カブトガニを語る(笑) | ホビーな自転車クラブチーム Cyclotron Targets(サイクロトロン ターゲッツ)

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自転車を通じて、ポタリング(自転車であちこちぶらつく事)、レース、グルメ、写真、カフェライドを楽しむホビーな自転車クラブチームです。

パオーンです。
予告していた、カブトガニに関する報告です。
初めに言っておきます!ロードバイクは関係ありません!ただの自己満足回ですので、興味ある方のみご覧ください(笑)学会の報告書より本気で書きます(笑)
外観もカブトガニを彷彿とさせる建物、
そう!笠岡市立カブトガニ博物館です!
笠岡市民が保護に力を入れ、マンホールにもなってる国の天然記念物カブトガニ!
マスコットが可愛いかはさておき、
立派です!
無駄のない美しく洗礼されたフォルム!
そして、気持ち悪い裏側(笑)
よく無農薬田んぼのカブトエビと間違われますが、大きさも違えば種類も違います。
カブトエビはカニ・エビの仲間。
カブトガニは、クモに近い動物です!
パオーンも知らなかったのですが、カブトガニは世界で4種類、
左端が日本のカブトガニで、フィリピンあたりにも生息してるとの事。右が主にインドのマルオカブトガニと、
同じく、インドのミナミカブトガニ。
ここまでがアジアの3種類で、東南アジアでは3種類の混血種も存在するみたいです。
そういう意味で、純血種しかいない日本のカブトガニは大変貴重!
そして最後に北アメリカ東海岸に生息するアメリカカブトガニ、写真右です!
全て大陸が近い大昔に移動したものがそれぞれ分化していったと考えられ、ヨーロッパに居たカブトガニは、新生代頃に絶滅したようです。
元を辿れば三葉虫で、そこからリムルスとメソリムルスを経て、
リムルスがアメリカカブトガニに、メソリムルスがアジアの3種になったんだと!
その為、今日、医療や食品業界で発熱性試験の試薬として使われてるリムルス試薬は、アメリカカブトガニの血球成分から作ってるからその名前が付いてたんですね!
日本のカブトガニから試薬作ったらメソリムルス試薬になってたのかしら(笑)
天然記念物だから作れる訳ありませんが。
2,30年以上前では、エンドトキシン(内毒素・発熱性物質)の混入の有無は、実際にウサギちゃんに投与して発熱するかで確認していた為、時間と量、そして感度に物凄く問題があったわけです。カブトガニの血球成分による試験法が確立されてからは、
どんどん利用用途が増え、現在では沢山の試薬が販売されるに至ってます。
うう、痛そうカブトガニちゃん。。
心臓はわらじの様な形で縦長で薄っぺらい感じなんだと!
成体で全身の血液400mLの1/3までなら死なずに済むので、一定期間を置いてから再採取できるんだと。

熱く語りすぎましたので、箸休めにお土産を(笑)
貴ピー4歳には、シュールなシャツを♪
ひと目見て、絶対に買おうと決めたのですが、大人用は、即完売したみたいで、残念。
普通子供にはキャラクター絵柄を買うのでしょうが、パオーンは上出のシャツ1択です!
ヒデマン8歳には、無料で頂いたマンホールカード♪♪ポケモンカードや、古墳カード、ダムカード、恐竜カード、とにかくカード集めまくってるので、これには飛びつくでしょうね(笑)
そして、パオーンはこの4齢幼生の脱皮殻!!
なんと可愛い!!愛らしい!!美しい!!
こんな物売ってくれて本当に感謝です!
流石、親子でへぇ〜ランキング1位の博物館です(笑)
館内には、千羽鶴ならぬ、千匹カブトガニ!
妙にリアル(笑)折り方もどこかに書いてましたが、写真撮るの忘れる失態!!
そして、外で10分ドリンク休憩してから、再入館!
券見せなくても、もう受付の貴婦人に覚えられてるパオーン。
それでは後半戦へ!
博物館の横に付属する飼育展示室へ
展示室の前には飼育池と産卵池!
貼り付いて覗きまくりましたが、カブトガニの影は確認出来ませんでした(笑)
展示室内に居たカブトガニちゃんの子供。
かなりの時間じっと見て、
これは完全養殖なのか、親もしくは卵は自然から採取したのか。やたらと気になりました。
そして、放流プロジェクトを見てふと思う。どの段階から天然記念物?
これらの質問を、
ヒトデ等が入ったタッチプールの番をしてたパイプ椅子に座った初老の男性にそっと聞いてみる。
すると、親は漁船の網にかかってしまったのを保護して産卵池で卵を取り、海に放流した瞬間に天然記念物と即答!
さらに、ブラインシュリンプを食べるのは2齢幼生からで、1齢幼生は餌を食べず、産まれたての魚のお腹に付いてる卵嚢みたいな感じで、体内の栄養で1回目の脱皮を迎えると!
そして、ソルトレイク産のブラインシュリンプは中国産より孵化率高いですよね。とか、濃厚な話をして、このおっちゃん、只者じゃないと確信。
やたらお詳しいけれど、元学芸員さんですか?と聞くと、
なんと、元館長だと!!!
マジですか!!!博物館作った人やん(笑)
退官された後でもたまにこうしてお手伝いに来てるんだと。
パオーンは、10年以上使って来たこの試薬の事をもっと知りたくてやって来たと話し、更に盛り上がり、気づけば1時間経過(笑)
館長時代に沢山出版された本のうちの1冊に、
サインを頂き、大変光栄です!!!!!
4歳位を対象にした絵本も出版されてますし、
今でも美術館等にご協力されてます!
古い書物によると、パオーンの産まれた年にカブトガニ保護センター(現飼育展示室)に着任され、隣に博物館を作り館長まで勤め上げた偉い方。
カブトガニばっかり研究してたらカブトガニみたいな頭になりました!と言う渾身のギャグはしっかりと流しておきました(笑)
そういえば、博物館の前の恐竜公園のコンセプトが気になってましたが、
2億年前に生きていた恐竜とカブトガニ。
片方は絶滅し、片方は生き残った。環境への適応力をヒントに考えて欲しいと言う意味が込められていたんですね。

沢山話しまくりましたが、1番心に残ってるのが、、、
カブトガニは生きた化石と呼ばれている。
何千万年も進化してないとも言われる。でも、その言い方は正しいのだろうか?本当は遥か昔に進化し終えた。つまり、地球に住む上でこれ以上進化する必要が無いくらい適応しきった。本当ならこの先何億年でもこのまま生きていける種なんだと言う事だ!人間さえ居なければ。という言葉でしたね。
人間なんてたかが数千年です。
こんな広大な干潟を干拓するなんで、ここ100年以内の話です。そりゃ、100年じゃ対応出来ませんよね。。
宿に貼られてたハザードマップ、湾の9割を埋め立てたこの赤い色を見て驚愕しました。ここ全部埋め立てたのか。保護は残り1割の海でやらなければいけないのか。
元館長さんに、バックヤードに保管されてるカブトガニの脱皮殻を触らせて頂いたのも感動でした!!
こちらがアメリカで、
こちらが日本のカブトガニ。
違いが分かりますかね?(笑)
カブトガニは13,4年かけて大人になり、そこから10年程生きるようです。思ったより長生き!
現在、日本のカブトガニ推定2千匹にし対して、アメリカカブトガニは650万匹。実は1/3の採血量に抑えても採血後に15%の個体が死ぬ事を考えると、今後アメリカカブトガニも養殖しなければいずれ保護対象になりリムルス試験が出来なくなるかもしれない。
血液1リットル150万円もするアメリカカブトガニを養殖したらめちゃくちゃ儲かるんちゃいますの?とゲスい質問もしときました(笑)
実際にアメリカやヨーロッパからは、繁殖で先を行く日本のカブトガニ博物館に、近年問い合わせが増えてるとこの事。金目当てなのか、危機感からなのか。後者であって欲しいものですね。
宿の夜、カブトガニの血球成分は(半)合成出来ないのか。そもそも出来たら、人間の人工血液も作れてるわね。いつか作れる時代が来るのかしら等と考え、寝れなくなりました(笑)
皆さんも死ぬまでに1回位はどうでしょうか(笑)