シナリオライターのおちゃ「目」な日記 -9ページ目

シナリオライターのおちゃ「目」な日記

シナリオライターは常に人の行動に目を配るべし!思わぬキャラクターに出くわすよ!感動したら首を振るペコちゃんK妖怪。必要ないのにセリフを関西弁に変えてる、大阪すっきやねん妖怪。勝手な演技をする割に決まったセリフが覚えられない礼儀作法教官妖怪。

「おや、今日は源兵衛じいさんがわしたちを収穫に来ると出ておるぞ。」

とチンゲン斎が占いました。でもみんなはまた当たらない占いを言っていると聞き流していました。


お日様が高く上がったころ、源兵衛じいさんが大きなザルを持って畑にやってきました。

ニコニコした顔でお野菜を一つ一つ撫でながら、ていねいにていねいに

エビイ門、ひの菜ちゃん、コカブー、チンゲン斎、レディエシャロット、小松菜ばあさん、大根マンの順に

収穫していきました。そうです。占いが当たってしまいました。今日は本当に収穫の日になりました。

収穫されたお野菜たちは、新聞紙に包まれて暗い箱の中に入れられてしまいました。

お野菜を乗せたトラックが街に向かって走り出します。

「拙者たちはどこに連れて行かれるのでゴザルか?」

エビイ門の問いかけに

「みんなと離れ離れになるのはいやだわ。」

と不安げにひの菜ちゃんは言いました。

「コカブー、バブバブ。」

「私は、早く田舎を出て華やかな都会に行きたいわ。」

レディエシャロットは、少しウキウキしているようです。

チンゲン斎は自分の占いが当たったことに不思議がって首をひねっていました。

いつも元気な小松菜婆さんは、さすがにトラックの揺れがこたえているようです。


どれくらいたったでしょうか。

一度箱から取り出されたお野菜たちは、

また薄暗くて今度はひんやりした倉庫のようなところに入れられました。

「ここは一体どこでゴザルかなあ。」「なんだか寒いわ。」「コカブー、バブバブ。」

「お肌が乾燥するわ。」「我々の今後の運命はと。」

みんなが口々に話していると、外から足音が近づいてきました。

「しっ、誰か来るわ。」

息を止めて、お野菜たちに緊張が走ります。

そうっと天井が開いて、光が差し込んだかと思うと、男の子が目をきょろきょろさせて

中を覗いて言いました。

「ねぇ、なかに誰かいるの?」

                                           つづく











シナリオライターのおちゃ「目」な日記
「ハーモニー」のスキャットに続いて「Musical Musical」で美也子先生登場。


麻呼さんの透き通る歌声でワンコーラス聞いてもらったあと、ほとんど全員のキャストが「ハーモニー」をスキャットでコーラスしました。出番が最初にあることで緊張感を和らげる効果を狙ったとともに、お客さんには「このメロディーでこのドラマを構成していきますよ。」という演出サイドの意思表示でもあります。「ハーモニー」はこのあと、シーンごとに長調のままや短調にしてバックに流したり、最後は歌詞を入れて全員で合唱したりとふんだんに使っています。おかげさまで最後の合唱のシーンでは、スクリーンの歌詞を見て歌っておられる観客の方がいて、作者冥利に尽きました。

歌詞を間違える不安のないスキャットの「ハーモニー」のあとは、美也子先生の登場です。「Musical Musical」はライザミネリーの「ニューヨークニューヨーク」をイメージし、この物語がミュージカルであるという印象をしっかり持ってもらうために演出しました。歌詞の内容はミュージカル作りを通して仲間の結束を固めたいという願いを込めています。ある意味今回のミュージカル製作のテーマソングとも言えます。平和で美しい世界を築き上げて行くためにはみんなの個性を活かす「ハーモニー」が大切です。それをメタファで表現できるのがミュージカルで、「ミュージカルは楽し、人生そのもの・・・」となるわけです。

やはり、これをインパクトを持って訴え掛けるには、劇団四季で基礎をみっちり積んだ経験者に歌ってもらう必要があります。このことで舞台全体をグッと占めることを意図しています。美也ちゃんとの出会いはまさに幸運でした。美也ちゃんの振り付けで踊りながら平成のボイスレッスン教室を舞台上に出現させました。美也ちゃんにとっても日常の自分を演じてもらうわけです。これが簡単なようでむつかしいことも承知の上で、そこはお手並み拝見と決め込みました。バックのスクリーンはニューヨークのブロードウェイの風景を盛り込んでいます。ミュージカルは観ることや演じること、また歌うことで勇気が出たりその気になってワクワクします。そんなミュージカルって素敵ですよね。そういうメッセージを出来るだけ正確に伝えたいとスクリーンに歌詞を入れました。歌詞を入れると歌う人は歌詞を間違えられないのでプレッシャーです。昼公演は乗り切りましたが、夜は・・・・                            

                                                            つづく

京都の新鮮な野菜に出会った時に感じた気持ちをもとに童話を作りました。聞きなれない名前の野菜が新鮮でとても美味しかった。これを子供たちにも食べてもらいたいなあと思い、命をもらって生きていることへの感謝の気持ちを込めて作った物語です。少しづつ読んでみてください。


「ひの菜とエビイ門」~お野菜さんの命をありがとう~ 作:塩間良典


にわとりが一番声を上げ、お日様が山の間から顔を出したころ、源兵衛じいさんの畑のお野菜さんたちは今日も元気に目を覚まします。

「おはよう。」

いつも元気に明るく朝のご挨拶をするのは、ひの菜ちゃんです。

ひの菜ちゃんは、頭にピンクの葉っぱがついていて白いお肌の畑のアイドルです。

大の仲良しのエビイ門が、

「おはよう。今日も土にまみれて泥んこ遊びをするでゴザル。」

とサムライ言葉で上機嫌です。

コカブの赤ちゃんコカブーは、

「コカブー、バブバブ。」

お腹がすているのか、一生懸命に土の中の栄養を吸収しています。

すると、占い師のチンゲン斎が自分の体をこねくり回し一本引き抜くと、

「今日はこれから曇りになり、そして雨が降ると出ておるわい。」

と天気を占います。昨日も雨と言ったのに晴れだったし、一昨日は晴れと予想したのに雨でした。

その前の日は

「源兵衛じいさんが我々を摘み取りに来ると出ておるわい。」

といったけれど、お野菜たちを優しく撫でただけで帰りました。

チンゲン斎の占いは当たらないことで有名です。

「今日の朝露はお肌のノリがいいわ。」

外国から来たレディエシャロットはオシャレ好きで、朝露でお化粧するのが日課です。

「わしの葉っぱの先は少し黄色くなってきておるが、まだまだ美味しく食べられるんじゃよ。」

小松菜ばあさんは、この畑に一番長く住んでいます。いつまでも現役でいることをアピールしています。

大根マンはシャキっと背筋を伸ばして、白くて太い体を自慢しているようです。

みんな仲良く、楽しい畑の一日が始まりました。

「お日様に照らされ、良い土に囲まれて、栄養をいっぱい吸って拙者は幸せでゴザル。」

エビイ門がそう言うと、ひの菜ちゃんが

「私は、源兵衛じいさんの優しい手に触れられると気持ちよくて、とっても幸せ。」

と、お互いに自分たちの環境を喜び合うのでした。

相変わらず自分の体をこねくり回して一本引き抜いたチンゲン斎が

「おや、今日は源兵衛じいさんがわしたちを収穫に来ると出ておるぞ。」

と占いました。でもみんなは、また当たらない占いを言っていると聞き流していました。


お日様が高く上がった頃、源兵衛じいさんが大きなザルを持って畑にやってきました。


つづく