優香や公助は状況を察しながらも、いつもと変わらず「学校に行かないの?」と毎朝起こしにきていた。それでもマイは布団にもぐって無言で抵抗を続けた。
そして部屋に引きこもってから1週間後の月曜日の朝。
「・・・・・・・・・お母さん、お父さん。」
公助・優香 「「マイ!!!」」
久しぶりに自室から出て、リビングにやってきたマイ。
優香 「マイ・・・・・・朝御飯食べる?」
「・・・・・・・・うん。」
マイは椅子に座り、優香が作った朝食を食べ始めた。
優香 「マイ、美味しい?」
「・・・・・・・うん(涙)美味しい(涙)」
泣きながら朝御飯を食べるマイ。
「あのね・・・・・お父さん、お母さん。」
公助 「何だ?」
「私、実は学校でね・・・・・・・・・・・(涙)」
優香 「うん。」
それからマイは号泣しながら学校で女子テニス部の三年生達からいじめを受けていることを話した。
号泣していたのでうまく話せない部分もあったが公助と優香は自分達の娘の話をじっくり聞いていた。
優香 「(ギュッ)マイ、よく話してくれたね。」
マイを優しく抱きしめる優香。
公助 「あとはお父さん達に任せなさい!必ずお前を救ってやる!」
「・・・・・・・うん(涙)」
翌日から公助はマイが通う中学校に行き、担任教師に自分の娘が女子テニス部の三年生達にいじめられていることを相談し、調査させた。
そしていじめを行った女子テニス部の三年生達一人一人の家に行き、「今度私の娘をいじめたら訴訟も辞さない」と威嚇して回った。
さらに公助は市議会議員の力を使い、マイへのいじめを行った女子テニス部三年生達にマイへのいじめを認め「今後二度といじめをしない」と誓約書にサインさせた。
「お父さん、ちょっとやり過ぎだと思うよ・・・・・。」
公助 「いいんだよ。こうもしないといじめは無くならないし、それにマイには辛い思いをさせたくないからな。」
「お父さん・・・・・・私のために色々してくれてありがとう。」
優香 「マイ、先生や翼ちゃんやソフトボール部のみんなも守ってくれるって言ってたし、明日から学校に行きなさい。」
「・・・・・・わかった。」
アスカ 「お姉ちゃん、またいじめられそうになったらお父さんの名前と誓約書で脅迫すればいいんだから大丈夫だよ!みんなビビって逃げていくんだから!」
「そ・・・・・・そうだね。(アスカ、普通の小学生はそんな怖いこと言わないよ・・・・・・)」
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翌日
翼 「まいやーん!一緒に学校に行こうよ!」
「わかった。ちょっと待ってて。」
制服に着替えて玄関にやってくるマイ。
「ばっさーおはよう。」
翼 「まいやんおはよ♪じゃあ学校に行こっか♪」
「・・・・・・・うん!」
マイは久しぶりに笑顔で頷き、翼と共に沼田中学校に向かったのだった。
つづく
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