Opening the door to treating ageing as a disease | cynthia-dr-murazumiのブログ

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来年発効される予定の「国際疾病分類:ICD-11」に新しく加わった章のひとつに、「第Ⅹ章 エクステンションコード」があります。より詳細で多様な病態を把握するためのコードで、その中のひとつに『aging-related diseases』(老化関連疾患)というサブコードがあり、『XT9T』と呼ばれます。

 

「老化」は「生物の適応と進行の喪失に永続的につながる病理学的プロセスによって引き起こされるもの」として捉えられることになり、はじめて『Aging is a disease』(老化は病気)とされたのです。

心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中など)、認知症、癌などは老化関連疾患の性格を強く受けるからです。新型コロナ感染症(COVID-19)も亡くなる方の多くは65歳以上であり、その背景に「免疫老化」があると考えられています。

 

こうしたことに呼応したのでしょうか、先月11日、京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥教授が2023年度以降の研究方針として、iPS細胞の技術を応用した『若返り』研究に注力することを発表しました。iPS細胞をつくる技術を深めて細胞の老化を抑え、「若返り」への応用をめざすそうです。

 

それにしてもヒトの成長が終わって、老化が始まった途端、病気が始まったってことになったら、オトナは皆病人になりかねないのですが...

 

今回のタイトルは、医学雑誌「ランセット」(THE LANCET)のウェッブサイトで見かけたタイトルが気に入ったので、パクらせてもらいました。

 

ちなみに米国英語は「aging」で、英国英語は「ageing」と記すそうで、2通りの表記を用いてます。