齋藤孝の速読塾 これで頭がグングンよくなる! (ちくま文庫)
660円
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2016年4月5日第6刷発行
30分で10冊読んで理解できる。2割読書法、キーワード探し、呼吸法から本の選び方、読む時間の作り方まで、著者が実践する「脳が活性化し、理解力が高まる」夢の読書法を大公開!ただ単に、速く読むテクニックではなく、本を読むことで「頭の良さにつながる」「新しい価値を付与して、自分のものとして出せる」レベルにまで到達できる方法論。語りかけの文体なので、5回分の塾の授業に参加した気分で読める1冊。
「速読塾」入門のみなさんへ
第1講 何をどこまでめざせばいいのか―速読・多読の目標
第2講 勇気をもって飛ばし読み―二割読書法とは何か
第3講 誰でも今すぐできる速読術
第4講 速読上級者用プログラム
第5講 速読を生活にうまく組み込んでいく方法
いざ、速読の実践に向かうみなさんへ
本書は速読の本ですが、そのテクニックよりも「本を読むことによって何を得るのか」の方がとても勉強になった。
それがあってこその読書であるし、多くの学びを得るために効率的に本を読む方法として速読があってもいい。
▷本がたくさん読めない、あるいは読解力や語彙力の足りない人の一般的な傾向として、趣味が狭く、自分の好きなものだけに固執し、物事を決めつける傾向がある(P.15)
と本書は言います。
この偏食を治すには〝多読〟がいいのだそう。
「多読」のメリットは理解力が早くなるということ。
さらには、新しいものの考え方、ものの見方も、もたらしてくれること。
物事を理解するには〝概念〟が必要で、これを多く持っているほど理解力はアップします。
それゆえ、多読によって多くの概念を得ることでどんどん頭が賢くなっていく。
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▷この本を読んだおかげでこの概念(ものごとを捉える視点)をゲットできた、というような読書(P.44)
が大切と本書も言います。
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▷大量に読んだ人のほうがより面積が広く、細かい網の目をもっているので、ほかの本との関係においてその本の特質をより正確に理解し、人にも具体的に言うことができます(P.100)
本書は、本を読んでの理解力をA~Cレベルに分け、Aレベルの理解力を次にように定義しています。
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▷Aレベルの理解力とは、新たな価値を付与して、オリジナルのアイデアや提案、見方が出せる力(P.26)
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▷たとえば、「ゲーテの洞察を現代に生かせば、~というコンセプトになる」というように新たな価値を示してこそ、Aレベルの理解力がある、と言えます(P.27)
だだ読んだだけはCレベル、読んだ本の内容を説明できるのがBレベルです。
Aレベルは、本から得た概念を引用して日常的に使えるレベルで、このレベルの人達は〝視点移動〟ができる人たち。
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▷本から概念を得るのに必要なのは、まさにこの「視点移動ができるか」という点につきます(P.48)
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▷アイデアとは、パッとひらめくものというように思われていますが、実はある種システマティックに出るものです。素材と最終ヴィジョンをどのように結ぶのか。という課題に対して色々な角度から視点移動がすぐにできれば、アイデアが浮かびます。ある地点で煮詰まってしまっても、そこで視点を移動し、別の角度から攻めることができれば、突破口が開けるわけです(P.49)
本を読む時には、
▷自分のために本1冊につき、引用文を必ず一文選ぶくせをつけたほうがいい(P.113)
と本書は言います。
それによって、
▷引用文に自分のオリジナルのキーワードをつけえて、その本の内容を説明するという〝高等技〟(P.114)
を身につけることができれば、レベルの高い仕事ができるようになります。
仕事のレベルを上げるには、
▷情報の完璧さより大切なのは考える力です。何かと何かを関連づけ、自分の経験とすりあわせてオリジナルに何かを考える、あるいはアイデアを出せることが重要(P.214)
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▷本を読んでいない人は考える時間の集中力が短く、すぐに気が散ってしまいます。アイデアが出る人は、考え続けられる人です。仕事ができるようになるには、世の中に対するアンテナがたくさんあって、高いほど有利です(P.215)
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▷「考える」ということは、基本的には頭の中で、自分の内側の言語でやるものですから、頭の中でつねに言葉が乱舞し、鳴り響いている状態になっていなkればなりません。思考の道具である言葉が〝ブラウン運動〟(粒子が不規則に絶え間なく動いている状態)のように、すっと動いていないといけない(P.215)
多読は、この「ブラウン運動」を誘発するという。
言葉の粒子がぶつかり合う速度が速いほど、化学反応が活発になります。
本を読まなければ、どうなるのでしょう?
言うまでもないですね。
アイデアとは、パッとひらめくものというように思われていますが、実はある種システマティックに出るものです。素材と最終ヴィジョンをどのように結ぶのか。という課題に対して色々な角度から視点移動がすぐにできれば、アイデアが浮かびます。ある地点で煮詰まってしまっても、そこで視点を移動し、別の角度から攻めることができれば、突破口が開けるわけです
拙著
アナログ力のすゝめ ~結果を出す人がやっているアナログ仕事術~
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