シナリオライターのおちゃ「目」な日記 -7ページ目

シナリオライターのおちゃ「目」な日記

シナリオライターは常に人の行動に目を配るべし!思わぬキャラクターに出くわすよ!感動したら首を振るペコちゃんK妖怪。必要ないのにセリフを関西弁に変えてる、大阪すっきやねん妖怪。勝手な演技をする割に決まったセリフが覚えられない礼儀作法教官妖怪。

「おおーっ、奇跡じゃミラクルじゃ。」とチンゲン斎は叫びました。

一同は息を飲んで次の言葉を待ちます。

「我々を包んでいるのが新聞紙ばかりと思っていたが、その間にある白い紙を見てみろ。」

白い紙を取り出して

「ほうれ、これじゃ。秘伝の料理指南書じゃないか。」

「なによそれ、あらそれはレシピって言うのよ。」

「ほんとね。この紙にはいろいろと私たちの美味しい食べ方がていねいに書いてあるわ。」

「ガッテン、その巻物を手渡すことが肝要でゴザル。」

「レシピって言うのよ。」

「しかし、これをどうやってコウジ君のママに渡すかじゃのう。」

「ここはコウちゃんに頼むしかないでゴザル。」

「あの坊主にか。心もとないのう。」

「コカブーバブバブ。」

みんなが話し合いをしていると、気付かないうちにコウちゃんが顔をのぞかせました。

「みんなどうしたの?」

「実はお願いの義がゴザル。」

「コウちゃんのママに、私たちの美味しい食べ方が書いてあるレシピを渡して欲しいの。」

「どうして?」

「このままだと拙者たちは、土から離れてしまっているので、時ともに朽ち果ててしまうのでゴザル。」

「どうか、この紙をママに渡して欲しいの。」

しばらく無言で考え込んでいたコウちゃんはボソッとつぶやきました。

「嫌だ。」

「えーっ、どうして?」

「だって、この紙を渡してしまうと君たちはいなくなるんだろう。せっかく友達になったのに寂しいよ。」

「ほれ見ろ。やっぱりこの坊主は役立たずじゃ。」

「コウちゃん、拙者後生のお願いでゴザル。仲良くなった友達との別れは辛いものでゴザル。

しかし、どのみちこのままでは腐って命がなくなってしまうのは必定でゴザル。

どうせなくなる命。役に立てたいのでゴザル。美味しく食べてもらって、

仲良くなったコウちゃんの血となり肉となれれば本望でゴザル。

どうかこの願い聞き届けてもらいたい。」

                                            つづく



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ミャンマーの歴史を学ぶために、現地での活動家として小早川先生にお話しを聞くことになりました。

実際に僕が、このミュージカルを作るために調べ上げたことを舞台上で話してもらう設定です。

本当はそれだけをお願いしたのですが、彼の役作りの執念から、派手なアクションの気障でかっこいい

キャラクターが出来上がりました。生徒たちに質問を投げかけたり、その受け答えに、彼独特の当意即妙さが面白くて、自由に動き回ってもらいました。実は最初この物語の狂言回し的役割で、大阪USJテーマパークのターミネーターというアトラクションに出てくる「綾小路麗華」のようなキャラクターを考えていました。しかし、それにあった女優さんに出くわさなかったのでこの案は断念していました。ところが結果的にその男性版という感じになりました。また、もうひとつの案として持っていた「ミスサイゴン」に出てくる市村正親演じる「エンジニア」のようなキャラクターの雰囲気も出してくれました。予想以上のキャスティング効果が出ました。小早川さんとの出会いに不思議な縁を感じます。このことを話すと長くなるのでまた別の機会に。多少?暴走気味のところはあっても、とにもかくにも軽妙な語り口でミャンマー講座が始まります。しかし長くてお客さんが退屈するといけないので、暗転してみんな寝ていて聞いていなかったということにしました。これも小早川さんのアイデアです。そこで「えー、はるのさんまで!」となるわけです。


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そして大切な幻のシナリオ「ルビーより紅く」の登場となります。京都のお茶屋の「春富」さんが大切に預かってくれていましたという設定ですが、これも、HARUNOさんという本物の女将さんとの出会いでぐっと物語に箔が付いたと思えます。彼女は三上さんとのご縁で出ていただくことのなりましたが、なんとプロの歌手で女優さんでした。我々の素人芝居に出てくださっただけでなく、出番の少ない日にも練習に参加しアドバイスをしていただきました。その練習に参加の初日にとんでもない提案が出ました。嬉しさと驚きで信じられませんでした。


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                                                     つづく

とこらがある日、小松菜ばあさんの元気がないことにチンゲン斎が気づきました。

「ばあさんや、どんどん葉っぱが黄色くなっとるぞ。」

「なに、わしはまだまだ元気じゃわい。」そういう声の力が弱くなっていました。

「確かに私たちも土から離れているから、いつまで生きていられるかわからないわ。」

ひの菜ちゃんのつぶやきにみんな急に不安になりました。

「このまま、腐って捨てられてしまうなんて、私はいやよ。」

レディエシャロットがヒステリックに言いました。

「コカブーバブバブ。」

「拙者も武士として生まれてきたからには、この命を役立てたいでゴザル。」

「コウちゃんのママは、料理が得意じゃないから私たちの食べ方がわからないのかしら。」

「何とか、調理方法を伝える方法はないものかのう。」

チンゲン斎は腕組みをして考え込みました。あまりに長い間じっとしているので、

目をつむってそのまま眠ってしまっているようです。

「コカブーバブバブ。」

泣き声が聞こえたと同時に、うっすら目を開けた途端

「おおーっ、奇跡じゃ、ミラクルじゃ。」

とチンゲン斎は叫びました。一同は息を飲んで次の言葉を待ちます。

                                           つづく