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~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。



健康状態や性格などが起因し、
物事をネガティブに
捉えてしまいがちな人がいますね。


人間として、
生命を脅かす本能が働いているとも捉えられますが、
「過剰に」にネガティブになってしまうことは、
生活の質を下げることに繋がります。


そのような方への一つの助言として、
精神科医の大野氏は、
「情報を収集すること」をあげています。


思い当たることがありますね。

確かに数年前のコロナ渦、
日本国内は混乱状態でした。


新ウィルスの実態が掴めない時は、
特に誹謗中傷や風評被害もありました。


東京都の人は、菌をまき散らすから地方に行くなとか。

東京ナンバーのクルマが地方でいたずらにあう事件も
ありました。

お店を営業すれば自粛しろ!と誹謗中傷を受ける。


テレビでは毎日感染者数が放送されて、
専門家たちが危機感を煽るコメントを出す。


コロナに関して正しい情報が少なすぎて、
必要以上に混乱に陥っていたように思います。
結果、ネガティブ思考に陥ることに。

外出を一切控えて、自宅に引きこもり、
健康を害した人も多数いました。


どういう人が重症化しやすいのか、
どういう症状が出るのか、
どのくらいの期間で治るのか。
どのような対策方法が考えられるのか。


情報が出そろってきて、
落ち着きを取り戻していったように思います。



仕事上でも同様です。

インパクトがあり少ない情報。
これにより、
ネガティブ状態に巻き込まれがちです。

少ない情報の中で、
あれこれネガティブに妄想すれば、
不の連鎖は止まりません。


まずは「正しい情報を集める」こと。

それにより、
必要以上にネガティブにならなくて済む。


ネガティブが不必要とは言いません。

適度に正しく「ネガティブ」を
受け入れることが必要かと思います。

 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


労働者を酷使して劣悪な職場環境で働かせる企業のことを
「ブラック企業」という。

ブラック企業で働きたいと思う人は少数であり、
ブラック企業では若者の退職率は当然高くなる。


対語には「ホワイト企業」がある。

一般的に従業員のエンゲージメントが高く、
退職率と残業時間が低く、
有給休暇が多い企業を指す。



ホワイト企業を目指している経営者も出てきている。


「働き方改革とは“働かない”改革」
揶揄している専門家もいる。

つまり、いかに労働時間を減らし、
どれだけ休みを増やすのか。
それだけに注力しがちだからだ。


「ゆるい職場」というワードも出てきた。

労働時間も短くて、休みもしっかりとれて、
仕事のプレッシャーも少ない。

大きな仕事の責任を負うことは少なく、
やるべきことをやっていればいい。



リクルートワークス研究所の調査によれば、

直近の新入社員の48.9%が、
「自分は別の会社や部署で通用しなくなるのではないかと感じる」
回答しているそうだ。


社内の人間関係も良いし居心地もよい。
でも自分は成長しているのだろうか?
社外から見て、価値あるビジネスパーソンになっているのだろうか?

このままこの「ゆるい職場」にて
自分の将来はどうなるのだろうか?

そんな不安を抱くのでしょう。


「働きやすさ」と「働きがい」。
その2つが揃って初めて、働き方改革。

「働きやすさ」ばかりを追求した結果、
「ゆるい職場」になってしまわないように。



特に自己成長意欲が高い若手社員ほど、
「ゆるい職場」に見切りをつけてしまうでしょう。

「不満」だけでなく「不安」も退職の要素になりうる。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


レジリエンスの分野でも、
ウェルビーイングの分野でも、
組織活性化の観点でも、
“強みを自覚し発揮することが重要”と言われています。


「強みは何ですか?」

とビジネスパーソンに質問すると、

「誇れるような強みはありません」

「何か特別な強みはありません」

「他人より優るような強みはありません」


という回答がしばしば返ってきます。


どうしても、

「強み=際立ったビジネススキル」

という認識が強いように思います。


一見、ありふれたもの(態度や姿勢)であっても
見方を変えれば、それも「強み」になることがある。


A社の立花(仮名)さんの強みは「素直さ」。

「素直さなんて誰でも持っていますよ…」

と本人は言われていました。

しかしA社は多くの中途入社者がおり、
都合の良く会社の方針を曲げて、
自分流を貫くリーダーが多い。

経営幹部が助言しても、
聞いているフリで、聞き流すリーダーもいました。

立花さんも中途入社者ですが
素直に吸収する姿勢を持ち続けています。

すでに何年もA社に勤めているような判断軸を
持ち合わせることができました。

本人は謙遜していますが、A社から見れば、
立花さんの「素直さ」は強みではないですか?


B社の松下(仮名)さんの強みは「感情の安定」。

気分の浮き沈みがなく、部下の相談事にも
いつも冷静に丁寧に助言ができていました。


松下さんの部署にいる若手社員から見れば、
「感情の安定」は強みでした。

なぜならば以前のリーダーは気分の浮き沈みが大きい。

不機嫌な態度を職場で露骨に出すことも多く、
報告・相談するべき時にできなかったそうです。

不機嫌な上司に気を使いすぎて、
疲弊している若手社員が多数。

謙遜していますが、B社の若手社員から見れば、
松下さんの「感情の安定」は、
強みではないですか?


自分から見れば
「強みとは呼べないような強み」
「平凡な強み」

これらが環境によっては、
「価値ある強み」になることがある。


「価値ある強み」を本人に自覚し
発揮をしてもらいましょう。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


前回に引き続き。

十方よし.TV 7月号のゲストは、
株式会社メトロールの松橋社長。

工場の自動化に貢献する「高精度工業用センサ」の
開発・製造・販売をされている会社です。

従業員120名(パート・アルバイトさんが多数)でありながら、
世界200以上の装置メーカーと取引があり、
グローバルニッチトップ企業です。

日経ビジネス、日経トップリーダー、
カンブリア宮殿などにもご紹介されているので、
ご存知の方もいるでしょう。


メトロールさんの興味深い点は、
シニアと若手が上手く融合していること。



かつて事業の方向転換などにより、
大手企業の技術者が外部に流出しました。

彼らは新しい活躍の場を求めています。

メトロールさんにも
大手企業出身の技術者が入社しました。

そして技術者として、着実に力をつけている
30代の若手もいます。

この両者(シニア×若手)を組み合わせて、
技術開発をしているのです。

パートナーとして機能しているんです。

新しい製品が生まれているケースもあります。


シニアと若手のシナジー効果を出したいと思っていても、
上手くいっている企業の方が少ない。

そこには、一回り二回りもの年齢差があり、
世代間ギャップが存在する。

互いに理解し合えない存在として認識し、
歩み寄ることができない。

結果、シナジーが生まれていません。


なぜメトロールさんでは、上手くいっているのか?


「不安と恐れ。それを取り除くこと」

「左脳ではなく右脳のコミュニケーションをすること」


と松橋社長は言います。


つまり反対の現象が多くの会社で起きています。

潜在意識の中で不安や恐れを感じながら
仕事をしている。

技術を伝承すれば、自分の居場所がなくなるかもしれない。
お役御免で必要とされなくなるかもしれない、等。



そして左脳のコミュニケーションばかりしている。
論理性、合理性重視です。
人間の感情や気持ちは視界から外します。


本来、会社はどうあるべきなのか。
人間同士の関係とはどうあるべきなのか。

それを再考できるお話でした。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


十方よし.TV 6月号のゲストは
谷川クリーニングの谷川社長。

茨城県と千葉県にクリーニング直営13店舗、
コインランドリー直営1店舗を運営されています。


「ルールや仕組みを作らない。組織図もない」

一見、変わった企業の様に見えるかもしれません。


これでどうして会社が運営できるのか?
不思議ですね。


当時は他社と同じようにルールや仕組みで
組織をマネジメントしていました。

事業計画書を作ったり、
作業・接客マニュアルを作って研修を実施したりと。


しかし谷川社長には違和感があったそうです。

「本当にこれでいいのかな?」と。


お父様との不仲から、心も疲弊しきっていた。

ある方との出会いをきっかけに、
お父様との関係性を改善しようします。

自ら挨拶をし、自ら変わることを選択しました。


それに伴い、
スタッフとの関係性も変化していきました。


「関係性があればルールや仕組みはいらない」


谷川クリーニング様は一つの生命体の様に、
チームプレイで仕事が流れていきます。

そして仮に問題が起きても、
「役割や責任」などと言っていないで、
指示がなくても、それぞれが動いていくのです。


谷川社長は「良い関係」とは何か?
を自問自答します。


良い関係とは、「プラスマイナス0の状態」?

つまり「もめ事がない」「ケンカがない」
「無関係な状態」

これが「良い関係」なんだろうか?と。



「プラスマイナス0の状態」をゴールに置くならば、
できるだけ相手と関わらないようにする。


関わらなくなったから、もめ事がなく
いくらか平和になったと感じるかもしれませんが。

相手と関わらないことで、
些細なことで疑心悪鬼にもなることはなくなりません。


谷川社長はお父様と
「プラスマイナス0の状態」ではなく、
「プラスの関係」を築きたいと考えた。

そして自分の言動を変えていきました。


私たちは、仕事やプライベートで
人間関係に悩みます。

もめ事があると、
「プラスマイナス0の状態」をゴールに置く。



それはそれで構いませんが、
谷川社長の様に、本当は「プラスの関係」を築きたいと
心の中で思っているならば、
ゴール設定を変更しなければなりません。


「もめ事がない状態」を目指すのか。
「信頼し合える状態」を目指すのか。



ゴールをどこに置くのかで、
私たちの振る舞いは変わっていきます。