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~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


「単一原因論のバイアス」という言葉を
聞いたことがありますか?

ある出来事や結果に対して、
実際には複数の要因が複雑に絡み合っているにもかかわらず、

「原因はこれだ」
と、一つの原因だけに結びつけてしまう考え方です。


私たちは無意識のうちに、
「物事をシンプルに理解したい」
「できるだけ簡単に解決したい」
と考えてしまいます。

そのため、複雑な問題ほど、
分かりやすい「一つの原因」に飛びついてしまうことがあります。

例えばA社では、
採用した新入社員の約5割が
3年以内に退職しています。

人事担当者は、
「心理的安全性が低いことが原因です。
ここを改善しなければ、定着率は上がりません」

と考えていました。

また、B社では、
目標とするリピート率を下回っています。
店長は、
「口コミサイトの低評価が原因だ」
と結論づけ、
口コミ評価を高めるための施策を
店内で話し合っているそうです。


さて、皆さんはどう思われますか?

A社は、
「心理的安全性」さえ高めれば、
本当に定着率が上がるのでしょうか?

B社は、
「口コミサイトの評価」さえ改善すれば、
本当にリピート率が上がるのでしょうか?

もちろん、それらが原因の一つである可能性はあります。

しかし、
「それだけが原因なのか?」
という視点も必要ではないでしょうか。


新入社員の離職であれば、
・給与や待遇
・上司との関係
・仕事内容とのミスマッチ
・成長実感
・労働時間
・採用時の期待とのギャップ

など、複数の要因が絡んでいるかもしれません。

リピート率についても、
・商品やサービスそのもの
・価格
・接客
・待ち時間
・立地
・競合店の存在
・口コミ
など、さまざまな要因が考えられます。

問題が複雑であるほど、
一つの原因だけで説明するのは難しいものです。

それでも私たちは、
「これが原因です」
と言われると、安心してしまいます。

原因が一つなら、
打ち手も一つに絞れます。

つまり、
解決に向けたアクションを簡単にしたい。
そんな思いから、
原因を一つに絞ってしまうこともあるのではないでしょうか。


しかし、本当にそれほど単純な問題なのであれば、
「なぜ今まで解決できなかったのか?」
という疑問も残ります。

何か問題が起きたとき。
あるいは、誰かが
「これが原因だ!」
と強く主張しているのを聞いたとき。

すぐに鵜呑みにするのではなく、
「他にも影響している要因はないか?」
「複数の要因が組み合わさっているのではないか?」

と、一度立ち止まって考えてみる。

あえて問題を複雑なまま捉える視点も
必要なのではないでしょうか。

問題を単純化することは、
解決策を考えやすくするメリットがあります。

一方で、単純化しすぎると、
本当の原因を見落としてしまう危険があります。

だからこそリーダーには、
「分かりやすい答え」に飛びつかず、
複数の可能性を考える姿勢
が必要なのだと思います。

それが、クリティカルシンキングの
一つの役割なのではないでしょうか。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

「空腹は最高の調味料」
という言葉を聞いたことがありますか?

空腹時には、どんな食べ物でも、
いつも以上に美味しく感じられる。

そんな意味のことわざです。

つまり、料理そのものだけではなく、
「空腹」という状態が、
食べ物を美味しく感じさせる大きな要因になるということです。


この話を聞いたとき、
「セミナーや研修も同じだな」
と思いました。

・参加者の問題意識が高い=空腹である
・学びを美味しく感じる=インプットの吸収度が高い


ということです。

私自身、受講者の立場でも、
このことを実感した経験があります。

以前、当社でも
「カスタマーハラスメント」の問題について、
頭を悩ませていた時期がありました。

そこで、他の予定をずらしてでも、
あるカスタマーハラスメントの講座に申し込みました。

もちろん、講座は真剣に聞きました。

さらに研修終了後には、
講師をつかまえて個別に相談までしました。

「何とか問題を解決したい。」
「そのための道筋が欲しい。」

私は答えやヒントに
「飢えていた」のだと思います。

私以外にも、同じように
真剣に講師の話を聞いている受講者が何人かいました。

おそらく講師の方も、
その場に大きな「やりがい」を感じていたのではないでしょうか。

一方で、もし私が、
「一般知識として、最近話題のカスタマーハラスメントについて知っておこう」
くらいの動機で参加していたら、
同じ内容でも、吸収度はまったく違っていたと思います。


セミナーや研修を
「有意義だった」
と感じるかどうか。

もちろん、コンテンツの質は重要です。
しかし、それだけではありません。

参加者がどれだけ「飢えているか」。
これも、学びの効果を大きく左右するのではないでしょうか。


研修で多くの学びや気づきを得る人には、
一つの共通点があります。

それは、
実践している人であること。


そして、
実践する中で壁にぶつかり、
何とか乗り越えようともがいている人であること。

そんな人ほど、
研修で得られる知識やアドバイスを
「美味しい」と感じるのだと思います。

だからこそ、私たちがリーダーであるなら、

「研修を受けさせれば、人は成長する」

と考えるだけでは不十分なのかもしれません。

その前に、
実践する機会を与える。
責任を持たせる。

そして、簡単には解決できない壁にも
挑戦させる。

その経験によって生まれた
「もっと知りたい」
「どうすれば解決できるのだろう」
という問題意識こそが、
学びに対する「飢え」になります。


空腹のときほど、
食事は美味しく感じる。

同じように、

「知りたい」と飢えているときほど、
学びは深く吸収される。

研修の効果を高めたいのであれば、
研修の内容だけではなく、

「受講者が何に困り、何を求めているのか」
にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

私が新入社員の頃、上司からこんな課題を出されました。

「休日に繁盛している店を見かけたら、
なぜその店が繁盛しているのか、自分なりに分析しなさい。」



当時は、
「休日くらい仕事のことは忘れたいな」
と思ったものです。


しかし、この課題のおかげで一つの習慣が身につきました。
それは、日常の中で「なぜ?」と考えることです。
今でもその癖は抜けません。

でも振り返ると、アイデアを生み出したり、
新しい情報を見つけたりする上で、
とても役立つ習慣だったと思います。


これは心理学でいう「カラーバス効果」とも関係しています。

カラーバス効果とは、
意識しているテーマに関する情報が、
自然と目や耳に入りやすくなる現象です。


人は毎日膨大な情報を受け取っています。
しかし、脳はすべてを処理できません。

そこで、自分にとって重要だと認識した情報を
優先的に拾い上げるようになります。

つまり、何を意識するかによって、
見える世界が変わるのです。


私も一日研修を担当するときは、
受講者の皆さんに最初に

「今日、あなたが解決したいテーマは何ですか?」

と考えていただくことがあります。


例えば、
「部下育成」
「コミュニケーション」
「業務効率化」
などです。

テーマを決めるだけで、講師の話だけでなく、
他の受講者の発言からも、
自分に必要なヒントを拾えるようになります。


これは日常生活でも同じです。

例えば、
「今日は"効率化"という視点で一日を過ごそう。」

そう決めて昼食を食べに行ったとします。

人気の食堂には行列ができています。

店内では店員さんが、
「お水をお願いします。」
「ご飯をおかわりしてください。」
というお客様の声に応え、何度も店内を行き来しています。


そんな様子を見ながら、
「お水やおかわりはセルフサービスにできないだろうか。」
「食器を返却口まで運んでもらえば
回転率が上がるかもしれない。」

「注文の多いメニューに絞れば、
調理効率はもっと上がるのではないか。」

そんな発想が自然と浮かんできます。

もし「効率化」というテーマを持っていなければ、
「美味しかった。」
それだけで終わっていたかもしれません。

アイデアマンと呼ばれる人は、
会議室で突然ひらめいているわけではありません。

日常生活の中でアンテナを立て、
さまざまな場面からヒントを集めています。
その積み重ねが、新しい発想につながるのです。


仕事を始める前に一つだけテーマを決めてみてください。

「今日は何を学ぶか。」


その問いを持つだけで、
いつもの景色が少し違って見えてくるかもしれません。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

先日、子どもの学校行事で保護者会に参加しました。

先生のお話はとても内容が良く、
伝えたいことも明確でした。

それでも、少し気になったことがあります。

「口癖」です。

内容は素晴らしいのに、
口癖が気になってしまい、
話が頭に入りにくく感じる場面がありました。

皆さんも、そんな経験はありませんか。

とてももったいないことだと思います。


例えば、一つ目は
「え〜」
です。


次の言葉を探しているとき、
沈黙を避けようとして無意識に出てしまいます。

「え〜、本日はお集まりいただき……
え〜、ありがとうございます。」

「続きまして……
え〜、次のスライドをご覧ください。」


話し手は時間をつないでいるつもりでも、
聞き手はそのたびに集中が途切れてしまいます。


二つ目は、
「まあ」「なんというか」
です。


例えば、
「まあ、なんというか、難しいところですよね。」

便利な言葉ではありますが、
多用すると、
「意見がまとまっていないのかな」
という印象を与えてしまうことがあります。


三つ目は、
文末が終わらない話し方です。

「〜なんですけど……」

「〜でして……」

「〜ですね……」


と話が延々と続くと、
聞き手は
「結局、何が言いたいのだろう」
と感じてしまいます。


こうした口癖は、
次の言葉を探すための時間稼ぎや、
自信のなさから無意識に出ることが多い
と言われています。


だからこそ、
まずは自分で気づくことが第一歩です。

改善方法は意外とシンプルです。

一文話したら、
しっかり「。」を打つつもりで終える。

言葉に詰まったら、
無理に「え〜」と言わず、
一秒だけ黙る。

実は、その一秒の沈黙の方が、
聞き手には落ち着いた印象を与えます。

話し方の印象は、
話の内容だけで決まるわけではありません。

どれほど良い内容でも、
口癖一つで伝わり方は変わります。

逆に言えば、
口癖を少し意識するだけで、
話の説得力は大きく高まります。


一度、ご自身の話し方を
録音して聞いてみてもいいでしょう。

意外な「口癖」に気づくかもしれません。

この2点を意識するだけでも、
話の締まりと説得力が大きく向上します。
 

こんにちは。

理念浸透コンサルタントの松本です。

 

皆さんの職場に、
「本当にいい人だな」
と思う方はいませんか。


自分のことよりも、いつも周りを優先する人です。

例えば勤務シフトでは、
「みんなの希望を先に入れてください。私は残った日で大丈夫です」
と言う。


仕事が終わる頃には、
「ここは私がやっておくから、先に帰っていいよ」
と自然に声をかける。


そんな姿を見ていると、
「本当に優しい人だな」
と感じます。

本人も、
「周りが喜んでくれるなら、それで十分」
と思っていることが少なくありません。

しかし、その優しさが当たり前になるとどうでしょうか。
周囲は少しずつ慣れていきます。

「あの人なら引き受けてくれる。」
「お願いすれば断らない。」


そんな空気が生まれ、いつしか優しさに甘えるようになります。

自己犠牲を伴う貢献は、一時的には感謝されます。
やりがいも感じるでしょう。

しかし長い目で見ると、
「枯渇」
を招くことがあります。

心も体も少しずつ疲れ、
意欲も余裕も失われていく。

すると、貢献そのものが喜びではなく、
「やらなければならない義務」へと変わってしまいます。

さらに、もう一つ怖いことがあります。

それは、
「隠れた期待」
です。

「これだけ頑張ったのだから、少しくらいは分かってほしい。」
「これだけ支えたのだから、今度は助けてほしい。」


そんな期待が心のどこかに生まれます。

もちろん、その気持ちは自然なことです。

しかし、相手が期待どおりに応えてくれないと、
「裏切られた」
「大切にされていない」

という失望につながることもあります。

だからこそ、
持続的な貢献には順番があります。

まずは、自分自身を満たすこと。

よく、
「自分のコップを満たし、あふれた分を人に注ぐ」
という表現があります。

自分を大切にすることは、決して自己中心的ではありません。
むしろ、長く人に貢献するために欠かせない土台なのです。

周囲を優先する人ほど、
自分のことは後回しにしがちです。

だからこそ、そんな人にこそ伝えたい。
「まずは自分を大切にしてください。」

自分が満たされてこそ、
その優しさは無理なく、長く、
周りの人を支え続けることができるのです。