著者:大久保伸隆『バイトを大事にする飲食店は必ず繁盛する』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

著者:大久保伸隆『バイトを大事にする飲食店は必ず繁盛する』
から引用します。
 
・CIS=EIS=売上
 CISとはお客様感動満足。EISとは従業員感動満足。
 新規事業から小さなキャンペーンまで、何かを始める時は、
 お客様と従業員のどちらにもメリットがあることが必要で、
 どちらか片方しか喜ばないことは決してやらない。
 
・店舗スタッフの仕事を来店されたお客様を案内し、注文を取り、
 料理やドリンクを運び、会計する、といった単なる作業と
 考えるのか、自分の店を選んでくださったお客様に感動して
 もらう仕事と考えるか。同じ仕事でも自分がどう捉えるかで、
 やりがいや満足感はまるで違ってくる。
 経営者は従業員がやりがいを持って働ける環境を用意し、
 従業員が誇りをもって働けるよう理念に共感してもらうことが
 何より大事。
 
・私が辞めて3ヶ月、売上は3分の2に落ちました。私以外は社員も
 アルバイトもほぼ同じ顔触れだったのにも関わらず。
 原因は私が個人店のオーナーのような組織づくりをやっていたから。
 お客様ありきではなく私ありきの店。「自分ありきの店」を
 作る気持ちよさに酔っていたのでしょう。
 スターのいる店ではなく、スターを輩出できる店の仕組みを
 作らなければいけない。
 
・満足の定義づけ
 1.期待よりずっとよかった = 感動
 2.期待を上回った = 喜び
 3.期待通り = 満足
 4.期待ほどよくなかった = 不満
 5.期待よりずっと悪かった = 被害者意識
 お客様にリピートしてもらいたければ、期待通りの満足や納得では
 なく、期待以上の「感動」を目指さなければならない。
 
・感動とは…
 1.サプライズ
   (びっくりするような出来事で感激させる)
 2.スペシャルなサービス
   (一流ホテルマンのようなサービスで度肝を抜く)
 3.小さなサービスの積み重ね
   (喜びを積み重ねて、期待を超える感動を生む)

・小さな喜びを積み重ねて、感動まで高める仕組み
 1.ジャブ
  (お客様との距離を測る。
   お客様を観察しお客様の来店動機を探る)
 2.ボディ
  (お客様との距離を縮める。
   お客様と仲良くなり、喜んでもらえることを考える)
 3.ストレート
  (お客様の感動を生む。
   お客様一人ひとりに合わせたオンリーワンサービスをする)
 
・経済学に「限界効用逓減の法則」というものがある。
 同じものを複数受けていると回を重ねるごとに価値が
 小さく感じられるようになる。
 どんなサービスもいつかは飽きられる。
 
・ドイツの心理学者が「ツァイガルニック効果」を提唱。
 人は達成された課題より達成されなかった、もしくは中断の課題の
 ほうが記憶に残りやすい。「食べたいものを全部食べられ、
 おいしくて満足」の状態より、「今日は楽しかったけどまだ食べて
 いなかったものがある」と未練を感じてお帰りいただく方が、
 塚田農場の名前が記憶に残りやすい。
 
・連合艦隊司令長官だった山本五十六の言葉。
 やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、
 人は動かじ。
 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
 
 「褒める」とは共に喜ぶこと。共感や感情移入だと気づく。
 1年目に基礎を教えたら、その先は自分で考えて行動してもらう。
 迷ったら自分で考えて失敗したらそこから学ぶ。
 上司は自走できる場を提供し、何かあった時だけフォローする。
 正解よりも納得の「教えない教育」。