブ・ジョブス。
この本は、アップルのマーケティングに長年携わり、「iMac」の命名者でもあるケン・シーガルによるジョブスとアップル、そしてシンプルさに纏わる物語が描かれています。
無駄なものをそぎ落とし、余計なものを取り払う。言うのは簡単ですが、市場テストを行い、顧客の反応を伺っている会社にとってみれば「その機能は○○層が必要」「この機能は××層が欲している」というクレームに抗い切れず、何だか凄そうだけど、欲しいとは思えない1つの製品が登場することになります。
しかし、アップルはシンプルであることを命題として掲げている以上、そうしたどっちつかずの姿勢を絶対に許しません。あり得ないとさえします。
あれもこれも求めることは、結果的に何者にもならない―ということなのでしょう。
世の中を変えたのは「車」であり、その当時、多くの人間が欲していた「もっと速く走る馬」ではなかった―ジョブスがこの言葉を気に行っていたのも何となく解ります。
人間は自分の欲しい物を欲するが、その殆どが自分の知っている範囲内のものしか描けません。見たこともないものを欲することはできないわけです。
ジョブスは、こうした「見たことの無い現実」を描き、製品とすることに非常に長けていました。そして、それ以上に、それを消費者のライフスタイルに落とし込み、これがいかに貴方の生活を豊かにさせるかについて描いたコミュニケーションを創るのに多くの時間を割いていました。
# それほどマーケティングが重要だということの表れでもあるでしょう。
シンプルであるということは無駄と余分を取り除く分、本質を露わにさせます。ちょっとだけ便利とか、この機能はいるけどこの機能はいらないといった、30%だけ不要ということはありえないのです。
0か100。この割り切りこそ大事なのだと思います。その結果、できたのが例えば「iPhone」。みんな、自分のスマホのことをGalaxyと固有名詞で言いません。殆どが携帯という名詞でしょう。しかしiPhoneユーザ―は、自分の携帯とは呼ばないでしょう。殆どが自分のiPhoneと固有名詞で呼ぶ筈です。
これぞ「ブランド」です。徹底的に好かれる為に、シンプルで在ることが如何に重要かを考えさせられます。
さて、今回はこの本を読んで得た気付きを1つ。
それは「シンプルは複雑さに勝る」です。複雑に行うほど、全てを網羅できているようでいて、必ず取りこぼしが発生するものです。
それをリカバリしようとして、また時間が掛かってしまう。シンプルさとは、単純で、網羅性が低いように思えて、実は複雑さに勝る重要な考え方だと思うのです。
その集大成が、iPhoneであり、iPadであり、iPodであり、iMacであり…アップルなのだと思います。
―もっとも、ジョブスのいた頃の、という注釈はつくでしょうが。
2013年75冊目に読んだ本「MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み」
2013年、75冊目に読んだ本はこちらです。
MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み (PHPビジネス新書)/PHP研究所

久しぶりにエキサイティングで、一気に最後まで読んでしまった1冊を見つけました。間違いなく「上半期読んで良かった本」のTOP5に入ると思います。
今まで、僕の人生経験上から「自分のマネジメントスタイルを人に適用するのではなく、人の特性を見て、その人に合わせてマネジメントをしていく」ほうが、結果的には上手くいくことを理解しているつもりです。
したがって、講演に呼ばれても、自分の話したいことを話すのではなく、相手の求めていることに応じて話すことを心掛けてきました。
こうした、相手の状況や環境、モチベーションなどを考慮してマネジメントを実行することを、マネジメントコントロールと呼ぶのだそうです。
聞いたことの無い、あまり馴染みの無い単語ではあります。実際、グーグル先生に検索を掛けても、そのヒット率は少ないです。
ただ、このマネジメントコントロールとは非常に重要で、かつ実践的な内容です。これは、以下の3つによって構成されています。
①行動コントロール:マニュアル、規定などで縛り上げるマネジメント
②結果コントロール:大方針を示し、後は任せるという「室井管理官」のようなマネジメント
③環境コントロール:組織風土や職場環境などを司るマネジメント
例えば、組織に所属して間もない人に「適当に良い感じにやっておいて」と指示を出すと、9割の人が不安を感じ、「もう少し詳しく指示を出して欲しい」と言うでしょうし、残り1割の人は勝手に自ら為すべき成果を定義して、そのために実行に移すでしょう。ただし、一方でそういうやり方が組織として定着している場合なら、その割合は多少は変わるでしょう。
これこそが、マネジメントコントロールだということです。
不慣れな人には、まだ細かくレクチャーする必要があります。これは行動コントロールです。どんな人であっても最低限の結果を生み出せるような仕組み化の恩恵を受けるアプローチだと言えます。
一方で、自分の頭で考えて、自ら行動しようとする人に、マニュアルを丁寧に説明しても、イラつかせるだけです。大方針だけ示して、後は自分で考えなさいと言えば、今あるマニュアルを大きく上回る成果を生み出すことができるかもしれません。これは結果コントロールです。
マネジメントとは、この行動と結果、さらに自分の所属する組織のアイデンティティを理解し、行動と結果によるコントールをもってして「なんでこんなことしなきゃいけないの?」とか言い出さない人間を集める環境コントロールによって成り立つ―この本はそう紹介します。
つまり、「チームが勝手に結果を出す仕組み」とは、最低限の仕組み化を可能とするコントロールと、最大限の成果を出すコントロール、この相反する2つを如何にして両立させるかというマネジメントを指すわけです。
さて、今回はこの本を読んで得た気付きを1つ。
それは「マネジメントとは今いる人数で、今いる人数以上の成果をあげるということ」です。行動と結果、その何れも持ち合わせ、かつそれを実行に移すとなると、これは単なる現場管理職の枠組みを超えて、経営視点を持つ人間だと表現できます。
ですが、3人いれば、3人分の仕事ができるというのは当たり前のことで、マネジメントはそれを5人分、6人分の仕事ができるように配置し、実行に移すことが仕事だと思うのです。
果物の最も甘い時期を知り尽くしたスイーツ博士のような、それぞれの「旨み」が一番出るように仕事を配分するには、ドラッカーの言うように「得意なこと」をさせるだけでなく、どのように進めるかまで指導が必要な人には指導するきめ細やかさと、そのような指導を必要としない人には任せる大胆さがマネジメントには必要なのでしょう。
その意味で、僕らはこの本を通じて、どのような場合に任せ、どのような場合に手取り足とり教える必要があるかが解るわけです。有難い話だと思うのです。
ちなみに、結果コントロールを受けている人が優秀かと言えば、決してそうでは無く、大した仕事もできない癖に人から指図されるのが嫌いというパターンもあります。
そういう場合は、相手の心を理解する心理学も必要になるわけで―社会人になっても、毎日が勉強の日々です。
MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み (PHPビジネス新書)/PHP研究所

久しぶりにエキサイティングで、一気に最後まで読んでしまった1冊を見つけました。間違いなく「上半期読んで良かった本」のTOP5に入ると思います。
今まで、僕の人生経験上から「自分のマネジメントスタイルを人に適用するのではなく、人の特性を見て、その人に合わせてマネジメントをしていく」ほうが、結果的には上手くいくことを理解しているつもりです。
したがって、講演に呼ばれても、自分の話したいことを話すのではなく、相手の求めていることに応じて話すことを心掛けてきました。
こうした、相手の状況や環境、モチベーションなどを考慮してマネジメントを実行することを、マネジメントコントロールと呼ぶのだそうです。
聞いたことの無い、あまり馴染みの無い単語ではあります。実際、グーグル先生に検索を掛けても、そのヒット率は少ないです。
ただ、このマネジメントコントロールとは非常に重要で、かつ実践的な内容です。これは、以下の3つによって構成されています。
①行動コントロール:マニュアル、規定などで縛り上げるマネジメント
②結果コントロール:大方針を示し、後は任せるという「室井管理官」のようなマネジメント
③環境コントロール:組織風土や職場環境などを司るマネジメント
例えば、組織に所属して間もない人に「適当に良い感じにやっておいて」と指示を出すと、9割の人が不安を感じ、「もう少し詳しく指示を出して欲しい」と言うでしょうし、残り1割の人は勝手に自ら為すべき成果を定義して、そのために実行に移すでしょう。ただし、一方でそういうやり方が組織として定着している場合なら、その割合は多少は変わるでしょう。
これこそが、マネジメントコントロールだということです。
不慣れな人には、まだ細かくレクチャーする必要があります。これは行動コントロールです。どんな人であっても最低限の結果を生み出せるような仕組み化の恩恵を受けるアプローチだと言えます。
一方で、自分の頭で考えて、自ら行動しようとする人に、マニュアルを丁寧に説明しても、イラつかせるだけです。大方針だけ示して、後は自分で考えなさいと言えば、今あるマニュアルを大きく上回る成果を生み出すことができるかもしれません。これは結果コントロールです。
マネジメントとは、この行動と結果、さらに自分の所属する組織のアイデンティティを理解し、行動と結果によるコントールをもってして「なんでこんなことしなきゃいけないの?」とか言い出さない人間を集める環境コントロールによって成り立つ―この本はそう紹介します。
つまり、「チームが勝手に結果を出す仕組み」とは、最低限の仕組み化を可能とするコントロールと、最大限の成果を出すコントロール、この相反する2つを如何にして両立させるかというマネジメントを指すわけです。
さて、今回はこの本を読んで得た気付きを1つ。
それは「マネジメントとは今いる人数で、今いる人数以上の成果をあげるということ」です。行動と結果、その何れも持ち合わせ、かつそれを実行に移すとなると、これは単なる現場管理職の枠組みを超えて、経営視点を持つ人間だと表現できます。
ですが、3人いれば、3人分の仕事ができるというのは当たり前のことで、マネジメントはそれを5人分、6人分の仕事ができるように配置し、実行に移すことが仕事だと思うのです。
果物の最も甘い時期を知り尽くしたスイーツ博士のような、それぞれの「旨み」が一番出るように仕事を配分するには、ドラッカーの言うように「得意なこと」をさせるだけでなく、どのように進めるかまで指導が必要な人には指導するきめ細やかさと、そのような指導を必要としない人には任せる大胆さがマネジメントには必要なのでしょう。
その意味で、僕らはこの本を通じて、どのような場合に任せ、どのような場合に手取り足とり教える必要があるかが解るわけです。有難い話だと思うのです。
ちなみに、結果コントロールを受けている人が優秀かと言えば、決してそうでは無く、大した仕事もできない癖に人から指図されるのが嫌いというパターンもあります。
そういう場合は、相手の心を理解する心理学も必要になるわけで―社会人になっても、毎日が勉強の日々です。