HR techに関わる身で恐縮ではあるが、IndonesiaとThaiのHR関連の産業は下火だ。なぜか。それは賃金がまだ十分に安いからである。例えばTalentaがSleekrに買われ、Payroll系やEmployee Databaseくらいの領域が何とか生き残りを図っているが、バックサイドのHRに関しては人を増やして事業に対応すれば何とかなるのでモダナイズする必要性があまりない。
インドネシアではSynergoというスタートアップがシードで調達したが、それ以外はあまり聞かない。日本からはReelacoenがUrtra Payみたいな給与後払いサービスを始めたけども、まずは従業員の離職率を下げるための物理的な、現金な仕組みづくりはHRtechというよりFintechの領域で動いていくように思われる。(ベネワンの松草さんもこの文脈で営業成功しだしている。さすが)
Onboardingしてもすぐにやめてしまうし、カルチャーなんてくそくらえだし、Payrollは人増やして人力で回すし。。。事業回す側としてはやりきれない。
ただ、市場規模は小さいながらもないわけではない。OracleやSAPなど大規模向けのパッケージは大企業中心に話はよく聞くし、ATSがローカルにはないからUSのものを使おうというスタートアップもある。要するにわかってくれる人もぽつぽついるわけである。
ではどこにニーズがあるかというと、産業の中で要請されるスキルがある人間をリクルーティングする手段である。この部分が回って来ればOngbordingやEngagementそれからスクリーニング効率化まで関連産業が回ってくるはずである。
ただ、今はTechinAsiaやJobstreet、Karirなど、ローカルのプレーヤーが馬鹿みたいに安値で広告枠をたたき売りしているから、よほどのマーケティング力がなければ供給する人材の質で優位に立てるわけがない。そう考えると、あまり外資のJobBoardがその国の一番のシェアを獲得したというのは聞いたことがないし、Google Jobs、Indeed、GlassdoorのようなTechごりごりでなければ、地道に人材という商品を買い付ける資金力が必要なわけだ。
ThaiではWorkVentureやJobSugoiが奮闘を見せるが、JobSugoiが何とか日本語人材という切り取った枠で成功し始めた以外は、やっぱり大きな存在感を示せているわけではないだろう。GetlinksがSeakグループに出資を受け、これから新時代のソーシングツールになるかもしれないが、Job Boardとして存在感があるわけではない。
こう俊巡してしてみるとそもそも途上国で成長産業に人材を送り込むためにも、スカウティングやヘッドハンティングこそがふさわしいビジネスモデルなのかもしれない。あ、この結論1年前にたどり着いていた気がする。