中谷正義 vs フェリックス・ベルデホ | R I N G C H E C K !

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ロマチェンコに勝ったテオフィモ・ロペスを最も苦しめた男 、 中谷選手の復帰戦。 ジム移籍後の初試合にして場所はラスベガスのMGMグランド・カンファレンスセンター、 相手も いきなりの強豪、 TOP RANK かつての No.1 プロスペクト、 フェリックス・ベルデホ です。













※ 前座にはライトフライ級の元トップアマプロスペクト、 ジェシー・ロドリゲス 、 連続1RKO記録を狙う エドガー・ベルランガ 、 WBO王座を返上し、 スーパーフェザー級にアジャストしてきた シャクール・スティーブンソン の試合もあり、 大変見所の多い大会となりました。





▼ 中谷正義 vs フェリックス・ベルデホ







初回から主導権を握ったのはベルデホ。 美しいワンツーで いきなり中谷選手から強烈なダウンを奪ってみせる。 その後も差し合いで優位に立つのはベルデホで、 左の差し合いから一気に右を叩き込むタイミングも合っている。 中谷選手はスリッピングアウェイやバックステップで右を芯で貰うのは外しているものの、 そこからポイントメイクに繋げる事が出来ない。 以前からの癖である若干上がり気味の顎をベルデホに狙われるシーンが多々あり、 3Rの右クロスなど、 ヒヤリとするカウンターパンチが中谷選手を掠める。





4R、 ベルデホの右カウンターがドンピシャのタイミングで中谷選手を捕らえ、 中谷選手、 ダウン ! 決定打になってもおかしくないタイミングの一撃でしたが、 涼しい顔で応戦する中谷選手のタフネスにも驚かされる。 ここから6Rまで単発で返すものの、 まだ中谷選手の明確なポイントメイクは見られず、 このままの展開では … と思っていた矢先の7R、 中谷選手の右強打がベルデホにヒットし、 少しずつ流れが変化していく。





そして迎えた9R中盤、 中谷選手の強烈な左ジャブが正面からベルデホの鼻っ柱に突き刺さり、 一発でベルデホがダウン ! 起き上がって来たベルデホに とどめの右 ! ! … あまりにもいきなりの急展開で些か吃驚してしまいましたが … ( タフネスが摩耗していたとはいえ ) ベルデホほどの選手を一撃で倒すパンチ/地力を元々中谷選手が有していたとしか説明は出来ません。 復帰戦で、 ラスベガスで、 ベルデホが相手で、 これを成す事の凄さ。 メンタルの点から考えてみても、 脱帽する他ありません。





中谷選手にとっては、 最高の結果を得る事が出来たのと同時に、 その好戦的かつ距離の長いボクシングの精度を更に上げる為のヒントを沢山得た試合だと思います。 今後は世界のライト級の本当のトップ戦線に絡んでいく事になるでしょう。













結果:中谷選手 7R KO勝利