この記事は、大部分が私の思っていることで書いています。
だから、そんな記事は読みたくない人はスルーしてください。
スポホウさんの、東日本後の選手インタビューは前記事で紹介しました。
その中で気になる部分があったので、そこを再掲します。
ーフリーを振り返って
まず最後まで滑れたことは良かったと思います。2年前棄権して逃げた形になってしまったので。今回ラストですし、内容は散々でしたけど、滑り切れて良かったです。
http://sports-hosei.net/all/46-all/figureskate/3986-44.html
大地くん、2年前の東伏見の東日本大会を「逃げた」と思っていたのか・・・
思いもよらない言葉に、読んだ直後は言葉を失ってしまいました。
棄権した理由は、腰痛でした。そのことは、スポホウさんの昨年のインタビューから知ることが出来ます↓
【フィギュア】春関直前選手インタビュー
11月の大会を棄権してから、2月にスケート再開。6月の春関はエントリーはしていたけど棄権。久し振りに話した時は、スピンで腰が痛くなる、特にシットスピンが、と言ってました↓
感想[春関2017]
本格的な復帰は、8月の飯塚杯でした。
これほど長いリハビリをするほどのケガだったのだから、棄権はしょうがなかったのでは・・・と思っていました。
でも、大地くんの中では、「しょうがない」ではすまされない何かがあったのでしょう。
そう思うと、振り返りたくなるもので。
今年の夏季フィギュアのスポホウさんのインタビューでも気になる言葉がありました。
まずは、インタビューを記録用としてお借りします。
宮田大地
SP後
ー今日の演技を振り返って
1カ月前の試合でスピン、ステップが思うようにできなかったので、その部分をしっかり練習してきたつもりだったんですけど、ミスが出てしまったので練習不足だなと感じました。
ー夏季東京競技会で優勝されましたが、現在のコンディションは
夏はシーズン前ということもあってか、みんな本調子じゃない中で優勝できたという感じなのであてにはならないですけど。8月頭の大会で散々だったので、そこから追い込んで練習してきてコンディションは悪くないかなと思います。
ースピン、ステップの乱れはどのように改善していきますか
スピン、ステップについては回数を重ねて練習するしかないなと思うので、さらに数を増やしていこうと思います。
ージャンプは転倒無くまとめましたが、最初のルッツは少し堪える形になりました。ジャンプの調子は
6分間練習はまとまっていたので大丈夫かなと思ったんですけど、試合になると緊張して飛び急いじゃったかなと思います。
ー今日の55.42点という点数についてはどのように感じていますか
最低でも60点以上は毎試合とっていきたかったので、物足りないなと思います。
ー4年生として学生最後のシーズンが本格的に始まりました。まずは明日のFSへの意気込みをお願いします
明日で東伏見のリンクでの試合も最後なので楽しみつつ、次の試合に繋がるような演技が出来たらいいなと思います。
FS後 ―今日のコンディションは 朝はよく動けていたかなと思うんですけど、試合になるとまだまだ自信が持てない部分があって、まあもうちょっとかなという感じです。
―昨日からの疲労は 特になかったですね。
―曲『グラディエーター』について 色んなスケーターがこの曲で滑ってきたんですけど、違ったグラディエーターを出せたらいいなと思っています。5月くらいに作って練習してきました。
―直前の6分間練習で感じたことは 緊張なのかフワフワしていましたね。順位とかは気にしていなくて自分の力をどれだけ出せるのかなということをずっと意識していました。
―コーチからの話は 自分の練習を信じて頑張ってきてという風に言ってもらいました。
―演技を振り返って、ジャンプの精度は 練習してきたことは間違っていないと思うので、もっともっと突き詰めて東日本までにしっかりと仕上げていきたいなと思っています。
―ステップやスピンは 時間に追われていて、また先生と話し合ったりして自分の納得のいけるものを出来るようにしたいです。
―得点は108.37点でした やっぱり甘いなという感じですね。加点もそうですし、スピンとステップを練習してきただけに残念でした。
―表彰台では小林建斗選手とともにワンツーを飾りました とても良かったと思います(笑)。
―東日本に向けて重点的に練習したいことは ジャンプの細かい部分を突き詰めてこられていると思うので、あとは気持ちの部分、自分が試合に自信を持って臨めるように練習を突き詰めてやれたらいいと思います。
―去年と比較して今の宮田選手はどのように写っていますか 去年は復帰したシーズンで、楽しんでシーズンを送れたらいいなと思っていましたけど、そういう気持ちもあって自分の中でも練習に甘さが出てしまって、シーズン最後なんですけど、自分を追い込んで、終わったときに良かったなと思えるような気持ちが今年は出来つつあるので、気持ちの面では成長しているかなと思います。
―今日も多くのファンの方々が声援を送りました。次に向けてメッセージを いつも応援ありがとうございます。不甲斐ない演技ばかりで申し訳ないんですが、1試合1試合成長して、自分の演技に自信を持てるような練習を頑張るので、これからも応援よろしくお願いします。
【フィギュア】2018東京選手権 東伏見で魅せた!シニア男子・小林建&宮田がワンツーフィニッシュ‼
>6分間練習はまとまっていたので大丈夫かなと思ったんですけど、試合になると緊張して飛び急いじゃったかなと思います。
>ジャンプの細かい部分を突き詰めてこられていると思うので、あとは気持ちの部分、自分が試合に自信を持って臨めるように練習を突き詰めてやれたらいいと思います。
緊張。
そして、「あとは気持ちの部分」。
緊張もいろいろあると思います。結果に繋がっていると思うのですが、良い緊張もあれば、悪い緊張もある。
大地くんの場合は、なかなか結果がオーライにならないので悪い緊張だったのかな、と思ってました。
「あとは気持ちの部分」。
試合に自信をもって臨めるように。
なんとなく、緊張と繋がっているような…
練習を積んでジャンプが跳べる自信をもって臨めれば、自信のない悪い緊張はなくなるのかな・・・そんな風に私は読みながら、思っていました。
2月の福岡市民大会のローカル放送では、試合勘が戻らない、とも大地くんは語っていました。
だから、故郷の九州の試合にも出て、場数を踏んで、取り戻そうとしていたように思います。
それでも、今年に入っての試合でこの言葉が出てくる。
長いトンネルの中で模索している。
そんな風に思いました。
でも、そのトンネルは、いつから始まっていたのだろう・・・
これは私の憶測です。
あの2年前の棄権こそが、始まりだったのかな・・・
私は、なんとなく、2年前の腰のケガからかな・・・と思っていました。
そして、故障を抱えて滑るスケーターは他にもいるわけだし、それは、やむをえないことなんだから・・・と思っていました。
腰のケガは治療によって治ります。容易ではありませんけどね。
私も職業柄、腰痛もちなので、時折、腰が痛くなります。
まあ、大丈夫だろうと思ってコルセットもせず、クスリも飲まないで放置しておくと結局こじらせてしまって、それからコルセットをして治そうとすると時間がかかります。数週間とか。医者へ通うほどであれば、1ヶ月以上、かかることも。
でも、治ると、何事もなかったかのように痛みはなくなるのです。
でも、心の傷は、ケガの治療と一緒には治らない。
ましてや、自らが付けたものであれば。
あの2年前の東日本大会、ギリギリの棄権。
決定するまでに相当の心の葛藤があったのだろうと考えられます。
痛い、辛い。
それは、ケガの痛みだけでなかったかもしれません。
焦り、苦しみ。
世界を見てきたこと。
共に戦った後輩が成長していること。
もしかしたら、そういうこともあったのでは・・・
もし、ここで戦いをやめれば、それらからは解放される。
今まで傷はあれども、砕けなかった。
でも、とうとう砕けてしまった。
だから、「逃げた」と。
かく言う私も、同じ頃、逃げていました。
ローカル観戦に行くようになって、大輔くんの試合を見に行っている時となんとなく勝手が違う。
ブログを含めSNSの自分なりの在り方を見つけられす、アカウントをクローズにしたり、シャットダウンしたり。
自分の気持ちは、出さない、書かない、と頑なになりました。
いっそ、全てをやめてしまおう、と思ったこともありました。
そんな私でも、書いてほしい、休んでもいいからアカウントは閉じないでほしいという友人からの言葉があって、かろうじて続けました。
が、不必要と思っていた情報は、実は最近まで見ない聞かないをしていました。
なぜなら、それらを見ると自分は辛かったから。
辛い自分に立ち向かえない弱い自分。
その弱い自分を庇うために閉じこもってしまったのだとおもいます。
でも、同時に、密かに心苦しい部分もありました。
自分にとって都合のいいものだけを見ているのは心地いい。
でも、都合のいいものだけでいいのか。
都合の悪いものは自分だけが都合が悪いのであって、そこには自分の弱さが映っているのではないか。
弱さは自分をねじ曲げる。
したいことも出来なくなる。
ならば、いっそ、その弱さと向き合おう。
最初は辛いけど、そこをこらえて乗り越えたとき、自分の中に本当にしたいことが出てくるし、あろうとする姿が見えて来るのかな・・・
だから、今一度、オープンにして向き合おう、と思いました。
話が横にそれました(_ _)
砕けた心は辛い。
殻を作って、見ないようにして。
でも、いつもそこにあって、言い訳にして。
>今回ラストですし、内容は散々でしたけど、滑り切れて良かったです。
全日本に出られなかった悔しい気持ちは絶対あると思う。
でも、逃げなかったことへの清々しさのようなものを、なんとなく感じました。
心の殻のブレイクスルー、出来たかな。
そう思いたいです。
でも、それは、言葉で聞く前に次の試合の演技で、見たい、と思っています。
その「次」に予定されているのは東インカレ。
大地くんも出たいと言ってます。
でも、優先すべきはケガの治療。
今は、とにかく頑張り過ぎた体を元に戻してほしいです。
それから自らを護って、また良い演技を見せてくれれば、と思います。。
SPの日の雨上がりの空。
八戸の空。
記念に。
宮田大地選手、いつも応援しています。
未鳥