自転車を始めた頃は自転車そのものに乗ることが楽しみで仕方がなかったのがいつの間にかパワートレーニングのTSSを稼ぐのに躍起になっている。
たしかに数値で「疲労度」や「強度」を管理できることはとても画期的ではあるのだけれど、それはあくまで数値であって本質ではない。
かく言う自分も目に見えて成長がわかるのでパワーメーターを購入し、パワートレーニングを始めたことを皮切りに自転車への取り組み方が大きく変化した。
トレーニングの強度(TSS)を重視し始めた。
パワートレーニングバイブルによると
1日100TSS以下は練習していない
ということになる。
この100TSSという値は、
1時間全力走 = 100TSS
というもの。
だが実際のところこの考え方には練習内容によって大きな開きがある。
ゆっくり有酸素運動をしての100TSS
と
ハードな高強度での100TSS
実際にしてみるとわかるが
両者の疲労度は明らかに違う。
そしてパワートレーニングのベースとなるものに
FTP(1時間維持できるギリギリの強度)
と言うものがある。
この数値の高さがパワトレ界での戦闘力の様なもの。
この戦闘力を上げるために日々TSS(経験値)を稼いでCTL(体力値)を伸ばすのに躍起になる。
①TSS(経験値)稼ぐ
↓
②CTL(体力)上がる
↓
③FTPテスト(戦闘力テスト)
↓
④FTP伸びてた
↓
⑤次のレベルに必要なTSSが多くなる
(経験値がもっと必要になる)
↓
①に戻る
というループがパワートレーニング。
そして、違和感を感じた方もいるはず。
そう、
終わり(際限)がない。
プロではないサイクリストで100CTLが目安
と言われているが日々忙しい働いているサラリーマンの多くは80-90CTLが限界という方も多い。
本当に目指すのであれば私生活の多くを犠牲にしないと達成できない。
自分はと言うと現在132CTL
(過去には140CTL)
もう、趣味の全てをトレーニングに注いでいる現状。
FTPを公表してしまうと戦闘力がバレてしまうので公言はできないけどかなり高い部類には居ると思う。
そのため、
毎日必要なTSSが異常に多い
週間で930-1000TSS。
ほぼ毎日、
150TSS以上“稼がないと“ノルマ達成不可能。
そのため、一回のライドで
300-400TSS以上なんて時もある。
お気づきだろうか...
「稼がないと」と言っている時点で乗る目的が当初とは違っていることに。
自分はこれをパワトレの弊害だと思っている。
正直、毎日TSSを稼ぐのに躍起になり高強度トレーニングメニューが中心。
そして疲れも高強度。
でもパワートレーニングを管理しているアプリではまだ疲労度の限界値まで余分があった。
しかし、
昨日は5日間連続で高強度トレーニングをし続けたことが影響し脚が筋疲労でバッキバキの状態。
身体は悲鳴をあげていた。
パワートレーニングは確かに効率よく成長できるツールだ。
上手く扱えば成長も早い。
だが
それに支配されてしまう可能性も忘れてはいけない。
人は機械ではない。
自転車以外にもさまざまな外的要因によって疲労は溜まる。
気候、仕事、人間関係....
自転車がストレスになってしまっては元も子もない。
自分も休むことを怖がらずにしっかりと身体の声を聞いてトレーニングを継続していきたい。