(りゅうおうの ひめのめざめか ふゆのくも)
神泉苑に祀られている「善女龍王」は、八大龍王の一尊、
沙掲羅龍王(しゃかつらりゅうおう)の第三王女です。
東寺の空海と西寺の守敏が、祈雨の修法を淳和天皇から依頼され、
守敏は7日間続けますが効果なく、次に神泉苑で空海が行います。
ところが、守敏が全ての龍神を瓶に閉じ込めていたので、雨が降りません。
そこで、天竺の無熱池に隠れていた善女龍王を呼び寄せ、国中に雨を降らせました。
以来、善女龍王は神泉苑に住み着いたと言う事です。
神泉苑の池の名は、法成就池といいます。
修法が成就したという名ですね。
橋のは、水を去らす、成すですから、龍神の力を表しているのでしょうか。
2021年の恵方は、南南東ですので祠がその方向を向いていました。
祀られているのは「歳徳神」(としとくじん)です。
今年は南南東におられて福徳を授けてくださいます。
本殿や恵方社の紫色の幕の中央に寺紋が付いています。
「雨龍」(あまりょう、あめりゅう)紋です。
雨龍は龍の子で、ここでは善女龍王の事になります。
天龍寺・南禅寺・竹生島弁財天などが雨龍の紋です。