富田林市の給食は小学校がセンター方式、中学校は選択方式の自校調理です。
8月2日視察に行ってきました。
小学校の学校給食センターは昨年の春に建て替えて完成したばかりで、稼働は1年チョイのところです。
河内長野市の給食センターと比べて、特段新しい機械や技術が導入されている感じはありませんでした。
河内長野の給食センターのブログ↓
https://ameblo.jp/dabanaka/entry-12478245535.html
大きく違ったのは、2点
空調が完璧で気温も湿度も低く抑えられていること。そのために調理窯の周りにエアーカーテンが設置されています。
かなりの部分で専用室、専用設計が取り入れられ河内長野の給食センターの約2倍ほどの広さがあります。
つまり徹底的な衛生管理がされていることでした。
調理室の入口、靴の高温消毒保管庫があります。
野菜切り専用の部屋、肉・魚切り専用の部屋、清潔と非清潔の徹底分割がされています。
簡単に行き来はできません。
野菜洗い室
野菜切り室
調理窯は16台、その日の調理で窯を洗いなおして2回使うことはないそうです。
換気フードの端のスリットがエアーカーテン。スポットクーラーもあります。
調理器具専用の高温消毒保管庫
食器がコンテナに入った状態で高温消毒保存。
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ここから先は河内長野にはない施設です。
富田林は小・中学校とも炊飯を行っています。(河内長野は炊き上がったご飯を業者から購入しています。)
タイマーで朝の5時から炊くそうです。
まだ使っていませんが、アレルギー対応も始めるそうです。
学校で子供が嘔吐した時の食器を洗浄する部屋。外部からの菌などの持ち込みを防ぎます。
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あまり悪く書いてしまうと申し訳ないのですが、
やはりセンター方式は機械の汎用性がなく大型特殊化してしまいます。
特に食器は40枚ぴったりそろえた状態で食洗器に入れないといけないそうです。違う形状の食器に更新はできません。
機械の故障や交換も多額の費用が掛かります。
センター方式は、食中毒もふくめて、リスクが集中する方式です。
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中学校自校方式は明治池中学校に行ってきました。
この学校は、新学期の申し込みでの喫食率は82.9%です。
調理室などは2教室分程度のスペース。(シャッターが食材搬入口)
小さいながらエアーシャワー完備
調理能力は300食まで、平均250食つくっているそうです。調理員は8名。
前処理室は8畳ぐらい?、やさい、魚・肉の順番で切ります。
ちなみに電動野菜切り機はあるものの清掃の手間を含めると、手で切ったほうが早いので使用していないとのこと。機械を使っているのはジャガイモの皮むき器だけだそうです。
調理室は1教室程度。ほとんどが小型の汎用の厨房機器です。
炊飯器
冷蔵庫
なんと食器はせともの!、これはすごい。洗浄が手洗いだからできること。機械はいらないし、食育にも良いことです。
高温消毒食器保管庫
右が食缶を2階3階に運ぶリフトです
配膳室の内部です。
配膳室は2階と3階の2か所で、それぞれ4人づつで配膳します。
食缶で配膳室に運ばれた給食は、配膳室で調理員さんがお皿やお椀に盛り付け、棚やカウンターに並べてスタンバイ。
給食の時間になると、シャッターを開けます。生徒たちはお盆を持って、おかず、汁物、ご飯などをピックアップして教室に戻ります。
食べ終わったら、各自、配膳室まで食器を戻します。
その時に、「食べ残し入れ」に食べ残しを自分で入れるのですが、作ってくれた調理員さんが食器を受け取ってくれているので、生徒たちは作ってくれた人に申し訳ないと思うのか、体調悪くて全部食べられへんかったゴメンね、とかいろいろ声をかけてくれるそうです。
配膳室を外から見たところ。
教室半分ぐらいの大きさです。他校と比較して大きいほうだそうです。
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視察をおえて、コストは自校式のほうが安いと確信しました。
特に故障や更新の対応や、1回にかかるコストを考えると自校式。様々な変更にも小回りよく対応できます。
もし食中毒や給食を供給できないほどの故障や事故の際、代替え給食の手配が容易。リスクが分散できます。
食育の面では何より出来立てで暖かい、いい匂いがする。
センターでは冷凍ハンバーグしかできませんが、自校式では手ごねハンバーグも作れるとのこと。もちろん、おいしい!
工場から届く給食でなく、作った人の顔が見えるから食べ残しが少ない。
卒業時には生徒が調理員の方にお礼を言ってきてくれるそうです。
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奈良市は、中学校の選択制民間弁当から自校調理全員給食に踏み切りました。その理由は、長い目で見るとコストが安いから。
9日には奈良市に視察に行きます。