中岳のコルから岩場を登って阿弥陀岳を目指す。トウヤクリンドウを見つけると、岩稜帯をシッカリと登ってきたんだな、という実感が湧いてくる。かつて権現岳や横岳に登った時にもそう思った。

 

<トウヤクリンドウ、阿弥陀から西に続く難ルート>

 

 

バテてきてもう限界かと思ったところが山頂だった。ようやく阿弥陀岳のピークに立つことができた。ピークは平たい土の広場で10~15人くらい寛げる。10年越しのヤマだったので感慨もあり、しばし佇む。

 

山頂にはトンボがたくさん飛んでいた。下界と異なり夏山のてっぺんでは7月からトンボが無数に飛んでいる場所がある。ここもその1つだ。この日は燕山荘の水色Tシャツを着ていた。燕山荘は人気なので、「自分も泊まったことがある」って方としばし会話する。

 

<阿弥陀山頂にて(3)>

 

 

 

南の権現・編笠は雲に覆われて目視できず。硫黄岳や天狗岳の双耳峰はハッキリ見える。その間にある箕冠山の緑の緩い斜面がヤケに広く感じた。あそこは夏沢峠から冬の硫黄岳に登る時にもペタッとした平面に感じる場所だ。

 

<下山開始、硫黄岳方面だったかな>

 

 

急登を下っていく。中岳のコルでザックをデポすることも考えたが、この急な下りではザックで背中をカバーできた方がいいだろう。

 

<岩場を下山、行者小屋の屋根が小さく見える>

 

 

中岳のコルの少し下の荒れた所がちょっと難。登りは構わないけど、下りだと滑りそうでつい腰がひけてしまう。

 

<中岳のコルに戻ってきた、この下が滑りそうだった>

 

 

ここから10分くらい下で男性が怪我してうずくまっていた。連れの女性が小屋に助けを求めに降りているとのことだが、どうやら足の骨折らしい。幸い快晴なのでへりで救助されるだろう。

 

この日初めて見つけた花はこの3種。ハナイカリは中岳のコル辺り、コゴメグサは阿弥陀岳に登る最後の岩場で見つけた。イカリソウは春の高川山(大月の近く)で知った花だけど、ハナイカリは夏の花なのか。枚数制限のため南沢の日陰で見つけたコバノイチャクソウはリンク参照。

 

<ハナイカリ、コバノコゴメグサ> ※再掲

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※参考ブログ

 

<美濃戸山荘のすいかで一息入れる>

 

山小屋のすいかはありがたい。合戦小屋やわさび平小屋それぞれで食べたすいかのことをハッキリ覚えている。

 

※参考ブログ:双六岳から下山してすいか

 

八ヶ岳山荘で風呂から出ると、レスキュー車が待機しているのに気付く。途中で出会った骨折した男性の救助かと思い聞いてみると、どうやら他にもレスキュー要請があったとか。私も2023年冬の根石岳山荘前の外階段で怪我しているだけに他人事ではない。

 

<美濃戸口に戻るとレスキュー車に遭遇>