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第二回 マネジメントの役割を考える②

こんにちは、更新が遅くなりましたが、第二回の始まりです。


前回の続きとなっていますので、前回のと合わせてみていただくとわかりやすいと思います。


今回書かれるのは、自分自身のマネジメントについてです。



■自分自身をマネジメントする場合

 では大学生が自分自身をマネジメントする場合、何を最も意識する必要があるでしょうか。ドラッカーの言葉を引用してみたいと思います。

 成功がそのまま永久に続くことはありえない。企業も人のつくったものであって不死はない。最古の企業さえ、たかだか数世紀のものに過ぎない。しかし、企業は人の一生を越えて永続し、経済と社会への貢献を続けなければならない。実に企業の永続こそ、マネジメントにとって決定的な評価基準である。

 企業の下りを、人間に置き換えてみて下さい。つまり、こう考えてみましょう。自分が真に生きていると実感できる期間の永続こそ、マネジメントにとって決定的な評価基準である、と。

 この不確定な時代において、明日をつくる能力、変身する能力こそがマネジメント特有の仕事です。今日、この一瞬を生きている人間が、明日も存在し、明日も今日のように人それぞれの成功を収めるために欠かせないのがマネジメントなのです。つまり、自分の一生があったとして、どんな明日を切り開けるのか? それをマネジメントと呼びます。資格を取るのも良いでしょう。趣味に明け暮れるのも良いでしょう。勉学に明け暮れるのも良いでしょう。

しかし忘れてはいけないことが1つあります。それは小中高大の今までと違い、その先にレールは敷かれていないということです。自分自身は何がしたいのか? どうしたいのか? どう在りたいのか? どう在るべきなのか? それが延々と問われ続けます。その時、自分自身をマネジメントする視点を持たなければ、糸の切れた凧のように、あの人についていき、この人についてき、自分の意思を持たない派閥人間、指示待ち人間へと成り下がってしまうのです。

自分の人生で在りながら、人生の主役を演じられない人生―それで、果たして本当に肉体的に生きているとしても、精神的に「生きている」と言えるのでしょうか。自分自身をマネジメントする。今回のマネジメントの役割を振り返りながら、どうすればよいか考えてみて下さい。


第1回 マネジメントの役割を考える①

こんばんわ、こんな夜中に更新です。

みんなでマネジメントについて考えてみましょう。


 マネジメントの役割を考える


■組織は何のために存在するのか考える

 世の中のあらゆる組織は、社会のために存在すると言っても過言ではありません。組織が存在するのは、組織それ自体のためではありません。社会的な目的を実現し、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすために存在しています。よく言う官僚主義というのは、この社会的な目的の実現が、自分たちの存在そのものが目的になっている病を指します。

 マネジメントとは、この病に掛かった組織を治すことが第1の仕事です。皆さんの周囲にもいませんか。自分たちが1番で、このサークルで何かをしようと考えない文科系・体育会系サークル。それらを上から押さえ付けることで満足感を得ようとしている自治会……。もし自分がそういう組織に所属し、何か違和感を覚えた時、ドラッカーの以下の言葉を思い出して下さい。


 組織は目的ではなく手段である。したがって問題は、その組織は何かではない。その組織は何をなすべきか、あげるべき成果は何かである。


■マネジメントの3つの役割

 マネジメントは、以下のような3つの役割があるとドラッカーは言います。そのいずれも、組織の存在を目的とせず、ましてや自分の存在を目的としていないことに注目して下さい。


 自らの組織に特有の目的とミッションを果たす。

 仕事を生産的なものとし、働く人たちに成果をあげさせる。

 自らが社会に与えるインパクトを処理するとともに、社会的な貢献を行う。


目的とミッション

 企業とその他の組織において唯一の違いは、経済的な成果が挙げられます。起業は経済的な成果のために存在します。大学、サークル、女子会においては、経済は制約条件に過ぎませんが、企業は経済的な成果が存在の根拠であり、目的です。企業は経済的な成果を生むことができなければ失敗なのです。

 つまり、顧客が欲する財とサービスを、顧客が進んで支払う価格で供給できなければ失敗なのです。これから社会人になる学生は是非、身に染みて、骨に刻んで覚えて下さい。企業のマネジメントとは、利益に責任を負うべきことを意味しています。顧客の喜ぶ製品を製造できなくては、ましてやそれを顧客が支払える金額で提供できなくては、単なるゴミなのです。


生産的な仕事と成果をあげる

 企業にも、企業以外の組織にも、本当の資源は1つしかありません。「人」です。組織が成果をあげるのは、人を生産的にすることによってのみ可能だとドラッカーは言います。つまり働く者が成果をあげられるように取り計らうことこそマネジメントの役割なのです。

 現代社会においては、組織こそ、一人ひとりの人間にとって、生計の資、社会的な地位、コミュニティとの絆を手にし、自己実現を図る手段です。当然、組織で働く者が成果をあげさせることが重要な意味を持ちます。成果が生計を救い、地位を向上させ、絆を深め、より高い自己実現を可能にするからです。


社会に与えるインパクト

 社会という存在を無くした組織は、存在を許されないと言っても良いでしょう。したがって、社会という外部に対して何かを供給し、満足して貰えなければなりません。少し長いですが、ドラッカーの言葉を引用します。


 企業は、働く者に仕事を与え、株主に配当を与えるために存在するのではない。消費者に対し財とサービスを供給するために存在する。病院は、医師や看護師のために存在するのではない。早く退院して、再び入院することのないことを願う患者のために存在する。学校は、先生のためではなく生徒のために存在する。これらのことを忘れたマネジメントはマネジメントではない。


 組織は、外部に対して責任を持ちます。言い換えれば、社会に与えるインパクトに対して責任を持ちます。例えばみどり勉強会という組織が、龍谷祭という機会を通じて、フリマというイベントを行った結果、新聞に掲載されて、そこから様々な機会に巡り合えたかと思います。これも、外部にインパクトを与えた結果です。


 マネジメントは、この3つの役割に支えられています。企業で働く以上は、経済的な成果が最初に求められるでしょうが、仕事と人のマネジメントを誤れば、いかに事業のマネジメントに成功しても、持続的な成長は期待できません。なぜなら事業は仕事で成り立ち、仕事は人で成り立つからです。

 ましてや社会に与えるインパクトを無視してしまえば、社会の支持を失い、組織そのものが消滅します。少し前で言えばライブドアの失敗、村上ファンドの失敗、最近で言えば尖閣諸島のビデオ流出事件が該当します。


第1回は、どうでしたでしょうか?

本当にマネジメントの基礎という部分のお話ですね。

次回は、この続きのお送りします。

では、次回もよろしくおねがいします。












大学生のために、マネジメントを要約してみました。

はじめまして、突然ですが、みなさんはドラッカーの書籍に目を通したことはありますか?


社会人の方でも「もしドラ」以外でドラッカーに触れられている人は少ないかもしれません。


では、勉強が仕事になる大学生はどうでしょうか?


より、目を通す機会が少ないでしょうね。


まず、「わかりにくい」「難しい」「イメージできない」という感覚をお持ちだと思います。


じゃあ、自分たちの少し身の丈に近いまとめ方をしてみようということでまとめられた文章があります。


これから少しずつ文章を紹介していきますが、それを答えにするというよりも


議論の場などにこの場がなれば、幸いだと思います。

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