Kさん撮影:D51の煙を見つめた駅舎 関西本線 佐那具駅 2021.6.20 | D51338の ほぼ蒸機ブログ “NO STEAM, NO LIFE!”

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物心がついた時から蒸気機関車が好き。
1970年代に撮った写真はプリントでわずかに残るのみ(泣)
今は関東近県の復活蒸機を撮影するのが楽しみ。
そんな写真を載せたいと思います。
D51338は故郷、飛騨高山にいたカマです。

在宅D51338です。先程、新型ワクチン2回目接種してきました。

熱が出ないことを祈ってます。
さて、今日はKさん撮影・京都だよりです。代理投稿 by D51338

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Kです。JR奈良線から木津・奈良駅で撮影した元国電の電車の写真を前回お届けしましたが木津-奈良間は戸籍上は関西本線の一部。そう、1973(昭和48)年秋まで集煙装置付のD51がプッシュプルで貨物列車を牽き、多くの鉄道ファンや少年たちを魅了した線区です。

 

現在、木津の一つ手前の加茂駅から大阪方面は電化され通勤電車が行き交うようになりましたが、加茂-亀山は非電化のまま。昼間はキハ120の単行が1時間置きに走るいわば閑散線区であるせいか、鉄道施設にはD51が走っていた頃の名残が随所に見られます。

 

その代表的なものが木造駅舎。

今回そのうちの幾つかを訪ねてみました。
最初は佐那具(さなぐ)駅。伊賀上野の一つ柘植寄りの駅で、伊賀盆地の比較的平坦な所に位置しています。

① 上りの列車から降りたホーム上から見た佐那具の駅舎。

結構大型の駅舎で、2人座っていますが改札口の両側の軒下に椅子が組み込まれているタイプです。

このタイプは明治大正の駅舎に比較的多く見られるようです。


② 改札を出て駅舎の正面から。少し離れて撮るとバックの山が大きく入り、緑に包まれた感じになります。


③ 駅舎の入り口を撮影。

出入口の上には手書きの「佐那具駅」の文字があります。入り口の右上に建物財産票が貼られていますが、「大正3年8月」と書かれていました。大正3年は1914年ですから、何と築百年を超えています!


④ この駅の素晴らしいところは、委託だと思いますが駅員さんがいるところです。右側には懐かしい黒板が残っていますが、端末が備えられていて全国の乗車券の発券に対応しているようです。


⑤ 改札の横の駅舎内にも木の椅子があります。やはり人がいる駅はきちんと手入れがされ、温もりがあって良いですね。
あれ、改札の上から左側の高い所に、何だか写真のようなものが。


⑥ これは昭和47-48年にかけて、関西本線や周辺線区で運転されたSLイベント列車の写真を使った記念乗車券のようです。
普段は貨物列車だけの運用の関西本線のD51でしたが、イベント列車で客車を牽くときは、さぞ多くのファンが押し寄せたことと思います。


⑦ そして駅舎反対側の壁にも現役時代の蒸機の写真が。

おっと、左下の写真は、後藤デフのD51499牽引のデゴイチ伊賀号の写真ではないですか! 昭和48年当時中学1年生だったK少年。

この列車に乗車していました!!


↓Kさん撮影:蒸機現役時代 国鉄関西本線その2 D51伊賀号乗車 

D51338追記:↑の1枚目↓拡大してみたら左の少年が持っているのは拓本用の習字用紙ですかね? では二人の少年の間に浮かぶ白いのは何でしょう? 怪奇現象?


⑧ 先ほどは人が座っていた駅ホーム側のベンチです。

出札窓口の左上にもC57っぽい写真がありますね。当時このベンチに座っていると、飽きるほど煙の匂いを嗅げたことと思います。


⑨ たぶん蒸機現役時代にはなかったであろう跨線橋の上から。

駅舎と反対側のホームには緑濃い桜並木。ホーム自体も本線の駅らしく、かなりの長さがあります。かつては中線があったのでしょうか。上りと下りホームの間は大きく開いています。


⑩ 反対側の柘植方向の眺めです。

写真右側の建物はかつての貨物倉庫の名残りかもしれません。同じように両側に開いている分岐器と架線のない広い構内。古き良き時代の鉄道風景がここ佐那具駅には残っています。

いかがでしたか。わずか30分ほどの滞在でしたが、思わず蒸機現役時代にタイムスリップして、K少年に戻った気分になってしまいました。少しでも雰囲気を味わっていただければ幸いです。

関西本線を通られるときは、ぜひここ佐那具駅に下車してみることをお勧めします。

 関西本線の木造駅舎シリーズ、来週も続けます。このあたりは伊賀の国、駅にも忍者が出没するのですよ。お楽しみに。