前リッツ・カールトン日本支社長の高野氏 「おもてなし」の流儀とは? | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

 

 

前リッツ・カールトン日本支社長の高野氏の書籍からご紹介です。

 

使うから生かすへ

誰だって「使われたい」と思ってはいない。

人は使おうとすればするほど、使われまいとする。

使われたくない社員は、なるべくさぼろうとする。

だから社員を「使う」会社は、規則で縛ろうとする。

出退者時刻、休憩時間、死語禁止など。

使う側と使われる側の間に信頼は生まれない。

そこで大切な社員を「使う」という発想を捨ててみる。

社員を「生かす」という発想に切り替える。

 

 わずかな違いに心を配る

「お客様のために」と考えるのか。

「お客様の立場」で臨むのか。

大多数のホテルマンはお客様のためにサービスをしている。

しかしその背後には自分たちの都合や価値観が見え隠れ

している。そしてお客様の価値観には近づいていない。

 

優しい言葉を紡いで

100歳のおばあちゃんがこう言ったそうだ。

「お金もいらない。着物もいらない。

命だってもういらない。でもお願い。

優しい言葉をかけてほしい。」

100年間生きてきた彼女が最後に求めたもの。

それは「優しい言葉」だった。

 

 つもりのものさしは十人十色

「みんなそう考えるはず」という時の「みんな」とは

じつは「自分」でしかないことが多い。


よく目にする「つもりちがい十ヶ条」

高いつもりで低いのが教養

低いつもりで高いのが気位

深いつもりで浅いのが知恵

浅いつもりで深いのが欲望

厚いつもりで薄いのが人情

薄いつもりで厚いのが面皮

強いつもりで弱いのが根性

弱いつもりで強いのが自我

多いつもりで少ないのが分別

少ないつもりで多いのが無駄

 

ときには自分の「つもりのものさし」を点検してみよう。

 

 

※引用:『おもてなし日和』高野登