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all is full of beautiful love

beautiful days, beautiful life

空が一段と深い青に染まり
クリームみたいなこっくりとした雲が 
高く濃く浮かんでいる
質量を帯びたそのシルエットは
今年も胸を締め付けるくらいに
季節の訪れを私に魅せてくれる

この熱と湿度を好む私は
冷たい風を集めた君を
扉一枚隔てて夜を眺める

窓から吹き込む夜風に揺蕩う心
夜更けに淹れた紅茶とともに
ねむれない夜を幾つもまとって

祈るように何度も
口にした言葉が
色を纏ってサラサラと流れた
陰りだした夢に
振り払っておくれ

手のひらいっぱいに掬い取って
狙いは上々 笑われて上等
感度は良好さ
めいいっぱい投げつけて
仕上がりは明日のみぞ知る

今か今かと定めて迷い
渦に飲まれて足掻いて揺れて
嵐の後にはまた嵐
でも両手にはもう堪えきれない
色が溢れている

祈るように何度も
口にした言葉が
色を纏ってサラサラと流れた
陰りだした夢に
振り払っておくれ
繰り返し描くよ何度でも

あなたの不安も
振り払っておくれ
繰り返し描くよ
何度でも

約束するよ
繰り返し描くよ
何度でも


赤い高速の雷雲とともに
夏はその気配をちらつかせる
つま先に触れた砂粒の一粒のように
僅かに感じる昨日とは違う感触
寒色の風がよく似合う昼下り
気化熱に奪われた花の揺れる先には
陽炎がゆらゆらと既視感を覚えて
僕らを夕凪へといざなう
うねる雲流に湿った土の匂い
落ちない花がゆらゆらと揺れている
感電した街は感覚を取り戻すまで幾星霜
気まぐれに奪われた喜びのかけらは
何度だって唇から生まれるから
微笑みながら落ちていく太陽に
再開の言葉を告げよう

また会いましょう

何度だって言うよ
また次の瞬間を迎える
ベルベットの斜陽を君に
そして僕らに永遠の約束を

きのうもその前の日も
静かに雨が降っていた
乾かないシャツに染みついた
あの日が不意に心を乱すんだ

淋しいからって閉ざしていた
本当は
あの時から気付いてたこと
胸の奥が少しドアを開けた

ほら風が吹いたら歌を歌おう
今は遠くにいる君に届くように
風が吹いたら愛を歌って
この綿毛に乗って種をはこぶ様に

花開くようにゆっくりと

ほら風が吹いたら歌を歌おう
今は遠くにいる君に届くように
風が吹いたら少しだけ泣いても
思ってもいいよって今日は笑っていて

光が花開くようにゆっくりと


小さな一歩 ひいては半歩
手を引く風が水面をさらさらと流れる

聞いたらいいの 静かな安堵
撫で下ろした手がほっと温もる

逸る鼓動
詰まる胸
いま無性に駆け出したい

伸びるのびる
何処へ行こう
線は点を結んで走る

爆ぜる心
途切れた声
いま彼方へ放たれたい

息を切らせて
何処で歌おう
道は街を繋いで途方もなく

あなたの処へ
あなたの生きる処へ