~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~ -3ページ目

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


先月、目黒川に花見に行った時の話です。

人が沢山集まるスペースがあり、
そこには飲食のキッチンカーが複数並んでいました。

たこ焼きが好きな私は、
あるキッチンカーの行列に並ぶことに。


既に20人くらいが並んでいました。
しかし、たこ焼きへの欲求が抑えきれずに
決意して並ぶことに。

しかしここで問題が起こりました。

なかなか列が前に進まないのです。
10分ほど待って3~5組程度。

購入まで何分待たされるか、
見込みが立たません。

諦めようともしましたが、
これまで苦労して並んで待った時間を思い返すと、
無駄にはしたくないと思い、
そのまま並び続けました。

結果、たこ焼き購入までたどり着いたときには、
フラフラでした。


さて、

「サンクコスト効果」

を聞いたことはありますか?


「埋没費用」とも呼ばれ、
既に支払って取り戻せない
金銭的・時間的・労力的なコストを表します。


サンクコストを気にするあまり
合理的な意思決定や行動ができなくなってしまうことを
「サンクコスト効果」と言います。


たこ焼き程度ならばまだよいですが、
これは会社経営においても、
よく起こりえることです。


ここまで研究開発へ投資したのだから、
ここで中止にできない。

ここまで新規事業へ投資したのだから、
赤字でも止められない。

これだけお金をかけて改装した新店舗だから
ここで止められない。

これだけ広告費を投じたのだから、
売れるまでさらに広告費を投じないといけない。


長い時間をかけて苦労して
見つけてきた店舗物件なので
なかなか見切りをつけられない。


時間・労力・お金。

多くの物を投じたからこそ、
どうにか回収したいと思い、
非合理的に続けることを選択してしまいます。



時には、事業や商品サービスを創ることより、
「止める」ことの方が難しいことがありますね。


「損切り」も大事な意思決定であると
経営者仲間からも教わったことがあります。


この場合の「見切りが早い」は悪い意味ではなく、
よい意味です。
ダメージを最小にできたと。


大坂万博も建築コスト増により、
想定の何倍も予算がかかる見込みのようですね。

これも「サンクコスト効果」でしょうか。

何とか誘致までこぎつけて、
ここまで関係者と話を進めてきたら、
後には引けない。

予算オーバーだろうがやらざるを得ない。


経営者の皆さんにとって、

「止めること」「見切りをつけること」

これらは恥ずかしいことでも、
意志が弱いことでもありません。



経営者は意思決定を間違うと、
会社に多大な影響を与えますから。

「サンクコスト効果」に惑わされずに、
自分をメタ認知する。

意地になっていないか?正しい判断なのか?

立ち止まって考えることが必要です。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


残業を加味しなければ、
ビジネスマンは概ね週40時間の勤務をしています。


同程度の時間を仕事に割いているのに、
なぜ人によって成長の差がこれまで開くのかと
疑問に思ったことはないですか?


最近お会いした会社の経営理念は
どちらも「貢献」と「成長」


「貢献」と「成長」は比例すると考えます。


「貢献したい」と思える機会に出会えれば、
「成長したい」と自ら思い、
自己成長のために労を惜しまないのではないでしょうか。



A社の経営者は貢献したいと思いを

「圧倒的当事者意識」

と表現しました。


この課題を自分が解決しないといけない。
何が何でも自分がこの課題を解決したい。


この「圧倒的当事者意識」があると、
周りが何かしてあげなくても、
自動的に成長をしていきます。


「自分を磨け」とか、
「スキルアップしよう」とか、
何ら小言を必要がありません。


「起業家や創業社長の成長速度は速い」

と言われている方がいました。

それは「圧倒的当事者意識」を持つ環境に
身を置いたからではないかと思います。


「潤す」のではなく「乾かす」こと。


日常のケースに置き換えれば、

・新たな仕事や役割を任せてみる
・新しい商品開発や事業を任せてみる


といったことが考えられます。


圧倒的な当事者認識を持つためには?

そこから考えてみましょう。

 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


4月は新卒社員が入社される時期です。

一方で退職代行依頼件数が4月中旬の時点で
月80件にも及ぶということがニュースになっていました。

サービス利用者の約6割は20~30代の若者らしいですが、
最近ではベテラン世代からの依頼も増えているそうです。

おそらく人手不足に陥っている企業では、
直ぐに辞められる状況ではなく、
会社からの退職時期の交渉や引き留め等があり、
結果、ベテランスタッフにとってストレスになっているのでしょう。


退職代行のメリットとしては、
出社せずに直ぐに退職できたり、
ストレスや悩みから解放されたり、
気まずい会社の人と顔を合わせずに退職できること。


安くはない費用を払ってまで
サービスを利用するのですから、
それだけのメリットを感じているのでしょう。


新卒者の退職理由で目立つのが、
「職場環境が入社前に聞いていたものと隔たりがある」
ということ。


正規雇用、非正規雇用関係なく、
人材が不足していれば、
自社の良い点ばかりを強調しがちです。


いい人材を集めるには、
自社の良い点をアピールすることは当然ですが、
これだけ「入社前とギャップがある」という回答があるならば、
ネガティブ情報が不足している可能性が高い。



弊社でも過去、非正規雇用の方を採用して、
初日や3日目で突然出勤しなくなり、
その後、連絡が取れないということがありました。

これらは1つの理由には絞れませんが、
改めて、これでもか!くらいに
「ネガティブ情報」を伝えるようしています。


・○○作業は、体がキツイ
・○○業務は、メンタル面で傷つく
・○○なトラブルが発生する。
 その時には△△という対応をしてもらわないといけない



その上で私や面接官が言っていることが嘘ではないか、
現場に研修を数日間入ってもらって、本人の目で確認。

お互いに「ギャップがない」と合意してから
「入社」というステップを踏むように心がけています。


ギャップで辞められるくらいならば、
ギャップを減らすために、
ネガティブ情報を正直にすべて話す。


希望をもって入社したスタッフから、
「嘘つき」と呼ばれない会社にしたいですね。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』。

昭和の親父の不適切発言が、
行き過ぎた令和の社会の空気を壊すといったドラマ。


第六話では、「昔話をしてはダメですか?」というテーマ。


『未来に希望が持てなくなると、
 昔話すのか、ジジイは』


という名言があります。


昔話ばかりするようになったら、
オヤジ化現象の始まりかもしれません。


しかし興味深いことに、
年齢を重ねたからといって、
全員が全員、昔話をしたがるわけでもない。


私は経営者の方にインタビューをする仕事もしています。


私の感覚ではあるのですが、
そこに登場する経営者は、
昔話をしている時は、どちらかというとユーモアに。
未来の話になるとどんどん情熱的になっている方が多い。



おそらくそこに登場する経営者の関心事は、
過去ではなく未来。

過去にどのような成功体験をしてきたか。
聞かれればそれに答えるが、そこにパッションはない。


大事なことは未来。
これから先、どのような会社や世界を作っていくか。

そこが一番の関心事であり、パッションを抱いている。


ドラマの名言を借りるならば、

『未来に希望が持てなくなると、
 年寄りは昔話をする。

 でも未来に希望を持っている年寄りは、
 昔話に興味がない』



昔話より、希望を語ろう。
 

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


新入社員の方を受け入れ、
彼・彼女たちの今後の成長が
楽しみな職場もあるでしょう。


新入社員の方には、不都合であるけれど、
現実として認識しておかなければいけないことが
いくつかあります。


1 選ぶ側から選ばれる側

就職活動中は、どこの会社に入りたいか、
選ぶ側の思考。

しかし会社に入ると、
顧客からいかに選ばれるか。
「選ばれる競争」が始まります。


選ばれる努力をし続けないといけないし、
どれだけいいサービスや商品だと思っても、
選ばれないと会社は生存できない。


2 楽しい仕事はない

最初から楽しい仕事に巡り合えるとは限らない。
しかも「楽しい」仕事が会社の中にあり、
待っていて与えられるものでもない。

「楽しい」とは主観的なもの。
どちらかと言えば、
仕事を楽しくする工夫や能力が求められる。

「楽しさ」を見出せる人は、
どんな仕事でもどこの部署に行っても、
やりがいを感じているようです。



3 平等ではなく公平

新入社員を受け入れに慣れている会社であれば、
先輩社員は、新入社員に丁寧に教えてくれるでしょう。

仕事の目的や方法まで。
分からないことを聴けば、
答えてくれる人も多いはず。

研修という機会は平等であっても、
どこまで活用できるかは本人次第。


向上心の高い人は、
ここぞとばかりに先輩社員へ質問攻め。

短い期間でも吸収していきます。
そういう意味では平等ではなく公平です。


一部の新入社員から見たら、
不都合な現実かもしれません。

でもこれらの現実から目を背けずに、
順応してほしいと思います。