<2019年相場展望>
 19年は18年に続き、ボラティリティの高い展開になるでしょう。 相場の方向性としては、弱気相場に既に入っていると考えられ、基本的に右肩下がりの展開を予想します。
 
 ただ、昨年末に大きく下げたので、まずは戻りを試す展開
が見られると思います。が、昨年高値を抜くことが出来ない
と思われます。
 
 最大のリスクは、シナ経済だと思われます。公表値は信用
できず、既に15年、16年辺りではシナ経済はマイナスを記録
しているというのがコンセンサスでしょう。18、19年は、米中
貿易戦争の影響をまともに受け、再びマイナスに転じると思わ
れ、その悪影響が顕在化してくると見られます。シナバブルは
既に崩壊しつつありますが、それが顕在化し始める年になると
思われます。
 
 次に、FRBの利上げ及び資産縮小は、一時的に停止に追い込
まれると見ています。年末のパウエル議長の発言からもそれを示唆していたことが伺えます。
 
 これに伴い、ドルの上昇傾向も止まると見られます。ドル
指数の90か月サイクルの中期上昇も19年2月までとなっ
ていることとも符合しそうです。
 
 これとリスクオフ傾向とも相まって、円高となる可能性が
高くなっています。円高により、日本株式の戻りは鈍くなり、
下落幅は広がることになるでしょう。
 
 ブレクジットもマーケットを混乱させる要因として無視で
きないです。
 
 欧州経済の低迷やイタリア財政問題も影を落とすでしょう。
 
 こうした中、世界経済は明らかに減速傾向を示すことにな
るでしょう。
 
 弱気相場入りがメインシナリオですが、10年サイクルから
見ますと、9の付く年は前年の急落からの戻しを達成し、その
後0年に向けて、横這いになるパターンとバブル的上昇になる
パターンがあります。
 
 90年は日本はバブル的上昇、米国はやや上昇、横這い気味、
2000年はバブル的上昇、10年は横這いとなっています。
 
 せいぜい横這いというのがやっとというのがメインシナリオ
となりますが、シナ経済リスク顕在化が先送りになり、利上げ
打ち止め、ドル安で米企業業績が伸長するようなことがあれば、
米国は上昇パターンを取る可能性があります。
 
 日本の場合は、消費増税の取りやめですね。これが起爆剤と
なり一気にムードが良くなり、上昇パターンを取るシナリオに
なれば、皆ハッピーになるのですが。

 2019年予想相場レンジ
ドル円;98円~113円
日経平均;16000円~22000円
NYダウ;19000ドル~25000ドル
ナスダック;5000~7500ポイント
ユーロドル;1.10ドル~1.35ドル
ユーロ円;110円~135円
豪ドルドル;0.60ドル~0.75ドル
豪ドル円;60円~85円
 
(ドル円)
 基本的に円高が進むと予想。昨年は年間値幅が10円未満と
なったが、19年は少しボラタイルになり15円幅程度は動く
と見る。米金利上昇が止まることから上値は限定的。
 
(日本株)
 昨年、年足陰線となってしまったため、3年は陰線が続く可
能性が高い。10年以上前の拙著でも書きましたが、日本株全
体を表すTOPIXの高値抵抗線を結局抜けることができないで下
落相場入りとなりそうです。日経平均の下値の目途は、アベノ
ミクス前の8000円程度から昨年の高値24500円の半値
押し水準の16000円程度と見ています。これを下回る事態
になっているとすると、景気後退に入っている可能性が高いで
すね。
 
(米国株)
 昨年高値を抜くことはできないと考えますが、かなり肉薄す
る場面はあるでしょう。利上げ打ち止めやドル安が企業業績に
好影響を与えると思われるからです。後は、様々なリスクの顕
在化にマーケットが揺れることになるのでしょう。
 
(豪ドル)
 かなりペシミスティックに考えています。シナ経済の悪化を
もろに被ると思われます。豪州経済そのものは悪くないのに残
念です。リーマンショック以来の安値までの下落も覚悟してお
いた方が良いかもしれません。
 2018年は、投資家にとって悲惨な年になりましたね(><)
 
 世界の株価指数の年間騰落率ランキングを見ると(下記のリンクをご参照)、年間プラスだったのは、たったの6か国しかありませ
んでした。
 https://www.180.co.jp/world_etf_adr/180cojp_ranking/stock_index.htm
 
 その6か国とは、カタール、ブラジル、サウジアラビア、ニュー
ジーランド、インド、アルゼンチンですが、投資対象となる中で
収益率が良かったのは、ブラジルのみといえます。
 
 ボぺスパ指数は+15.3%の上昇率で、レアルも対ドルでプラ
スでしたので、18年1年間だけを取れば、素晴らしいパフォーマ
ンスでした。
 
 上昇率4位のニュージーランドは+4.92%ですが、対ドルで
見ると通貨NZが5.28%下落しているので、実質マイナスでした。
 
 5位のインドも同様です。
 
 次に、主要国株価指数の下落率を見ていきます。
 16位 S&P500 -6.24%
 17位 ASX200 -6.9%
 30位 CAC40      -10.95%
 32位 日経平均  -12.08%
 36位 FTSE100 -12.48%
 41位 ハンセン指数 -13.61%
 49位 DAX       -18.26%
 56位 上海総合株価指数 -24.59%
 
 軒並みマイナスとなっています。
 
 主要通貨も円を除いて軒並み下落しています。
 ユーロ-4.31%、英ポンド-5.39%、豪ドル-9.71%、
NZ-5.28%、円+2.73%という年間騰落でした。
 
 従って、欧州株、豪州株に投資していたら、対ドルでは15~20
%超の下落の憂き目に遭っていたことになります。
 
 日本株は、10%をちょっと下回ることになります。
 
 アジア新興国株式も、年後半持ち直してきましたが不調でしたね。
 5位 インド +3.15%
 9位 インドネシア -2.54%
 14位 マレーシア -5.91%
 22位 ベトナム  -9.32%
 29位 タイ    -10.82%
 これに為替安が加わりますから、欧州ほどではないとしても下落率はかなり大きくなります。
 
 この結果から、2018年のベストな投資対象は、
 米ドル預金、若しくは、米短期債ということになりました!
 
 では次に、18年年初に書きました展望の結果をおさらいします。
 
 まず、総論から見ていきます。米国株から。
 
「大方の予想もこの「適温相場」が18年も続くというものも多いが、果たしてどうだろうか。
 
 低ボラティリティが続くということは、膠着相場か上昇相場が続い
ているということであるが、かたやエネルギーを貯め込んでいるという見方もできる。(2018年展望抜粋、以下、抜粋と表記)」
 
「折しも、来年は「8」の付く年であり、急落・急反発の可能性が高
い年でもある。昨年、より急落があってもおかしくない年であったが何も起こらなかったため、マーケットが慢心しているとすると大きな落とし穴に嵌まるのではないだろうか。(抜粋)」
 
「北朝鮮、中東といった地政学的リスクがあるが、そうしたリスクは
よっぽどのことがないと相場の一時的なかく乱要因にはなるが、景気を腰折れするほどのものではないだろう。(抜粋)」
 
「いうなれば、最高値を更新している米国株式が高値にあるということくらいがリスクかもしれない。」
 
「18年も米国株式は好調と見ざるを得ない。特にIT系の進歩は目覚ましいものがあり、FAANGに代表される企業群は更なる高値を目指すのではないかと思う。(抜粋)」
 
 抜粋が多くなってしまいましたが、要約すると、18年は17年の
ような適温相場が続くことが難しく、ボラティリティが高まるだろう。
ただ、米国経済は好調は維持され、米国株式、特にFANGに代表される企業株は更なる高値を付けるだろう、ということになりますが、まさにその通りの展開となったと言えるのではないでしょうか。
 ただ、年末安ということは想定外でした(><)
 
NYダウの年間予想相場レンジ:22000ドル~29000ドル
結果         :21712ドル(12/26)~26951ドル
ナスダックの年間予想相場レンジ:6000~8500
結果           :6190(12/24)~8120
 
 高値は予想までは伸ばせませんでしたが、安値は予想通りだったと評価できるのではないかと思います。
 
 次に、日本株について。
 
「総じては日本株も18年好調であろうが、沢山のリスク要因を抱えており、ボラティリティが上昇し、下げる場面も覚悟しなければならないのではないかと見ている。(抜粋)」ということでしたが、まさ
にその通りで、日経平均は24500円近くまで上昇する場面もあり
ましたが、1月から3月、10月から年末にかけて急落しました。
 
日経平均の年間予想レンジ;21000円~27000円
結果       :18948円(12/26)~24448円(10/2)
 
 総論としては予想通りでしたが、日本株は想定以上に下落し、想定以下の上昇しか見られませんでした。
 
 ドル円については「結局ドル円は、これまでのレンジ相場が続く可能性が高いと思われる。(抜粋)」と書いた通りのレンジ相場と言えますが。通常年間上下が20円程度であったものが、最低レベルのレンジとなる10円未満となりました。
 
ドル円の年間予想レンジ:100円~120円
結果:104.64円(3/23)~114.53円(10/3)
 
ユーロドルの年間予想レンジ:1.10ドル~1.30ドル
結果:1.1215ドル(11/13)~1.2555ドル(2/16)
ユーロ円の年間予想レンジ:125円~145円
結果:124.62円(5/29)~137.50円(2/2)
 
 ユーロは、ほぼ予想通りの下落となりました。
 
 豪ドルは、リスクオフで売られ、米中貿易戦争によるシナ経済減速懸念で売られとほぼ右肩下がりの展開。11月から12月にかけて、反発する場面も見られたが、12月以降のリスクオフで急落しました。
 
豪ドルドルの年間予想レンジ:0.76ドル~0.90ドル
結果:0.7016ドル(12/27)~0.8117ドル(1/29)
豪ドル円の予想レンジ:85円~100円 
結果:77.16円(12/28)~89.07円(1/29)
 
 次回は、2019年マーケット展望です。
 

暴落時の買い方

テーマ:

 今回はまだ、NYダウで8%程度の下げですから暴落にはほど遠く、15年のチャイナ・ショックレベルですね。

 

 とはいえ、転ばぬ先の杖という言葉もありますので、準備しておくことは重要ですね。

 

 そこで拙著「お金は週末に殖やしなさい」の中から「暴落時の買い方」という個所を抜粋します。

 

以下、抜粋 

(暴落時における買い方と平常時の買い方)

では具体的な買い方ですが、世界的に株価が暴落し底値と判断したら、まず先進国の株価指数を買いましょう。その時は、まだ完全に底値とは分からず、もしかしたら、更に下がる場合も想定します。そこから更に下がった場合は、新興国の株式の方が大きく下落しますから、それを避けるためです。

 

 株価が底値を付いて、反転、上昇を始めたら、先進国の株価を売って、新興国の株価に乗り換えたらよいのです。

 

 でも、もっといい方法があります。

 

 相場が暴落した後反発に転じても、必ず再度下げます。だから、底値付近で買った先進国株式を相場が下げる前に売ってしまいます。

 

 そして、底値を下回らずに反転したら(その反転のポイントを2番底といいます)、そこで新興国株式を買うのです。すると、リスクを抑えて新興国株式の大きな上昇を享受することができるという寸法です。

 

 そんなに、うまくできない?

 

 底値買いをするにしても、何回かに分けて時間分散して投資しますよね。だから、まず底値と思ったところで先進国株式を買い、更に下げたら、新興株式を買い(ここで終わって欲しいのですが(笑))、更に下げたらまた先進国株式を買い、更に下げたら新興国株式を買うという交互作戦もあります。

 

 但しこの場合、先進国と新興国の割合を2対1以上、差をつけておいたほうがいいでしょう。上昇を始めたら、先程のやり方で、先進国株式から新興国株式へ乗り換えるという手もあります。

 
以上、抜粋
 
 先進国株式と書きましたが、NYダウやS&P500やナスダック連動のETFでいいと思います。
 
 新興国は、当該国の今年の成長性、有望性を考えて、
幾つかの国に分散すると良いでしょう。下落率が大きかったものを選んでも良いですね。但しその場合は、反発を狙っているので、反発したら優良国へ切り替えることをお勧めします。
 
 尚、新興国株式として、間違ってもEEM(iシェアーズMSCIエマージングマーケットETF)を使ってはいけませんよ。
 
 これは、シナ、朝鮮への投資比率だ44%となりますので、新興国投資という性格が歪んでしまいますので。
 
 昨夜、NYで嫌な下げ方をしたので、今夜再び大きな下げに見舞われる可能性もありますので、検討をお祈りします。
 
 
 
 
 

 

  昨年から、17年、18年には必ず急落場面がある!と言っていたが、17年は適温相場の中、押し目らしい押し目もなく、株式市場は上昇を続けてしまった。
 
 年初に調整があると思っていたが、株式市場は逆にロケットスタートを切ってしまった。
 
 オオカミ少年ならぬオオカミおじさんと思われていたかもしれない(苦笑)
 
 そこに来て、先週末のNY市場から急落が始まった。
 
 面目躍如にはなったかな(笑)
 
 さて、今回の下げは、今後どうなるであろうか。
 
 今回は、リーマンショック型でもITバブル崩壊型でもなくブラックマンデー型急落ではないかと思っている。
 
 ITバブルの時のように、ドットコムという名が付けばバリエーションも関係なく買われるような相場上昇ではない。
 
 米国株式のPERの水準は若干高いものの、企業増益を鑑み
ればギリギリ許容できる範囲であろう。
 
 またリーマンショック時のように、過度のレバレッジがあったり、金融機関のグリードな投資スタンス、顧客ダマシもあまり見られない。
 
 世界景気は健全に拡大をしており、金利は上がり始めているものの水準自体はまだまだ低く、企業業績に大きな悪影響を与えるほどでもない。
 
 ただただ、株価が「急激に」上がり過ぎたということが下げの原因であろう。
 
 投資家は、特にファンドのような短期の投資家は割高でも買わなければパフォーマンスが出ないため、ただただ付いていくしかなかった。
 
 だから、誰しも調整を待っていたのである。
 
 そこに米雇用統計で賃金指数が上がったということをきっかけに長期金利が上昇したため、売る材料が見つかったということであろう。
 
 ブラックマンデー前の状況に似ているということは昨年、何度か述べてきた。
 
 ブラックマンデー当時、現在と同様、景気も良く、株価も上昇していた。
 
 FRBは利上げ段階に入っていたが、米赤字を埋めるため金利差を維持、拡大したいため、米国は日独には利上げをしないように牽制していた。
 
 しかし、ドイツ・ブンデスバンクは利上げを断行したため、それがきっかけになって米株価が暴落したのである。
 
 この暴落を救ったのが、日本株式だった。日銀は米国のいいなりであることもあって利上げをできず、既にバブル期に入っていた日本経済は、低金利をエンジョイできるとあって日本株式数日で切り返したのである。
 
 その日本株式の反転上昇を見て、米国株式も反転・上昇に向かった。
 
 今回も、米国は既に利上げサイクルに入っている。そしてECBも利上げまではいかないが、金融緩和の出口戦略を進めつつある。そして、日本は金融緩和を続けるしかない状況である。
 
 前回のブラックマンデー時に酷似しているように見えないだろうか。
 
 また当時、暴落の犯人とされたのが、プログラム売買であったり、機関投資家のポートフォリオ・インシュランスという手法であったと言われている。
 
 今回は、リスクマネジメント手法が進んだと言われているが、
ファンドや機関投資家はボラティリティが増大するとポジションの縮小を余儀なくされる手合いが多いようで、ブラックマンデー時とほとんど同じ効果をもたらすリスクヘッジ手法なのである。
 
 個としては正しい選択であるが、全体としては最悪の事態を招いてしまう「合成の誤謬」が今回も発生しているのである。
 
 ただ逆に、VIX指数が上げ止まりさえすれば、売りが止まる。
 
 その為には、ある程度大きく下落した後、下落幅が小さくなったり、反転しないものの下げ止まり数日が経過するなどすれば、ボラティリティは下がる。
 
 そうなると、今度は逆にポジションを減らし過ぎたファンドが買戻しに入り反転するのである。
 
 ただし、こうした現象は短期的なものであり、下げ局面で売り損なった投資家がロスカットしてくるので再び下げる。

 これが2番底を形成することになる。
 
 こうしたことを繰り返すと、ゴムボールを高い所から落とした時のように、バウンドはだんだん小さくなり、いつしか収れんしてくる。
 
 そして相場の帰趨を決めるのが、長期投資家なのである。
 
 これまで相場環境は申し分なく投資をしたかったが、割高だったために思い通りに買えなかった長期投資家が買ってくる。これにより、長期上昇相場へと戻ってくるであろう。
 
 長期投資家にとっては、今回の急落は慈雨となったのである。
 
 今回、第2のブラックフライデーと呼ばれることになるかもしれないが、1929年のブラックフライデーの時は世界大恐慌へと繋がっていったが、今回は景気後退すらもたらさないと思っている。
 
 さあ、我々個人投資家も、今こそ投資するチャンスがやってきたのであるから、しっかり相場を見極めて投資して行こう。
 

中国の暗黒時代

テーマ:

 

 遂に、習近平の独裁国家シナが誕生してしまった。しかも、終身独裁を目指している。
 
 大した実績もなく、カリスマ性も無い習近平が向かう先は、対外戦争、対外的拡張しかないと筆者は言う。
 
 日本によっては、厄介な話であるが、既にシナは、日本を「準敵大国」として戦争を仕掛けてきている。
 
 本書では、どのように習近平が独裁的権力を握ったのか、毛沢東、鄧小平以来の、党規約に盛り込まれた習近平思想とはどんなものなのか、そして、それが目指す、若しくはその結果として今後日本及び世界に降りかかるであろう惨事を詳細に解説してくれている。
 
 敵を知り己を知らば百戦危うからずの、まず敵を知るということでは、シナ人でありながら日本に帰化した著者の分析は読むに値すると思われる。
 
(2018年1月20日)

富の未来

テーマ:

  2006年刊行の、アルビン・トフラー著。
 1980年代の「第3の波」から脈々と続く大作。


  改めて思うに、日本の衰退は、第2の波である工業化の波にはうまく乗れたが、第3の波である知識・情報社会・経済の波に乗り切れていないことにあるのだと確信する。


 これまでも情報化社会の推進などと旗が振られてきたが、第2の波の工業化社会での成功により、その既得権益者の壁がなかなか打ち破れない状況が続いている。


 政治家・官僚といった権益者の時間軸が遅過ぎ、新たなIT関連企業やITの流れについて行けないことによるところが大きい。


 日本経済の活性化には、公共事業などによる財政出動ではなく、新たな知識社会の進展を邪魔する規制を撤廃していくことなのである。


 結局、いつもの帰結になるが、現在の官僚機構をガラガラポンするしかないのである。

 

(2017年10月28日)

 「コミンテルンの謀略と日本の敗戦」との、この書、
極めて秀逸な書である。
 
 タイトルから推測すると、コミンテルンの謀略に嵌まり、
日本の敗戦に結びついたかの書であるように見受けられ、
タイトルは残念である。
 
 「コミンテルンの謀略と(戦前・戦中の)日本の真実の歴
史」とあれば、この書の意図がタイトルからも推測できるの
だが、残念なことだ(それで売れるかは知りません(笑)。
 
 とはいえ、左翼、反日分子が蔓延るマスコミ、教育関係者
がいまだ跋扈する中、表向き知らされてこなかった重要な史
実を見事に伝えており、シナからの戦争を受け(戦争とは、
実際に戦闘を交えることだけではなく、それまでの情報戦で
あり、後者が勝敗を決すると言っても過言ではない)、現在
の我々がどう対処していくかを考えていくにあたって、学ぶ
べきことを伝えてくれている。
 
 まずは、「コミンテルン」の存在とその活動が日本社会をど
う扇動し、どんな影響を与えてきたかについて詳述している。
 
 今、40代以下の方には、コミンテルンという言葉すら知ら
ない人が多いかと思われるが、意図的に隠されてきたため
でもあるのである。
 
 さて、コミンテルンについて語る書には、コミンテルンの暗
躍により日本を間違った方向に扇動し、対米戦争に向かわ
せ、敗戦という憂き目に遭ったというような浅薄極まりない
ものも多い。
 
 もちろんコミンテルンの影響は小さくない。しかし、それら
に先導されてしまった当時の背景を学ぶ必要があると本書
では述べている。
 
 日本の知識階層の精神構造の分析、第一次世界大戦後
の不景気、金融恐慌と続く、当時の社会経済情勢が、ソ連
のプロパガンダに載せられた、社会主義理想論が官僚、軍
部に浸透していった状況分析などが書かれている。
 
 左翼、右翼の対立のような単純分析が多い中、右翼とは、
「右翼全体主義者」「右翼・保守自由主義者」に分かれ、こ
の「右翼全体主義者」と「左翼全体主義者」により日本が牛
耳られて行き、戦争へと突入していったため、日本を「全体
主義国家(ファシズム国家)」と戦後、米国にレッテルを張ら
れるわけだ。
 
 しかし、明治以来の日本の国体は、聖徳太子の17条憲
法、明治天皇の五か条のご誓文に立脚した「大日本帝国
憲法」により、立憲民主主義が確立し、自由主義なのであ
ったのである。
 
 戦後の米国による洗脳工作により、「大日本帝国憲法」
と聞くと、ファシズムを想起してしまう日本人となってしま
ったが、米国人が付け刃で作った今の「日本国憲法」など、
日本封じ込めの意図に基づき作られたものであり、その
憲法改正に難儀している現状を鑑みるに、痛恨の極みを
感じるを禁じ得ないものである。
 
 現在の野党連中の行動様式は、全てコミンテルン思想
の体現なのである。北朝鮮有事が迫っている現下におい
ても、根拠もないにも拘わらず、モリカケ問題で国会を費
消し、マスコミは延々とまくし立てている。
 これは全て、破壊主義者の方策なのである。
 
 シナ事変がなぜ、長引き、なぜ対米戦争に向かったのか
を是非、知って欲しい。彼らは、戦争に勝っても負けても、
日本を共産主義国家に変貌させるべく、画策に成功してい
たのである。
 
 負けた場合は分かりやすいと思うが、ソ連型の敗戦革命
であり、敗戦によって社会が疲弊した時に、共産主義・暴
力革命を起こすのである。
 
 勝った場合でも、政党をつぶす大政翼賛会の結成、統制
経済を実施しており、その後たやすく計画経済への移行を
模索するものである。
 
「本当に、米国戦争に負けて良かった」
 
 もちろん、戦後米国による洗脳工作により、今の危機的
な状況を打破するのに苦労しているが、勝った形で終わ
ろうものなら、共産主義化のリスクが多大にあったのである。
 
 共産主義者にとっては皮肉なもので、ソ連という、プロパ
ガンダにより理想化された共産主義国家は滅亡したが、自
由主義という仮面を被った日本で最も理想的な社会主義国
家が実現していると言えるのかもしれない。少なくても、1億
総中流」と呼ばれた時代には、平等度が最も高く、世界第
2位の経済大国にのし上がり、豊かな国となったのだから。
 
 まだまだ本書について語りたいことは沢山があるが、是非
とも手に取って読んでいただきたいと思います。
 
 最後に強調したいこととしては、東京裁判によって東条英
機が死刑になったことは耐えがたき出来事と言えます。
 
 東京裁判の見直し論が少しずつ出てくる中で、東条(だけ
ではない)の死刑は違法であるという論議が世界的にも出
てきているが、そうした中で逆に国内で英雄扱いする輩も
出てきた。
 
 この東条英機は、日本人によって裁くべき人間だったこと
をもっと知るべきだと思う。
 
 愛国者であり天皇を敬っていたかの人物像が書かれるこ
とが多く、同情心を生ます風潮があるが、それでは二・二六
事件などで、政府重鎮、官僚、財閥を殺害したにも拘わら
ず、減免の署名が多数集まった現象と同じになってしまう。
 
 本書で書かれていることとしては、真に日本を、日本の自
由主義守ろうと立ち上がった知識人を、警察が動かない(当
たり前だ)ため、東条が軍部憲兵隊を使って弾圧したことが
書かれている。
 
 そして、日本の未来を担うべく学徒徴兵を決め、必ず死ぬ
であろう戦地へ歩兵として出陣させた。自己を批判する勢力
の芽を摘むという怖ろしいまでの、東条の利己的な行いは許
しまじ行為である。
 
 この東条を日本人の手で裁けなかったことは痛恨の極み
であったといえよう。
 
 是非、正しい歴史を学び、洗脳された、我々の頭を解き放
ち、日本が生き残れるように国を変えていきましょう。
 
(2017年12月20日)
  次に、為替動向を見ていこう。
 
 まず、ドルであるが、ドル高を見込む向きとドル安
を見込む向きに2分されているようだ。
 
 ドル・インデックスを長期スパンで見ていくと、90
か月程度の上昇サイクルに入っており、19年2月
前後まで続く可能性がある。
 
 一方、中期スパンで見ると、14年半ばから16年
終わり頃まで上昇した後、17年はその上昇幅の半
値レベルに下落した。
 
 半値レベルで耐えているので、ここから反転、16
年終わりレベルまでの上昇は可能と見ることもでき
る。これが19年2月までの長期上昇スパンのゴー
ルと見たい。これだと、10%程度の上昇。
 
 下値を探ると、14年半ばの上昇の起点までの下落
が考えられる。これも10%程度の下落となる。
 
 従って、ドルは上下10%以内での動きの中、揉み
合い相場が続くと予想する。
 
 では、ドル円については、どうか。金利差の動く方
向から見るとドル高に振れそうに感じるが、米国のイ
ンフレ率が上昇していくならば、実質金利差は利上げ
をしても縮小する可能性が高い。特に、マイルドなイ
ンフレ率の上昇を見込むのであれば、米長期金利の
上昇が抑制されるであろうから、猶更である。従って、
結局ドル円は、これまでのレンジ相場が続く可能性が
高いと思われる。
 
ドル円の年間予想レンジ:100円~120円
 
 次にユーロだが、ECBの金融緩和縮小への思惑と実
際の速度によって上下に動きそうだ。
 
 年末から年始に向けては、再びECBの強気のスタン
スを感じ取った市場がユーロを大きく押し上げた。
 
 とはいえ、これは思惑先行の動きであり、沈静化す
ればまた下げるだろうし、しばらくは上下に振れる展
開になろう。年央までにはECBの次の一手が見えて
くるに従い、ユーロ高へと推移していくと思われる。
 
ユーロドルの年間予想レンジ:1.10ドル~1.30ドル
ユーロ円の年間予想レンジ:125円~145円 
 
 豪ドルは16年年初に底を打ってから、低空飛行な
がら徐々に下値を切り上げてきている。米国同様、賃
金指数が上がらず、インフレ率がターゲットゾーンに
届かない中、利上げが難しい状況が続いている。しか
し、世界的景気拡大の中、資源価格が上昇してきてお
り、この傾向が続きそうであり、豪ドルにとってはいい
風が吹いている。リスク通貨の側面からも上昇が期待
されよう。
 
豪ドルドルの年間予想レンジ:0.76ドル~0.90ドル
豪ドル円の予想レンジ:85円~100円
 
 NZドルは、オセアニア通貨として豪ドルに釣られる
側面もあるが、乳製品価格の動向に左右される。底を
打ったのは豪ドルより早い15年9月で上昇が続いて
いたが、17年後半以降乳製品価格の下落で一旦上
昇基調は途絶えたものの、反転の兆しがみられる。
 
NZドルドルの年間予想レンジ:0.68ドル~0.83ドル
NZ円の年間予想レンジ:75円~88円
 
 ポンドはブレクジット決定からの下落相場が17年
1月に終わり上昇基調を維持している。順調に行け
ばこのままの基調が続きそうだが、ブレクジットの取
りやめの可能性も指摘されており、そうした思惑で乱
高下する可能性もあろう。
 
ポンドドルの年間予想レンジ:1.325ドル~1.50ドル
ポンド円円の予想レンジ:148円~175円 

 

 2018年の世界経済動向は引き続き好調で、IMF
の予測によると、17年3.6%成長から3,7%
成長とモデストな拡大を見込んでいる。
 
 米国経済は17年2.2%成長から2.3%成長
との予測だが、上振れる可能性が高いでしょう。
 
 欧州、日本は17年より18年は成長鈍化する見込み。
 一方、新興国は4.6%成長から4.9%成長と拡
大が持続する見込み。
 
 このように18年経済は引き続き、モデストながら
景気拡大を続くというのがコンセンサスとなっている。
 こうした経済成長を前提とした中、マーケットはど
のようになっていくか。
 
 まずは様々な政治イベント、地政学的リスクがあり
ながら、17年中続いた「超・低ボラティリティ相場」
がどうなっていくかを考えてみる。
 
 世界的にインフレ率が上昇しない中、米国のインフ
レ率も上昇せず、米利上げもマイルドなものになり、
長期金利も上昇しない状況でイールドカーブが「ベア・
フラットニング」化した。
 
 こうした中、米国株式は調整らしき調整もなく上昇
相場継続し、最高値を更新、VIX指数も低下した。
 こうした相場は「適温相場」と呼ばれた。
 
 そして大方の予想もこの「適温相場」が18年も続
くというものも多いが、果たしてどうだろうか。
 
 低ボラティリティが続くということは、膠着相場か
上昇相場が続いているということであるが、かたやエ
ネルギーを貯め込んでいるという見方もできる。
 
 ドル円のチャートを見ればわかりやすいかもしれな
いが107円から115円のレンジ相場が続いており、
より長期で見れば三角持ち合いとなっています。
 
 レンジとみても三角持ち合いとみても、いつかその
レンジをブレークするときが来て、そのブレークした
方向に大きく動くのが相場の常である。つまり、エネ
ルギーをため込む時間が今、続いているのである。
 
 折しも、来年は「8」の付く年であり、急落・急反
発の可能性が高い年でもある。昨年、より急落があっ
てもおかしくない年であったが何も起こらなかったた
め、マーケットが慢心しているとすると大きな落とし
穴に嵌まるのではないだろうか。
 
 しかし、米国株式を鑑みたとき、あまり死角が見え
てこない。死角がないことが死角なのかもしれない。
 
 米国株式の環境を見てみると、世界的景気拡大が続
く中、米国経済も好調を持続しそうであり、更に減税
法案が決まったことで、成長を加速しそうである。
 
 にもかかわらず、インフレ率が上がってこないので、
利上げは緩慢であろうし、利上げによる経済のオーバ
ーキルのリスクはまだ見えそうにない。
 
 こうした中、イールドカーブのベア・フラットニン
グが継続するため、米国株式は上昇することになる。
株式市場にとっては、ドル安は上昇要因になる。
 
 では、リスクは何か、と考えると、17年に引き続
き、ロシアゲートの問題が顕在化するとか北朝鮮、中
東といった地政学的リスクがあるが、そうしたリスク
はよっぽどのことがないと相場の一時的なかく乱要因
にはなるが、景気を腰折れするほどのものではないだ
ろう。
 
 インフレが進行し、利上げ速度が上がり、逆イール
ドとなることがリスクであるが、仮にそうなるとして
もそれまでには2年くらいの猶予があるだろう。
 
 いうなれば、最高値を更新している米国株式が高値
にあるということくらいがリスクかもしれない。
 
 PERが20倍程度に上がってきているが、減税実施の
効果による企業業績の上振れによってその割高感もあ
る程度解消する。
 
 シラー教授のCAPE指数を見ても、確かに高値圏にあ
るが、見方によってはまだ大丈夫とも見えるし、そも
そも長期的に判断する指標なので、今どうかがわかる
ものではなく、後になってあの時、そうだったとしか
使えない。もちろん警戒水域であることは肝に銘じて
おくべきではあるが。
 
シラー・レシオ
http://www.multpl.com/shiller-pe/
 
 18年も米国株式は好調と見ざるを得ない。特に、
IT系の進歩は目覚ましいものがあり、FAANGに代表され
る企業群は更なる高値を目指すのではないかと思う。
 
 思えば、17年はNYダウに代表される伝統的な企業
群とナスダックに代表される企業群で循環相場を形成
してきており、この年初再びナスダック銘柄に投資す
るタイミングが来ているのかもしれない。
 
NYダウの年間予想相場レンジ:22000ドル~29000ドル
ナスダックの年間予想相場レンジ:6000ドル~8500ドル
 
 次に日本株についてであるが、大勢は18年も17
年同様の上昇相場が続くとみる向きが多いようである。
 私も基本は同意するが、日本株には米国株と違って
かなりのリスクファクターがあるので気をつけなけれ
ばならないのではないかと思っている。
 
 ポジティブな要因から並べてみると、世界的景気拡
大が続く中、企業業績が極めて好調であること。安部
長期政権が続き、政治的な安定が続くこと。日経平均
株価でみると、96年の高値をようやく抜くことがで
き、上昇余地が出てきたこと。為替が円安・ドル安傾
向が続きそうなことが挙げられる。
 
 一方、ネガティブ要因であるが、米欧の金融緩和縮
小の動きの中、日銀も金融緩和縮小を検討せざるを得
なくなる可能性があること。米国は減税に向かってい
るのに、日本は18年も増税ラッシュで、19年の消
費増税も既定路線となってしまっていること。日経平
均は高値突破しているが、TOPIXはバブル後の高値を
結んだレジスタンスラインを突破できていないこと。
このレジスタンスラインは少し上方へ傾いているが、
これは名目GDPの伸びに対応したレベルで、このライン
を突破しない限り、GDPがあまり伸びない中、株価だけ
が上昇することはできないと思われる。
 
 更に、17年の日本株式の買い手は、日銀買い、GP
IFの買い、外国人買いによってもたらされているが、
18年も同じようにはいかなくなる可能性がある。
 
 まずは日銀買いであるが、この経済に与える効果が
不明、若しくは無いに等しいことが証明されつつあり、
金融緩和縮小の最初のやり玉に挙げられる可能性も高
いのではないだろうか。
 
 GPIFの買いについては、株価が上昇するに従い、株
式保有比率が上限比率を超えてしまい買い余力がなく
なる。場合によっては、原則的には売り手に回らなけ
ればならなくなる可能性もある。但し、国策による株
買いなので、売りはなされない可能性も高いが。いず
れにせよ、買い手としてのGPIFはなくなるのである。
 
 最も相場に影響を与えるのが、外国人買いである。
17年の相場は外国人が買えば上がるし、売れば下が
るという相場展開を続けてきた。衆院選を挟んだ、1
7年10月の第4週まで外国人は2兆4324億円買
い越し、その間日経平均の16連騰を含む急上昇相場
を演じたことは記憶に新しいであろう。
 
 逆に、17年8~9月の調整局面では外国人が約1
兆5000億円売り越しているのである。
 
 この外国人買いは、結局17年はネットで現物・先
物を合わせて約1兆7000億円しか買い越していな
いのである。見方によっては買い余力があり、相場を
上げる力があるとも言えるが、外国人は相場が下げた
時しか買ってこないのである。従って、日本株の持続
的な上昇に寄与する割合は小さいのである。
 
 更に、日本株にとっては、北朝鮮関連の地政学的リ
スクがあり、シナの景気減速リスクという近隣リスク
を抱えている。
 
 こうしてみてくると、総じては日本株も18年好調
であろうが、沢山のリスク要因を抱えており、ボラテ
ィリティが上昇し、下げる場面も覚悟しなければなら
ないのではないかと見ている。
 
日経平均の年間予想レンジ;21000円~27000円
 
 次に新興国株式であるが、世界景気拡大及び米利上
げが緩慢でドルがレンジ相場に終始する中、上昇相場
が継続するであろう。
 
 インドのSENSEX指数、インドネシアのジャカルタ総
合指数が有力で、マレーシア株式も思いがけない上昇
が期待できるかもしれない。
 
 マレーシア株式は、ここ2年横這いレンジ相場を続
けており、他のアジア新興国株価指数に大きく出遅れ
ており、その訂正が期待される。
 
 ここ2年は、資源安や政治的不信感からリンギへの
売り浴びせがあり、GDPも17年第1四半期まで低迷し
ており株価が軟調であった。しかし、その後第2四半
期より持ち直し年率5%台後半への成長となっている。
また、企業業績も17年はマイナスで着地しそうであ
るが、18年は5%程度の増益が見込まれている。
 ただ、18年には総選挙があり、波乱の可能性もあ
るので、注意したい。選挙後は上昇相場に弾みがつく
可能性も。
 
 ベトナム株式も有望であろう、ベトナムVN指数も1
0年ぶりに1000ポイントの大台を回復してきた。
やや過熱感があることが心配だが、マーケット規模が
小さいだけに第2弾ロケットに点火したら、更なる急
上昇もあり得るだろう。
 
 総じて株式市場は堅調を予想するが、18年は17
年と違ってどこかでボラティリティが急激に上昇する
場面があると予想している。それは地政学的リスクに
より起きる可能性もあるが、本質的には米国のインフ
レ状況によるのかもしれない。
 
 イランを初めとした中東で戦端が開かれれば原油が
急騰することになり、それが先進国経済にダメージを
与える可能性にも留意されたい。
 2017年は「7の付く」年で、マーケット・経済急変
のリスクを抱えると考えられる年でした。
 
 「米国第一主義」と一見、保護主義的な発想のトランプ
政権が発足し、どのような政策運営するかというリスクが
ありました。
 
 また欧州では、4,5月のフランス大統領選で、極右政
党のルペン氏勝利という悪夢の可能性もありました。
 
 6月にはフランス国民議会選挙、9月にはドイツ総選挙
と政治イベントが目白押しでした。
 
 更には、北朝鮮関連の地政学的リスクも増大しました。
 どれが火を噴いても、リスクオフの嵐が吹き荒れる可能
性があり、まさに「7の付く」年にふさわしく思えました。
 
 ところが蓋を開けてみれば、世界経済は順調に拡大し、
株式市場は概ね上昇を続ける状況という年となりました。
 NYダウは押しらしい押しも一切なく一本調子の上昇を続
けました。そのお陰で、ボラティリティの極端なまでの低
下を招く結果となりました。
 
 日本株は折しもフランス大統領選前の4月、ドイツ総選
挙前の9月に、それだけが要因ではありませんが、下げる
場面もありましたが、その下げ幅は極めて限定的で押し目
にもならない下落を記録しただけで、9月8日から11月
9日まで急上昇し、日経平均は96年高値を突破する23
382円を付けました。
 
 新興国株式も軒並み上昇しました。特に、ベトナム株式
の上昇が目立ちましたね。
 
 こうした世界的株価上昇要因は、米国におけるインフレ
率が上昇せず、利上げスピードが緩慢なためドル安傾向が
続いたことと、ドル安により、米企業業績を後押したこと
も大きいですね。利上げ速度が遅いため、または水準が低
いため、米国への急速な資金還流もなく、新興国経済には
良い影響を与えたと考えられます。
 
 政治リスクからユーロ安を見込む向きも多かったようで
すが、フランス大統領選でマクロン氏が勝利するとユーロ
が急反発、ドル安を助長しました。
 
 ドル円はそのドル安の流れの中、年初に付けた115円
台が高値となり下落、春以降は107円~114円のレン
ジ相場に終始しました。
 
 一方、円はドルに対しては強かったものの、その他の通
貨に対しては弱く、円安だった年ということになりました。
  
 豪ドルは秋口までは持ち直しが続いていましたが、11
月に賃金指数が上がらずに利上げが遠のいたとの観測から
下落しました。しかし、12月の雇用統計で就業者数が大
きく伸びると反発機運に乗ってきました。
 
 フランス大統領選後からのユーロの上昇は目を見張るも
のがあり、主要通貨でも最も上昇しました。
 
 17年を総括すると、世界景気微拡大の中、株式も為替
も「超・低ボラティリティ」相場だったと言えるでしょう。
 
 では、18年のマーケット展望をお楽しみに!

2017年・年間相場レンジ
日経平均 : 18224円(4/17)~23382円(11/9)
NYダウ : 19759ドル(1/20)~24876ドル(12/18)
ドル円 : 107.29円(9/8)~118.61円(1/3)
ユーロドル : 1.0341ドル(1/3)~1.2092ドル(9/8)
ユーロ円 : 114.85円(4/17)~135.51円(12/29)
豪ドル円 : 81.48円(4/19)~90.30円(9/21)
豪ドルドル : 0.7181ドル(1/3)~0.81255ドル(9/8)
NZ円 : 75.68円(4/12)~83.97円(7/27)
NZドル : 0.67805ドル(11/17)~0.7557(7/27)
ポンド円 : 135.57円(4/17)~153.42円(12/8)
ポンドドル : 1.1987ドル(1/17)~1.3650(9/20)