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成果を上げれない原因とは?

■成果を上げるために

成果の上がらない人はなぜ上がらないのか、その理由をドラッカーは明示しています。
集中という観点からみて非常に重要な内容なので、以下にそのまま抜粋します。


成果のあがらない人は、第1に、1つの仕事に必要な時間を過小評価する。
すべてがうまくいくものと楽観する。
だが誰もが知っているように、うまくいくものなど1つも無い。
予期しないことが常に起こる。
しかも予期せぬことは殆ど常に愉快なことではない。
従って成果をあげるためには余裕を見なければならない。

第2に、急ごうとする。そのためさらに遅れる。
成果をあげる者は時間と競争しない。
ゆっくり進む。

第3に、同時にいくつかのことをする。
そのため手がけている仕事のどれ1つにも纏まった時間を割けない。
いずれか1つが問題にぶつかると全てがストップする。


どれか1つでも当て嵌まるのであれば、物事の進め方を変えることをお薦めします。

余裕を持つ。
急がない。
1つのことに集中する。


成果をあげるために、時間を短縮して急いで結果を追い求めたとしても、
それは車間距離と同じで、何か問題が発生すれば、
直ぐに衝突事故を起こします。


そして、大抵の仕事でもなんでも、問題は必ず発生するものです。
問題は、余裕があるかないか、急ぎではないか。


ゆとりが大事、です。

自分本位になっていないか

■人の強みに目を向けていますか?

 まずは、下の図に注目して下さい。2つの円があって、片方は大きい円ですが、一部が欠けているというか、すっぽり抜け落ちています。もう片方の円は欠けていませんが、小さな円です。



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 殆どの人は、小さな円と比較して大きな円に目を奪われますが、どうしても奪われた目の先は、掛けている部分、すっぽり抜け落ちている部分になります。人間の器が大きければ大きいほど、欠けている部分に目を向けてしまうというのが、僕の法則で、それに見事に当て嵌まるのが小沢一郎ではないでしょうか。


 弱みを持たない人間はいません。万能の天才と呼ばれる人間ですら、多くの分野で卓越した実績を残すことはできませんでした。レオナルド・ダ・ヴィンチでさえ、その広範な関心に関わらず、デザインの分野でしか功績を残すことはできませんでした。つまり天才とは在る分野におけるナンバー1なのであり、その他の分野では下から数えた方が早いとさえ言えるのです。


 ましてや凡人である我々が、周囲の人間に完璧を求むことが、どれだけバカバカしいことか。それなのに、皆さんは「あの人はここが足りない」「なんでこんな簡単なことができないのだろう」という愚痴を漏らしていませんか? 他人の弱みに焦点を充てるのではなく、強みに焦点を充ててみましょう。今までと違った世界が見えるはずです。今回は、人の強みを注視することが自分に与える影響を考えるお話です。


仲間がいるから自分がいる

■大学生のうちから身に付けておくべきこと
 自分はまだ知識労働者でもないし、そんなことを考える余裕も無い。恐らく多くの大学生がそう思うでしょうが、実際に必要とされる機会に恵まれてから取り組んでは遅いのです。なぜなら、その機会に恵まれてから失敗してしまっては、その次の機会に巡り合えない可能性があるからです。
 今すぐにでも身に付けることがあるとすれば、それは以下の2つです。
1. 相手の強みに目を向ける
2. 組織の外に目を向ける


 強みとは、すなわち知識です。ナレッジです。智です。その人が持っている、専門分野、得意なことにだけ目を向ける練習をして下さい。喋り方が気持ち悪い奴でも、会計管理のスペシャリストになれるかもしれません。無愛想で可愛げの無い奴でも、発想力は豊かで行動力はずば抜けているかもしれません。気に入らない部分だけに目を向けるのではなく、相手の良い部分に目を向ける姿勢が、後のコミュニケーションに役立ちます。
 組織の外とは、全体としての成果です。自分がやらないといけないことではなく、自分のチームが成し遂げないといけないことは何かを常に考える癖を身に付けて下さい。成果は組織の中には無いのです。ましてや、自分の成果は全体の成果の一部であり、自分だけ安泰にするという姿勢だけは絶対に身に付けないように。仲間に嫌われますよ。