~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~ -7ページ目

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

大企業でこれ以上の出世は見込めない。
やりたい仕事もこの先できそうにない——。
そんな理由から、
Aさんはベンチャー企業への転職を決意しました。

一方でベンチャー側も、
成長を加速させるために即戦力がほしい。
「大企業出身なら歓迎」と考える経営者Bさん。

こうして両者のニーズは合致し、転職は成立します。
しかし、実際に入社してから“うまくいかない”ケースは
意外と多いのです。

理由はシンプル。
大企業とベンチャーでは、
文化も常識もまったく違うから。
両方を経験したことがある人なら、
痛いほど分かるはずです。



■裁量を求めすぎる落とし穴

大企業出身の転職者がよく口にするのが、

「自分の経験を評価してくれたんだから、
もっと裁量権がほしい」

という不満。


しかしこれは順番が逆です。
裁量のある仕事が欲しいなら、
まずは目の前の仕事で結果を出すこと。
結果が信頼を生み、信頼が裁量を生みます。
これはベンチャーでも大企業でも同じです。


■「前の会社では…」は禁句中の禁句

もっと厄介なのは、
「前の会社では○○だった」
「ちゃんとした会社なら○○している」
と、過去の常識を持ち出して批判するパターン。


もちろん経営者は改善点に気づいています。
ただし、ベンチャーではこう思われています。

「あなた、評論家ですか?
問題だと思うなら、まず自分が動いてください。」

ベンチャーで求められるのは、
指摘ではなく“行動”です。


■役割の線引きは意味がない

「私の役割は○○なので、それ以外は範疇外です」
という姿勢もベンチャーでは通用しません。


なぜなら、
成長のためにスピーディに
課題を解決することが最優先だから。

極端に言えば、誰がやってもいい。
私が知っているベンチャーでは、人事に頼らず、
営業部が自主的に採用活動を行っていました。


■本当に優秀な人材とは?

大企業の常識はベンチャーの常識ではありません。
ですが、本当に優秀な人材は
環境に合わせて“自分を進化”させられる人です。


どこに行っても、しっかり適応し、成果を出せる。
結局それが、キャリアの価値を決めるのです。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

近年の流行りの人事用語として
「心理的安全性」があります。

正確な定義が認識されないまま、
言葉が独り歩き。

・優しさとぬるさの混同。
 何をしても許されるという誤解。
 本来は率直に意見もするが
責任も取るというバランスがあるはず。

・波風を立てずに仲良くやろうよという
同調を求める空気を壊さないといった誤用


専門家の一部は、心理的安全性は「育てるもの」
いった表現を使います。

つまり
「こういうことも言っても大丈夫なんだ」
「違った意見を言っても受け止める人がいるんだ」

といった経験をしていく過程で育まれていくもの。
短期間で確立するものではないですね。


また組織づくりのプロである中山信也氏は書籍の中で

「心理的安全性が高い職場を作るには、
心理的柔軟性という考え方をメンバーで
共有することを推奨する」

と言っています。

私も同感です。

心理的柔軟性とは、
広義では、どんな感情や状況でも自分にとって大切な行動を選べる力。

狭義では、誰かが何かを言ったときに柔軟性を
持って受け取れる姿勢があること。


特に上長の方が柔軟性をもって受け取ろうという姿勢が
崩れるとどうなるか…。

・自分と異なる相手の意見は間違っている。
 間違いを正さないといけない。

・相手の意見は視野が狭く、幼い意見。
 イチから指導してあげないといけない。

こんなことを上長の方が始めれば、
正解探しをするに決まっていますね。

心理的柔軟性なしに心理的安全性ある職場を
作ることは困難であると改めて認識するべきでしょう。

 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

十方よし.TV 10月号のゲストは、
株式会社GHIBLIの代表取締役
坪内知佳氏でした

前回の引き続きの内容です。

どのような取り組みをされたのかをご紹介します。

獲れたての魚を漁師が自分たちで活け締めして梱包した
「鮮魚ボックス」を自家出荷するサービスを始めました。

漁から帰ってきて、クタクタになった漁師さんに
一手間の要求をしました。

鮮度を保つため一匹一匹の血抜きをすること。
郵送後に鮮度を保つために氷詰めや温度管理を徹底すること
箱を開けた時の美しさも考慮した梱包にすること等。

早く自宅に帰って体を休ませたい漁師さんに
この一手間を要求する。かなり反発があったそうです。

でも漁師さんの待遇面を改善するには避けては通れない。

これまでは漁をして、釣った魚を漁協に納めて終わり。
でも消費者のことを考えて配送までしなければいけない。

魚を捕るプロではあったが、
顧客目線に立った発想はなかなか持てずにいました。


どのように意識改革されていったのか。

自分たちが釣った魚が東京のレストランでどのように
使われているのか、漁師さんを連れて
視察に行ったこともあるそうです。

こういった体験から一手間が必要な手間だということが
理解してもらいました。


また「V!V!V!旅」(びびび)を企画。
これは料理人が漁師さんの漁を直に見にいくというツアー。

どういった環境下で漁をしているのかを
料理人にも理解してもらうことに繋がります。


自然を相手にしているため、漁に出られないこともある。
大漁の日もあれば不漁の日もある

漁師さんも料理人も、自分の仕事にプライドを持ち、
譲れないこともある。

一癖も二癖もある個性的な両者の理解を
深める企画になっているそうです。


新鮮な商品を届けるための一手間。
漁師と料理人、互いの理解を深める一手間。


この一手間がこのサービスには欠かせません。

皆さんのお仕事で必要不可欠な一手間は何ですか?
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

十方よし.TV 10月号のゲストは、
株式会社GHIBLIの代表取締役
坪内知佳氏でした

2011年に約60人の漁業者たちと前例のなかった
水産業の6次産業化に着手。

SENDANMARUブランド第一号となる
「萩大島船団丸」を設立し代表に就任。

農林水産省に6次産業化の認定を申請。
同年に自家出荷を開始されました。

2022年日本テレビ系連続ドラマ
「ファーストペンギン!」のモデルとなりました。

こちらのドラマで坪内さんを
知った方もいるでしょう。

全国で行政、漁協、生産者との関係の調整や、
生産される一次産品の出荷ルートの確保、
販路拡大までを手がけていらっしゃいます。

当時、坪内さんは漁業について何も知らないド素人。
アジとサバの区別すらつかなかったそうです。
その方が船団丸の代表に…。


獲れたての魚を漁師が自分たちで活け締めして梱包した
「鮮魚ボックス」を自家出荷するサービスを始める。

水揚げされた魚は
「生産者→市場(漁業協同組合)→仲卸業者→小売店」
という経路で消費者に届くのが水産業の商慣習です。


漁協や関係業者にとっては面白いはずがなく、
嫌がらせのようなことも。

漁師たちとは何度も意見がぶつかり合い、
取っ組み合いのけんかもありました。

半年間ほど断絶状態だった時期もあるそうです。

ただ「萩大島の未来を守りたい」という目的は
どの漁師さんとも同じであったそうです。


事業の赤字を個人的に補填し、自己破産寸前だった時期も
ありましたが、2017年にようやく単年の黒字化。

「漁村の豊かな生活と美しい刺盛り文化を守る」
「青い海を未来へ繋ぐ」

これらが坪内さんの揺るがない思いです。


次回のメルマガで具体的にどのようなことに
チャレンジされたのかをご紹介します。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

ハインリッヒの法則というものを聞いたことがありますか?

労働災害の原因分析に基づいて
アメリカのハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが提唱した法則。

厚生労働省のサイトでも紹介されていて
この法則は、「1:29:300の法則」とも呼ばれているそうです。

1件の重大事故の背景には29件の軽傷事故、
さらにその背後には300件のヒヤリハット(未遂事故)が存在する
という経験則を示しています。

日常に起きるヒヤリハットの段階で
適切な対策を講じることで、重大な事故を未然に防ぐことができます。

この法則を労働災害にだけ限定しては、
もったいないですね。
他経営全般にも応用することもできます。


企業経営において多くの「ヒヤリハット」が存在します。

・会社と従業員とのトラブル
・会社と顧客とのトラブル
・会社と取引先とのトラブル
・会社と地域住民とのトラブル


トラブルにはなったけれども、
この程度で済んでよかったと思う事例はないですか?

「運が良かった、ラッキーだった!」で
済ませてはいけませんね。


ヒヤリの段階で大いにビビることが必要です。

ラッキーなことに解決できたトラブル。
実はもっと大きなトラブルに
繋がってしまっていたかもしれません。


つまり「この程度で済んでラッキー」ではなく、
この程度のことが起きないように、
再発防止の意識を高め、
必要に応じて仕組みやルールも改善すること。


小さなトラブルの段階で
それを敏感にキャッチし、
先手を打っておくこと。

安定した経営をする上で
リスクを1つずつ潰すことは必須です。