昨年、子ども子育て新制度の導入により、保育料が月2万円も値上がりしたことで保護者から異議申し立てなどが出されました。私は、2015年の6月議会で保育料の多段階化について取り上げていました。(保育料は保護者の所得に応じて負担金額が変わります。そのために、保育料の激変緩和のためには、きめ細かな段階化が求められます)
今回ようやく保育料算定基準を現在の7段階を、新年度から16段階にする案が議会に説明されました。
私が、「なぜこんなに時間がかかったのか?今年の夏にできたのではないか?1ヶ月2万円の値上げの負担は家計にとって非常に重い」と質問すると、
市は、「他市の保育料の状況を見たかった」と答弁。
じゃあ、他市の状況は?と聞くと、府下平均では66%(国が基準としている保育料に対する割合)。河内長野の今回の案はと言うと69%基本70%をめざしている。
それって半年以上も保護者に待たせて、ぜんぜん参考にしてないやん。
しかも市の説明資料では
金額差を7000円以内にするとか、増額は2000円以内にするとか書いていますが、結局質問をつめていくと、「多段階化をしても、市の負担が変わらないようにする方針で進めた」と答えました。
それでは保護者の中で保育料が増える人と減る人がいるだけです。
私は、保護者の負担はどうなのかに立脚せずに、市の財政に立脚したやり方は間違っている。児童福祉の増進につとめるよう求めました。
しかしながら、多段階化したことでようやく、平均的な市になったと思います。これまでは最低だった訳ですから。
以下、2015年6月議会のやりとりと、新旧保育料の表(案)です。
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保育料の軽減で子育てしやすい街に ・・・ だばなか大介議員が質問
保育料の多段階化を
<質問>
これまで当局は「子ども子育て新制度」移行に伴い「原則保育料は変わらない。『若干』の誤差はある」としてきたが、異議申し立てが出ていると聞いている。その内容は。
<市の答弁>
「所得は変わらないのに保育料が上がった」ケースです。
<質問>
私は「所得が365万円で年間19万円も保育料が増えた」と聞いている。生活に影響を与えるものだ。これが『若干』と認識しているのか。
<市の答弁>
『若干』とは思っていない。そのために階層区分の細分化を検討していく。
<質問>
当市の保育料は7段階だが、大阪府下で、どの水準に位置しているか。
<市の答弁>
前年度では、府下で中ぐらいと認識している。
<質問>
それは事実ではない。調べたのか疑問。7階層の市は河内長野市だけ。8~10階層が7市、11階層から14階層が13市、15階層以上が12市です。当市の水準は最低です。どう考えているのか。
<市の答弁>
新年度の他市の状況を把握し、適切な時期に判断したい。
だばなか議員は、早急に多段階化を行うべきと訴えました。
多子世帯軽減について
<質問>
保育料は2人目以降軽減されるが、上の子どもが小学校に行くと軽減がなくなる規定を改めて、子どもを産み育てやすい環境にすべき。この定義を外した場合、年間でいくら市負担額が増えるのか。
<市の答弁>
市負担額については1人1人数えないと分からない。今後少子化対策の一つとして研究する。
<質問>
現在、市の出生率は1.1で全国平均はは1.4。これを市が掲げる1.8に伸ばすには相当の努力が必要。額が分からなければ検討のテーブルにすら上がらない。額は算出するのか。
<市の答弁>
どうやって額を把握するか研究する。
だばなか議員は、多面的な方向から人口減や街づくりを考えないといけない。早期に予算も出して、議論のテーブルにのせるべきと求めました。
旧保育料