『100年続く経営の秘密は“日本精神”にあり』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

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100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

『100年続く経営の秘密は“日本精神”にあり』
 
 
先日「100年経営を科学する」研究会に参加。
日本経済大学の後藤先生による講演がありました。
その内容の一部をご紹介します。
 
 
100年以上続く会社が世界に約6万2000社あり、
その中で2万5000社(35~40%)を日本企業が占めています。
いわば長寿企業大国です。
その研究をされているのが後藤先生です。
 
今回の講演では「日本精神」と「企業の長寿性」の
関係性について触ふれている点が、
大変興味深い内容でした。
 
 
1.和の精神があること
「和」と「同」は異なる。和とは同調ではない。
「和」の精神を持っている。
 
「和を以て貴しとなす」という言葉がありますが、
昔から周囲への配慮・尊重、公益重視、社会の公器
という志向があった。
 
松下幸之助氏が「企業は社会の公器である」と
言われているのは有名ですね。
 
 
2.相対主義
外部のものを学習し、吸収してしまう精神性。
 
確かに今日本にあるものは、外から仕入れて、
日本流にアレンジを加えたものが多いですね。
 
言い換えるならば変化への柔軟性があるということ。
 
 
3.精神性のさらなる向上
一定の分野を追求する姿勢、細部にまでこだわる姿勢、
改善を繰り返す姿勢がある。
 
「〇○道」という言葉が日本語で使われますが、
「道」というのはまさに「追求」ということ。
 
 
さらには16~19世紀に封建社会。
武士にとって家系の脱絶は避けたいことだった。
 
それは商人の家系にとっても同様。
いわば「承継」を推奨する社会的意思が働いていた。
 
 
会社の売り買いについても、
欧米と考え方が異なる点が興味深いです。
 
 
日本精神とは何なのか?改めて考えさせられます。
 
日本精神に企業を永続させるヒントがあるとするならば、
立ち返ることが必要なのでしょう。