『経営と現場の最適な距離感』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

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100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。

先日、二代目経営者のA社長と話していたときのことです。

先代社長は、毎月の給与日に社員一人ひとりへ
給与明細を手渡ししていたそうです。
その際、必ず一言ずつ声をかけていたとのこと。

さらに月に一度、短い時間ではあるものの、
社員との個別面談も行っていたそうです。

A社長も事業承継をした当初は、
先代のやり方をそのまま引き継いでいました。

しかし、社員数が100名を超えたあたりから、
時間的な制約もあり、
同じ方法を続けることが難しくなりました。

そこで現在は、
管理職との面談の機会を中心に設け、
その他の社員とのコミュニケーションは
管理職や監督職に任せる形に変えたそうです。

それまでは社長が直接、
社員一人ひとりと話す機会が定期的にありました。

それがなくなったことで、
社内ではさまざまな声も出たと言います。

トップ自らが現場の社員との会話を大切にする。
これは一見、とても良いことのように思えます。

しかし実際には、
メリットだけでなくデメリットもあるようです。

たとえば、トップと現場の距離が近すぎると、
中間管理職を飛び越えて
直接話が進んでしまうことがあります。


そうなると、中間管理職の役割が弱くなってしまう。

少しでも上司に不満があれば、
トップに直接訴えるという構図も生まれやすくなります
。

また、部下が自分を通さず社長と直接話し込むような状況は、
中間管理職にとって決して気持ちの良いものではありません。

結果として、組織内の関係が悪化してしまう可能性もあります。

さらに、社長と親しく話せる一部の社員の中には、
「自分は社長と特別に近い存在だ」と
勘違いしてしまう人が出てくることもあります。


周囲から見れば、

「あの人は社長に気に入られている人」
「あの人はそうではない人」

といったラベリングが
生まれてしまうこともあるでしょう。

経営者と現場の距離が近いことは、
確かに大きなメリットがあります。

しかし同時に、組織運営の観点から見ると
デメリットも生まれやすい。


だからこそ、
どちらの側面も理解したうえで、
自社にとって最適な距離感を
選んでいくことが大切ですね。