お盆休み1日目
岡田家とマイは雄輔の車で雄輔の実家に向かっていた。
「ねぇリュウくんのおじいさんは何の仕事をしてるの?」
「おじいちゃんは弁護士やってて個人で法律事務所を経営してる。」
「えっ!!!リュウくんのおじいさんは弁護士やってるの!?本当何ですか?雄輔さん。」
雄輔 「ああ。確かに父さんは弁護士をしていて法律事務所を経営してる。でも父さんは今年で71だから事実上の引退状態で弁護士の兄貴が今はやってるよ。」
「伯父さんも・・・弁護士やってるんですか!!(だからリュウくんは頭が良いんだ・・・)」
みなみ 「そういえば徹平兄ちゃんと翔平兄ちゃんとすず姉は元気にしてるかな?」
「みなみちゃん、徹平さんと翔平さんとすずさんって誰?」
みなみ 「徹平兄ちゃんは弁護士をやっててバスケも上手でお兄ちゃんよりも優しい人なんです。」
「みなみ、一言多いぞ!」
余計な事を言ったみなみにツッコミをいれるリュウ。
みなみ 「翔平兄ちゃんは大学4年生でちょっとチャラい見た目だけどサッカーが上手でお兄ちゃんよりも面白い人です。」
「だから一言多いぞ!!!」
みなみ 「で、すず姉は私の1コ上の中学二年生でボブヘアーでバスケが上手でかわいい女の子なんです。」
「へぇ~そうなんだ。」
「あ~あ。こんなんだったらみなみじゃなくてすずが妹になってればよかった。すずはあんまり余計な事を言わないし。」
みなみ 「ちょっとお兄ちゃん!うるさいよ!」
「お前がさっき俺の悪口言ったから仕返しだよ!」
みなみ 「ムゥ~!!!」
頬を膨らましリュウを睨み付けるみなみ。
「・・・・・・・・・」
同じようにみなみを睨み付けるリュウ。
「ちょっとリュウくん、みなみちゃん!喧嘩はやめなよ!」
二人を仲裁しようとするマイ。
涼子 「二人ともやめなさい!!今からみんなに会いに行くんだから!」
リュウ・みなみ 「「は~い。」」
1時間後、ようやく雄輔の実家に到着した。
雄輔の実家は和風の二階建てで家のすぐ隣には1階建てのコンクリート造りの建物があり、「岡田法律事務所」と書かれた看板が取り付けられていた。
雄輔 「(ガラガラ)おーい。母さん来たぞー。」
? 「はーい。今行くわ。」
雄輔の声に呼ばれてちょっと白髪混じりの長髪で少し背が高い女性がやってきた。
岡田楓 「あら!涼子さん、リュウ、みなみ久しぶりね。ところでリュウの隣にいるこの可愛らしい人はもしかして?」
「はじめまして!リュウくんとお付き合いさせていただいています。白石マイです。よろしくお願いします。」
楓に挨拶をしながら頭を下げるマイ。
楓 「こちらこそはじめまして。リュウの祖母であり、雄輔の母の岡田楓です。」
マイと同じように頭を下げて挨拶をする楓。
雄輔 「ところで母さん、父さんと兄貴と徹平と翔平とすずはまだ事務所にいるのか?」
楓 「そうよ。呼んでこよっか?」
雄輔 「いいよ!俺がリュウとマイちゃんとみなみを連れて会ってくるから。涼子は母さんと義姉さんと話でもしててくれ。」
涼子 「わかったわ。行ってらっしゃい。」
こうしてリュウ達は雄輔と共に岡田法律事務所の中に入っていった。
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雄輔達が事務所に入るとそこには3つの机に三人の男性が座っていた。
雄輔 「おーい父さーん!兄貴ー!徹平!来たぞー!」
すると一番後ろの机に座っていた弁護士のバッジをつけた白髪の老人が立ち上がった。
? 「おー、雄輔久しぶりだな。」
みなみ 「おじいちゃん、みなみも来たよ!」
「おじいちゃん、久しぶり。」
岡田勲 「みなみ、リュウ、二人とも大きくなったな!リュウの隣にいる女の子は確か・・・・」
「はじめまして。リュウくんとお付き合いさせていただています。白石マイです!」
岡田勲 「君がマイちゃんか!いや~可愛らしい子だな~私はリュウの祖父で雄輔の父の岡田勲です。弁護士をしています。」
すると今度は背が高くて眼鏡をかけ、弁護士バッジを付け誠実そうな男性と童顔で可愛らしい笑顔の男性がマイのもとにやってきた。
岡田啓一 「君がリュウの恋人の白石マイちゃんか。僕は岡田啓一。職業は弁護士。よろしく!」
岡田徹平 「はじめまして!息子の岡田徹平です!」
「こちらこそよろしくお願いします。」
みなみ 「ねぇ翔平兄ちゃんとすず姉ちゃんは?」
啓一 「翔平とすずは今書類を片付けてる最中だから僕が呼んでくるよ。」
啓一は翔平とすずを呼びに資料室に向かった。
翔平 「リュウー!みなみー!久しぶりだな!そんではじめまして!マイちゃん!」
この茶髪頭で軽そうな口調で話す男性は岡田翔平。徹平の弟ですずの兄。
すず 「リュウ兄ちゃん、みなみ!元気にしてた?マイさん、はじめまして岡田すずです!」
この黒髪のボブヘアーでたれ目が特徴的な美少女は岡田すず。徹平と翔平の妹。
「こちらこそはじめまして♪すずちゃん、かわいいね♪」
すず 「いやいやマイさんの方がかわいいですよ!」
手を振り否定するすず。
リュウ 「(マイちゃんとすずがすぐ仲良くなったな・・・・)」
翔平 「なぁリュウ。お前の彼女めちゃくちゃかわいいじゃねーか!」
「当たり前じゃん!マイちゃんは超かわいいだから!ところで翔平兄ちゃんは彼女出来たのか?」
翔平 「出来てねーよ!去年の夏に別れて以来俺は1週間に一度合コンに参加して相手探してんだよ!」
徹平 「まあまあお前はイケメンだからすぐ出来るよ!」
「ねぇすずちゃん。リュウくん達何話しているの?」
すず 「どうでもいい話ですから聞かなくていいと思います。」
雄輔 「おーい、リュウ、みなみ、マイちゃん。そろそろ家に行くぞ。」
リュウ・マイ・みなみ 「はーい。」
「じゃあマイちゃん行こうか!」
「うん♪」
二人は手を繋ぐ。
すず 「・・・・・・・・」
すずはリュウとマイが手を繋ぐのを見て悲しい表情を顔に浮かべる。
徹平 「どうしたんだ?すず。どこか悪いのか?」
すず 「大丈夫だよ!お兄ちゃん!ほら私たちも行こ!」
すぐに笑顔になるすず。
翔平 「そ、そうだな!(そういえばすずは昔からリュウのことが・・・・・)」
こうして三人も家に向かった。
「えっ!リュウくんに黙ってジャニーズ事務所に履歴書を送ったのはすずちゃんだったの?」
すず 「はい!だってリュウ兄ちゃんはイケメンだからジャニーズに受かると思って応募したんです。」
「そうだったな。いきなりジャニーズ事務所から電話がきて書類審査通ったって言われた時、耳を疑ったよ。そんで俺はオーディションを辞退しようとしたけど叔父さんとすずちゃんに止められて強制的に受けさせられたわけ。」
「ねぇリュウくん、ジャニーズのオーディションを受けた時の話を聞かせてよ!」
「まあ今後の話すと思うから今日は我慢してよ!」
「う~!!!早く聞きたい!」
不機嫌そうに頬を膨らますマイ。
「ちょっとマイちゃん!落ち着いて!」
勲 「あの二人仲良いな~。」
雄輔 「父さん、あの二人は仲良いというよりバカップルだけどな・・・・。」
リュウとマイを暖かい目で見守る祖父勲と呆れた目で見守る父雄輔。
すず 「・・・・・・・・」
すずはリュウとマイを見て先程と同じように悲しい表情を顔に浮かべていた。
つづく
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