今日のちょいよし
「知っ
ているかい」馬は言った。「僕らが歩んできた距離は、実は君とほとんど同じようなものなんだよ。僕が天竺に向かって前進しているとき、君だって一歩も止
まっていない。違うのは、三蔵法師と僕は遥かかなたに目標があって、ひとつの方向に向かって前進するから広い世界を見ることができた。けれど君は目を覆
い、ひき臼を引いて回っている。だから永遠にこの狭い空間から出てゆくことができないんだ」
ブログ連続1128日目、今日のちょいよし本
水煮西遊記 (中国ビジネス思想の源流を知る)/日本能率協会マネジメントセンター
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水煮西遊記①を参照ください
馬とロバ
今日は、三蔵一行と旅を共にした馬と、その友達のロバの話を紹介します
長安にある製粉所に荷運びが仕事の馬がいました
そして、そこにはひき臼で粉をひくのが仕事のロバもいます
この二匹はとても仲良しでした
馬はある日、三蔵が天竺へ取経の旅に出るのにお供して旅立ちます
▷14年後、馬は経典を背負って長安に戻ってくると、仲良しのロバに合うために製粉所に足を運んだ。馬は経験を話して聞かせた。果てしない広大な砂漠、雲まで高く聳え立つ連峰、凍りついた雪、熱い海の波瀾・・・・・まるで神話のような境地は、ロバを驚かせ、不思議がらせた。ロバはため息をついた
▷「すごい見聞だなあ!そんなにはるか遠い道なんて、想像もできないよ」
▷「知っているかい」馬は言った。「僕らが歩んできた距離は、実は君とほとんど同じようなものなんだよ。僕が天竺に向かって前進しているとき、君だって一歩も止まっていない。違うのは、三蔵法師と僕は遥かかなたに目標があって、ひとつの方向に向かって前進するから広い世界を見ることができた。けれど君は目を覆い、ひき臼を引いて回っている。だから永遠にこの狭い空間から出てゆくことができないんだ」
何という違いでしょう、歩いた歩数はさほどかわらないのに、片や天竺へ、片や一つ建物の中でぐるぐる回っていただけなのです
本書は言います
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▷人間にも同じことが言える。最初は知力が似たり寄ったりだったけれど、長い人生を歩んだ後では、天下を覇するほどの功労を収めるものもいれば、平凡で何もなすことのできなかった人もいる。いったい何がこれほどまでの大きな違いを生み出したのだろう
▷その答えこそ、目標というものなのである
▷傑出した人士と平凡な人士の根本的な違いは、本来その天分にあるのではなく、チャンスに恵まれるかどうでもなく、自分で人生の目標を立てられたかどうかなのだ!ロバはひき臼のまわりをぐるぐる回っていただけであった。ロバが一生で歩いた歩数は、馬と対して変わらない。しかし目標を持たなかったため、その一生は狭い空間から最後まで出られなかった
あなたはどっち?
今、あなた自身ははどんな状態にありますか?
臼の回りをぐるぐる回っているだけではありませんか?
例えば、ある会社に入社10年の職員が2人いました
2人は、同期入社にも関わらず大きな違いが現れています
Aさんは、与えられた仕事を自分の頭でで考えて創意工夫しながらこなし、また、自分に必要なことを勉強し、経験や知識をどんどん増やしてきました
Bさんは、与えられた仕事をただこなすのみで自己啓発もろくにせず日を費やしてきただけでした
「仕事の経験は?」と聞かれたら2人とも「10年です」と答えることができるでしょう
果たしてその中身は?
Bさんは自宅と職場を10年間往復していただけのロバ
Aさんはいろいろな見聞を積んだ馬です
わたしたちは、ともするとすぐにBさんのようになってしまいます
毎日、自分の成長を意識して過ごすことの大切さをこの話から学べますね
今日のちょいよし
「知っ ているかい」馬は言った。「僕らが歩んできた距離は、実は君とほとんど同じようなものなんだよ。僕が天竺に向かって前進しているとき、君だって一歩も止 まっていない。違うのは、三蔵法師と僕は遥かかなたに目標があって、ひとつの方向に向かって前進するから広い世界を見ることができた。けれど君は目を覆 い、ひき臼を引いて回っている。だから永遠にこの狭い空間から出てゆくことができないんだ」