~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~ -90ページ目

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

前回は「数字は慣れ」というお話でした。
今回は第2回目です。

部長の役割って何でしょう?
課長の役割って何でしょう?
この問いに応えるだけで1日の研修ができてしまいますね。

上司の役割とは何でしょうか?

当時の上司は私に向かってこう話してくれていました。

上司の役割。それは…


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部下に飯を食わせること
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飯を食わせるには2つの意味があります。

1つ目は、まずは「自部門を黒字化する」。

そして「業績を上げる」ことです。
黒字化しなければそもそも部内メンバーの生活が成り立ちません。
 

赤字部門は悪。必ず上司は黒字化させ、業績を上げて潤わせ、
自分の所帯くらいは食わせる状態にすること。


2つ目は言葉通り「部下に飯をおごる」ということです。
当時は月2万円分くらいは、

上司に飯をご馳走になっていました。
 

年間にすると結構な額ですね。

食事の時間を年間計算したら相当な時間です。
本当にありがたいことです。

不思議ですけど食事の時は無防備なので、
職場では話せないようなことも

いつの間にか話せていたように思います。

今では私も部下に飯をよく奢っています。
先日も「今回はお代を自分で出しますんで」と言っていました。
私がお金にケチであるとか、ケチでないとか、

そういうことではないんです。

私がずっとそのようにしてきてもらったから、

上司とは自然とそうするもんだと思っているだけです。
「恩返し」ではなく「恩送り」ですね。

今は部下という立場であっても、

5年後には一つの部署を束ねる立場になるでしょう。
 

その時に飯を食わせるリーダーになってくれていたら

嬉しいなと思います。
「恩返し」はいらないので、「恩送り」してくれれば。

これはコンサルティング現場でも同様。
クライアント先の部長・課長・店長にも

同じようなことを求めています。
 

飯を食わせるリーダーになること。
つまり「業績を上げること」と「部下の胃袋を満たすこと」です。

「松本さんは京セラさんにいたんですね。
 コンサルタントをやる上で活かされていることはありますか?」

このような質問を戴くことがよくあります。

稲盛名誉会長の影響でしょうか。
言わずと知れたJAL再建の功労者であり名経営者です。
 

今回の偉業によりコンサルタントとしても一流ということが
証明されたのではないでしょうか。

今回から数回に分けて、

京セラで学んだことがコンサルタントをする上で
活かされていることをお伝えしていきます。

1つめは…。


「数字は慣れ」


ご存知の通り京セラはアメーバ経営(部門別採算制度)です。
新入社員研修時からアメーバ経営について学びます。

今でも覚えているのが新卒4月から

自部署の採算表(実績)を作成していたという事です。

予定は未来。未来は変えられるのでリーダーの想いで作る。
実績は過去。

実績は変えられないので私のような若手社員が作っていました。

自部署の売上はいくらなのか、経費は何にいくら使っているのか、
経常利益はいくらなのか、時間当たり採算はいくらなのか、
数字の取りまとめをしながら、自然と覚えてしまう環境だったんです。

これはありがたい経験だと後で分かりました。

介護、物流、IT、広告、アミューズメントといった

業界のコンサルティングをすることが多いのですが、

自部門の数値をリアルに把握するのは、
管理職以上という会社が少なくありません。

若手社員は部門の収益状況を把握する前に作業を覚えろ!と
いう方針なのかもしれません。

でもここで強調しておきたいことがあります。

それは「数字は慣れ」ということです。

年配の方が歳を取ってからパソコンを使おうとすると
フリーズしてしまうことがありますよね。あの現象に近い。

数字も一緒です。
若手社員のうちから慣れ親しむことができていないと、
監督職・管理職になってから急に「数字」に扱う事になると
フリーズしたり、目眩がするようです。

「数字が苦手」という監督職・管理職の方が

あなたの近くにいませんか?

「俺はもともと理系じゃないから数値に弱い」とか
「俺はもともと性格上、数値が嫌い」とか
訳の分からない事を言われる方がいます。

それは間違いです!

若い時から数字に慣れ親しむ環境がなかっただけです。

京セラでは各部門の会議も採算表をもとに行われていました。
毎日の朝礼でも経営数値の発表がありました。
採算表の見方を学ぶ研修会もありました。

経営数値に慣れ親しむ環境が整えられていたので、
数字嫌いであっても抵抗なく

身体に溶け込んでいったのだと思います。

もう一度言わせてください。

「数字は慣れです!」

あなたの会社でも若手社員のうちから、

数字に慣れ親しむ仕組みを作ってみましょう。

今日のテーマは
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遺伝(先天的)<環境(後天的)
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最近様々な分野の2・3世と呼ばれる人達にお会いします。
例えば、医者・弁護士・政治家・彫刻家・
起業家・経営者などなど。

父親も●○やっていて…。祖父も●○やっていて…。
代々引き継がれています(※道を外す人も多いですが…)

彼・彼女らにとって、
その道に進むことはもはや『当たり前』なんですね。

でも部外者である私たちからすると
「すごい!」と見えます。

先日もこんな会話が目の前で起きました。

起業家:
「佐藤社長(仮名)はすごいですね。
  何もないところから事業を立ち上げられて…。
 不安とかなかったんですか?」

「不安がないことはないですが…。
  父親が複数の事業を立ち上げているのを
  幼少期から見てましたから、
  自分もそういうことをやるものだと思っていました」


2代目経営者:
「工藤社長(仮名)は、他企業の一般サラリーマンから
  後継者として実家に戻られた。
 経営者としてやっていける自信はあったんですか?」

「自信があるとかないとかの問題ではないです。
  幼い頃から経営者の父親を見てきました。
 継いでくれと直接言われたことはないですが、
  継ぐものだと思っていました。
 父親の知り合いの経営者がよく自宅に来て、
  遊んでもらっていましたし、
 そんなに遠い世界に住む人だとは思っていませんでした」


本人からすれば普通。
他人からすればすごい!というギャップが起きています。


人の思考・言動は何によって決まるか。
最近では遺伝(先天的)が50%、
環境(後天的)が50%という考え方が主流ですね。

2世たちは遺伝的要素が
備わっているという見方もできますが、
環境的要素の方が大きいのではないかと思います。

つまり身近で見る親が
起業家であったり経営者であったりする。

だから起業家や経営者が
特別な仕事ではないと刷り込まれている。

自分も当然なれるものだという自己認識・自己信頼がある。

一般的な人から見れば、
「起業家」「経営者」にはなれないと思っている。

遠い世界にあり、
自分には無理だという自己認識・自己信頼がある。


どのような自己認識・自己信頼を持つかで
両者の差が生まれています。

出発点でほぼ決まってしまっているんですね。


「高い自己認識と高い自己信頼が可能性を広げる」


私自身を振り返ってみると、
ごくごく平凡な家庭に育ちました。

「起業」とか「経営」とか聞くと、
自分とは別世界の人だと思っていましたし
縁のない世界だと思っていました。

でも「コンサルタント」という仕事を通じて
多くの「経営者」と仕事をさせて戴きました。

その過程でいつの間にか、
経営者は「特別な人」ではなく
「普通の人」と思うようになっていきました。

この仕事を通じて私の自己認識・自己信頼が
変化してきたのかもしれません。


皆さんも自己認識・自己信頼を変えるアプローチを考えてみましょう。 
 

今日のテーマは
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芸能人・コンサルタントとして生き残る2つの術
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先日とある雑誌企画の一環で、タレントの矢部美穂さんと
対談する機会がありました。
(私と同世代の方はよくご存知かと…。)
現在はバーの経営者としても活躍されているようです。

その対談の中でハッと気づかされたことがありました。
それは下記の矢部さんのコメントです。

「芸能界という世界で生き残るため、自分を客観的に見て、
 立ち位置を自分の頭で考えて、戦略を練っていました」

芸能界を見ていると新しく現れるタレントがいれば、
消えていくタレントもいる。

「生き残る」という点においては、
我々の一般ビジネスより厳しい環境かもしれません。

つねに危機感と向い合わせなのでしょう。


私の気づきは二つありました。

一つ目は芸能界の立ち位置を「自分で」考えていたということ。
私は芸能事務所などが大まかにタレントの方向性を決め、
戦略を練り、それに従ってキャラづくりをするものだと
思っていました。

でもそれなら「考えること」を放棄した受け身なタレント。
自身のキャリアは自身で責任を持ち、
自身で考えることにこだわっていらっしゃっいました。


そして二つ目はポジションニングです。
自分を芸能界の中で俯瞰し、
どのポジションならば1位を取れるか、
より価値を発揮できるか、を模索してこられました。


この二つの視点は我々ビジネスパーソンにも
必要だと思いませんか?

社員の不安を軽減するために、
会社としてはキャリアステップを示しますね。

でもそれは言い換えれば、
あくまでも王道であり標準的な話です。
一人ひとりの事情に合わせ、
詳細なキャリアを会社は示してはくれません。

だから会社に依存せず、
自分の頭でキャリアを描かないといけない。
これができない人は、会社に依存している人なので、
何かと会社のせいにする人が多いようです。

二つめのポジショニング。
事業戦略を立てる時は、
ポジショニングを意識する会社は多いでしょう。

でもそれは社内環境でも同じことが本来は起きているはずです。

あなたは自社の中で、どのようなポジショニングを取りますか?

営業マンなら営業マン、コンサルタントならコンサルタントの中で
どのようなポジショニングを取るのか。

「○○といえば△△さん」
といったイメージづけを社内でどれだけできているか。

なぜこのような話をするかと言えば、
私が育ってきたコンサルティング業界はキャバクラのような世界。
お客様や営業マンから指名されてなんぼです。

指名されるために、社内でのポジショニングが重要でした。
「その他大勢」の中に埋もれていると仕事がこない。

自分をどこにポジショニングし、
社内・社外へどういったイメージを
浸透させるかが、生き残っていく術でした。

皆さんの会社にも多かれ少なかれ、
上記のようなことがあるはずです。

会社に依存せず自身でキャリアを描く。
自分のポジョニングを決める。「○○といえば△△さん」を構築する。

こんなことに取り組んでみてください。

突然ですが質問です。
皆さんにとって、良い上司とはどんな人ですか?
3つくらい具体的な行動を挙げてみてください。



(シンキングタイム)



現場の社員にも同じ質問をしてみましょう。
「あなたにとって良い上司とはどんな人ですか?」
どんな回答が返ってくるでしょうか?

それは…。



「現場をフォローしてくれる人」



これが意外に多いんですね。
人不足の問題が解消されていない会社が多いのでしょう。

つまり現場を助けてあげる上司が
いい上司になってしまいがちなんです。


では今度は経営者にも同じ質問をしてみましょう。
「良い上司とはどんな人だと思いますか?」
どんな回答が返ってくるでしょうか?


それは…。



「将来を見据えて“今”を変え続けられる人」



といった回答が返ってきます。

現状満足せずに改善・改革を止めない上司です。

つまり現場のフォローも大事だけれど、
少し将来を見据えた上で改善・改革に努めてほしい。

中長期的に安定した成果を出し続ける状態を
作ってほしいという意図だと思います。


現場と経営者が求める上司像を乱暴にまとめてみましたが、
もう既にお気づきになった方もいるのではないでしょうか。


上司に期待する、上司に求める行動が
レイヤーによって異なります。


ですから現場のフォローを一生懸命やっている上司は、
部下からの信頼を積み上げるが、
経営者からの信頼は積み上げられない。


逆に将来を見据えた現状の改善・改革ばかりに目が行き、
現場のフォローは他人事。
自分の仕事ではないと割り切ってしまえば、
それはそれで現場からの信頼は積み上がりません。


部下を持つ上司の皆さん。


「自分は頑張っているのに、
 何で評価されていないんだろう?」と
思ったことがある方。


ここにヒントがないか、探してみてください。