ワキガ(腋臭症)手術で剪除法(皮弁法)を選択した場合、キズアトが目立ってしまうことがあることをpart 1、part 2で示しました。
part 1では切開縫合部が幅のあるキズアトになった状態、part 2では周囲の皮膚に血行障害を伴ったために引きつれた状態になった例を紹介しました。
今回は両方の状態が生じた例をお見せします。
他院で2回に渡って手術された例(20代女性の左腋窩)
周囲の肌色と同じになって目立たなくなっていますが、右側に1回目の手術によるキズアトを認めます。オタマジャクシみたいな形になって隆起しています。術後に胸側の端に腋臭が残存していて汗腺の取り残しがあったため、再手術を受けられましたが、新たに切開縫合した部位が赤く隆起しています。キズアトが目立つ要因には体質も大いに関与するので、キズアトが目立つか目立たないかは手術してみないとわからないことがありますが、切開は短いに越したことはありません。
キズアトを目立たなく仕上げるのには、切開が4~5ミリのフォーミュラシェーバー法が優れています。