今回は一般的な治療の期間と予防方法を説明させて頂きます!


以前の記事はこちらからご覧下さい!

基礎知識

http://ameblo.jp/csc-lab2015/entry-12164901238.html

発生メカニズム&セルフチェックポイント

http://ameblo.jp/csc-lab2015/entry-12165919973.html



《一般的な治療》

 腱の炎症・部分断裂であるため、腱の修復過程を考慮する必要があります。炎症期には患部の安静とアイシング、繊維芽細胞の増殖器には腱に過度なストレスをかけないで運動量を行い、成熟期には腱にストレスをかけてスポーツに耐えうるように腱を強化していきます。

 Roels分類に沿えば、Phase1,2では、スポーツ活動の制限は必要なく、アイシング、ヒアルロン酸注射療法、運動療法を実施します。Phase3では、炎症ではないので安静で改善は期待できないため、スポーツ活動を休止する必要はあまりなく、痛くてできないものを制限するだけで十分だと考えられます。治療は、抗炎症対策でなく運動療法が推奨されます。6か月以上の保存療法に抗する例には手術療法が施行される場合があります。


予防がいかに大切かということがお解り頂けるのではないでしょうか?



《予防方法》















以上で予防方法の説明となります!

スポーツ障害はしっかりとしたケアで予防が可能なことが多いので、普段からケアを行う習慣をつける事をオススメします。


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今回はジャンパー膝の発生メカニズムをご紹介させて頂き、どうゆう状態であるとジャンパー膝になりやすいのかご説明させて頂きます。

さらに、ご自身でチェックできるようにセルフチェックポイントもご紹介させて頂きますので、そちらもご参照下さい!


前回のジャンパー膝の基礎知識はこちらからご覧下さい

http://ameblo.jp/csc-lab2015/entry-12164901238.html


《発生メカニズム》

 多くは、スクワット、ジャンプの踏切り・着地、しゃがみ動作などで痛みを訴えます。また、踏切り、着地時に膝関節がknee-in(足部に対して膝が内側方向に位置する)がみられることが多いです。


このような動作の頻回の繰り返しは膝蓋腱に過剰な伸張ストレスを負荷しジャンパー膝の発生要因になっていることが考えられます。



 上記の疼痛を誘発するような肢位を呈する原因として、膝関節だけでなく体幹や股関節周囲や足部に問題があることが多く認められます。


これらの動作の共通点は、股関節・膝関節・足関節が協調的に曲がっていく動きです。

たとえば、ジャンプの着地は、骨盤前傾、股関節屈曲90°、膝関節90°、足関節背屈(下腿前傾45°)が必要です。

つまり、ジャンプの着地では、股関節屈曲、足関節背屈が最大値まで要求され、膝は衝撃をやわらかく吸収するため屈伸の余裕がある姿勢が必要となります。

しかし、股関節屈曲、足関節背屈が不足している場合、スクワットで早期から骨盤後傾し、膝伸展機構へ過大なストレス(伸張・knee-in)が生じ、腱付着部障害(enthesopathy)発生しやすいと考えられます。


つまり、股関節や足関節の柔軟性を維持・改善していく事が障害予防、さらにはスキルアップにつながっていくと考えられます。





《セルフチェックポイント》











以上でセルフチェックポイントのご紹介となります!

一つ一つ確認してみて下さい。

次回は予防方法をご紹介させて頂きます!

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~クーリングダウンについて~


クーリングダウン(以下,C-down)とは,一般的に“整理運動”とも呼ばれ,運動あるいはスポーツ直後の身体に対し,疲労の低減・回復の促進を目的に行われるケアとして広く周知されています。しかし,様々なスポーツ現場で活動する中で,実際には十分なC-downが行われていないのが現実であり,環境によっては練習時間を重要視する一方で,C-downが軽視されがちな印象を受けます。

従って,今回のコラムではC-downが“何故必要なのか?”はもとより,“どんな効果をもたらすのか?”そして,“実際にはどんな事を行えば良いのか?”という部分からC-downの重要性について紐解いて行きます。


―まずは,C-downの『目的・効果』について詳述して行きます。

①血液循環の確保・促進

血液は,心臓の拍動(ポンプ作用)によって全身を循環していますが,人間が立っている状態では,下半身の血流は重力に反する事で心臓へ戻って来ます。これは,下半身の筋肉が血管の周囲で収縮・弛緩を繰り返す事(ミルキングアクション)で血液循環を助け,心臓への還流(血液の返り)を可能としています。従って,上半身と比較すると下半身の筋肉の方が大きな負担がかかる事がわかります。特に,激しい運動となればなる程,心拍数は増加する上に血流量も多くなります。この双方が増加傾向にある中で,突然全ての運動を中止した場合,ミルキングアクションが作用しなくなり,心臓に負担が生じるばかりか,急激な血流量の減少による貧血で“めまい・吐き気・頭痛”等を生じる事もあります。

そこで,突然運動を中止する事無く,徐々に運動強度を下げながら心拍を安静状態に戻していく作業こそが,C-downという事になります。


②疲労物質の除去・促進

 これは,上述した血液循環の話と類似しています。

前項にて,激しい運動の直後に突然運動を中止した場合,ミルキングアクションが作用しなくなり,“血流の停滞”あるいは“血液循環量の減少”等が生じると述べました。これらの現象により,筋肉内の血流も滞り,結果として疲労物質の蓄積を惹起します。元来は,この疲労物質は主に“乳酸”として知られ,“乳酸=疲労”と考えられていましたが,近年では乳酸は糖代謝におけるエネルギー源でもあり,必ずしも疲労の原因とは言い切れないと考えられています。しかし,激しい運動によって種々の疲労物質が血中或いは筋肉内に蓄積される事は明白であり,この蓄積が筋の柔軟性を低下させる事はおろか,筋肉痛を発する原因とも考えられています。

従って,C-downにて段階的に血流量を整える事は,運動によって生じた疲労物質の除去を促進すると共に,不足した酸素や栄養素を全身に運び疲労回復の促進へと繋がります。

つまり,これら2点が“何故C-downは必要なのか”や“どんな効果をもたらすのか?”に対する生理学的観点からの理由となります。



―次に,C-downの『実際』について詳述していきます。

C-downの手順や方法論に関しては,様々な意見や考え方があると思います。その中で,最も一般的な視点を中心に,注意点等を含めながら以下にまとめていきたいと思います。

まず,一般的な手順としては,①ジョギングやウォーキング等の軽めの有酸素運動から,②スタティックストレッチ(セルフ又はパートナー)へと移行を図ります。この際に大事な事は“リラックスした状態で行う”という事です。例えばサッカーであれば,すね当てを外し,ソックスを下ろした状態にする等,衣服等の外的な要因へも配慮しましょう。

尚,①のジョギングは中強度が最も効率的であり,これは『話をする事が可能な程度の速度』であり,心拍数としては『100130程度』が目安となります。

また,②のストレッチでは,各種競技によって酷使した部位を重点的に行う等の工夫が大事な要素の1つとなり,加えて各種目2030秒程度長めに行う事が良いとされています。さらには,ストレッチ中は自然な呼吸を意識して行う事も重要です。


しかし,実際はグランドの使用時間や完全下校時間等により,練習後にC-downの時間が十分に取れない等,様々な阻害因子があると思います。そのような場合は,①軽めのジョギングを数分間行い,②簡便なストレッチを数種類のみ行う,これだけでも十分ではありませんが,全く行わないよりは効果があります。ここで勘違いが生じやすいのは『自宅に帰ってからストレッチ等を行う』という視点です。実は,帰宅後ではすでに身体も筋肉も冷えてしまっている為,多くの効果を望めない(※但し,やらないよりはやった方が良い)のが現実です。以前のコラムでも述べたように,少なくともストレッチは運動後の身体が温まっている状態で行う事が最も効果を発揮します。従って,指導の立場におられる方は,数分間だけでも簡便なC-downができる時間を念頭におき,練習終了時間を考慮するか,あるいは練習メニューの1項目として導入して頂けると嬉しい限りです。




―最後に,天候や季節を配慮した工夫や注意点等を以下にまとめます。

①急な雨の日の対応

もし,練習の途中から雨が降ってきたような日は,屋根のある所にて“ストレッチだけ”でも行いましょう。その際は,あまり長時間とならないように競技特性上を踏まえた上で,特に酷使した部位を優先的に行いましょう。雨に濡れ,身体が冷えた状態でのストレッチでは,上記同様十分な効果は得られません。その上,風邪をひく等体調を崩してしまっては本末転倒です。従って,雨天で適切な場所が見当たらない場合は,帰宅後にストレッチ等のC-downを十分に行いましょう。


②季節毎の臨機応変な対応

“真夏日”や“冬場”等の季節にも十分配慮しましょう。前者の場合,炎天下の中ストレッチ等を行ってもリラックスはできず,十分なC-downの効果が得られない事も考えられます。従って,木陰等を探して避暑地にて行う事が望ましいです。また,水分補給も大事なC-downの要素となります。特に真夏日では“熱中症”等のリスクも高くなりますので,『避暑地・水分補給』このキーワードは大事にしましょう。

一方後者の場合は,寒さを考慮して上着等を着用した中でC-downを行いましょう。寒さによって急激な体温の低下を招き,体調不良を惹起する危険性もあります。従って,これらの気候・季節にも十分配慮してC-downを行う事が重要となります。


 さて,長文にも関わらず最後までお読み頂きありがとうございました。

それでは,次回は“アクティブレストについて”をUPする予定です!




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