チーム力+人間力を育む 組織人材育成コンサルタント 安澤輝香 -30ページ目

チーム力+人間力を育む 組織人材育成コンサルタント 安澤輝香

京都・組織人材育成シーエスリレーション代表ブログ。

本にして伝えたいことがある、と動き出したのが昨年の12月。

仕事柄、私は多くの会社で新入社員に出逢います。
ゆとり世代と言われている世代でもありますが、世間で言うほど過去の世代と大差はないのが現実です。

ただ、いつの世代も同じですが今はとくに入社三年目までの離職率が非常に高い。
それは「根気がない」とか「諦めやすい」とか言われていますが実は違うのです。


夢や希望を持って就職活動を乗り越えて入社した会社。
そこでぶち当たるのは社会の理不尽さや大人との関係性。

だれもが通過する部分ですが、そこを乗り越える基礎力がついていないのです。

つまり、自分軸で物事を考えてしまう傾向にあるため、離職する人の大半は会社や上司や賃金に不満を持って離職しています。

しかし、まずは自分が社会で適応できる人になることが最も大事な部分。
そこを何かのせいにしていては離職して再就職をしても同じことを繰り返してしまいます。


真面目に素直に答えを求める若い世代。
でも、社会人になれば正しい答えなんてないことの方が多いですよね。
正解を教わってきた世代は考えて行動するのは苦手です。
それは彼らのせいではなく大人であるわたしたちが与えた環境です。


多くの若い世代のリアルな悩みと、彼らと日々仕事をする上司。
どちらからのリアルな悩みを知っているからこそ、上司が部下に本当は言いたいことを本に書きました。

そして入社三年目以内に社会のルールを知ってどこででも自分を活かすことができる社会人になってほしい。そんなルールを書いています。

同時に上司がこの世代の部下に指導するときのヒントも入っています。

いよいよ9月25日に発売です。






この表紙デザイン。
秀和システムさんでは珍しいポップなデザイン!

実際に同世代の方達にヒアリングをして決定しました。


上司であるおじさんの困惑した顔とこのセリフ。
実際によく見る光景と上司のお悩み。
そして誰もが言われたくないひとこと!

関わってくださった多くの方々に感謝します。











より多くの人と出会うために色々な交流会に参加している経営者は多くいますよね。

でもお名刺100枚を交換して、その後一体どうなっているのでしょうか。

多くの方は、そのまんま。
もちろん、Facebookでお友達になったりされているケースはありますが、その先のビジネスに繋がっているか、といえばそうじゃない。

Facebookの人数が増えたところで、お仕事に繋がっていなければ経営は成り立ちませんよね。

お名刺が1万枚あっても、お友達が5000人いても、経営に苦しむ人は多いのです。

交流会やセミナーに出逢いを求め多くのお金を使い、気を遣い、大切な時間も費やしているのに。出逢いはあるのに仕事に繋がらない。
そんな悩みはよく聞きます。

逆に、限られた人とばかり一緒にいて何かに参加するのもいつも誰かと一緒。

そんな女性起業家もよく見かけます。

名刺集めをしているのではなくビジネスに繋がるきっかけを人脈つくりの中でしている人は出逢ったその場でしっかりと自分は何者でなにをしているか、を明確に伝え相手の印象に残るようにしています。

単にお友達の輪を広げる目的で人脈つくりをされているなら、それはそれでとても良いこと。しかし起業家である以上、それだけでは事業の発展にはなりません。

起業家には交流会で多くの方と一期一会を楽しむより、なにか学べる場へ出向き、そこで毎回しっかりと同じメンバーを顔を合わせながら自分を知ってもらうことをおすすめしています。

私自身も2つの学びの場に参加しています。
どちらも経営者様が集まる学びの場です。

交流会の出逢いと大きく違う点は、互いに経営者であることと同時に同じ学びと言う目的が共通していて、年齢やキャリア、性別や業種に関係なく互いが平等に接することができることです。
そして学びの目的が共通しているので価値を共有することができます。

しかしそこに参加されている経営者が仕事の宣伝をしているか、といえばまったく逆です。私もしたことがありませんし、周りがされているのも見たことがありません。

でも不思議なことに、何かあると皆さん揃ってその会の中の誰かのところに仕事の依頼をしています。

そこには「常の姿を見ている」という点。
そして価値観の共有から信頼や安心ができることが根底にあるからこそ仕事の依頼をするのです。

私もよく依頼をしますが、逆に依頼されることも多いのです。

つまり、人脈つくりとは人数ではないのです。
まず自分を知ってもらうには継続的に同じ人と会える場所へ自分が出向き、続けることです。

その中で、新しい出逢いが生まれ、継続してお会いする中で互いに互いを知っていく。そして普段の行動や人柄から信頼を作っていくことが経営者がすべき人脈つくりです。

物やサービスは溢れています。
ネットで検索すればより良い物は毎日生まれているのがわかります。

その中で自分と言う価値。自社という価値を知っていただくには、まず経営者である自分自身が学びの場へ身を投じることができるかどうか。
そして忙しい中でもその時間を作り継続していくことができるかです。

成功している経営者は何かしら学びの場へ継続的に参加されています。

出逢いは多いけれどなぜか仕事に結びつかないという人は、人脈つくりの根底から見直すべきです。

また女性に多いのはお友達と参加する、というケースです。
こちらもぜひ「おひとりさま」で飛び込んでほしいと思います

誰かがいるから、ではなく。
ひとりで誰も知らない会へ身を投じることは勇気がいるかもしれません。

しかし経営者は「あなた」なのですから。
ひとりで行くからこそ、自分にも甘えがなくなり責任ある行動がとれるようになります。

出逢いは単なるきっかけ。
そのから先、自分自身を知ってもらうためにすべきことは、普段のあなたの姿を知ってもらうことです。

交流会より学びの場。
深い人脈をつくるために、ぜひやってみてほしいと思います。






若い世代の人の仕事の悩みの中に多いのは「効率よく仕事ができない」という悩み。

「効率よく」といっても色々ありますが、特に多いのは「時間内に仕事をしっかり終わらせることができない」という悩みです。

本人は手を抜いたりしているわけでも、サボっているわけでもありません。
しかしどうしても、時間内にその日の仕事を終えることができず自分でもどうしてよいかわからなくなってるのです。

上司は「段取りを組みなさい」とか「もっと時間管理をするように」とアドバイスをしていますが、その「方法がわからない」ので上司のアドバイスも無意味なものになってしまっています。

上司から見れば「なにをやっているんだ?」というような事に時間を割いているケースが多く手際の悪さや準備不足などが目についてしまいます。

このような場合、「段取りを考えなさい」という言葉では考えられないのです。
本人は考えているつもりですから、同じ習慣を繰り返すだけで改善は生まれてきません。

時間管理ができない部下への効果的な指導法はいくつかありますが
今日はその中でもまずはじめにするべき指導法を書いてみます。


【時間感覚を体感させる】
時間管理ができない部下の場合、多くは自分のいましている業務に対して、自分がどれくらいの時間で出来るのかを分かっていません。
例えば、見積を作ってお客様へメールで送り電話確認する。という作業があったとします。

時間管理ができない部下は、まず「見積作成」に自分がどれくらいの時間を要するのか理解していないので曖昧な時間管理をするのです。30分で作成してメールをして電話を入れたらいいか。という感覚です。しかし見積は意外にも手間取り1時間経過する、または途中で何か別の仕事が入り段取りが狂うなどが発生し、できなくなっているのです。

まず、明日一日でやるべき内容を書き出させてみてください。
そして15分単位で一日のスケジュールを組ませます。

ここで大事なのは1時間単位や30分単位にさせないことです。必ず15分単位にして翌日のスケジュールを書かせます。

そして明日必ずしなければならない優先順位を書かせてみます。

翌日は実際に書いたスケジュール通りに仕事をしてもらってください。
ただ、計画したひとつひとつの業務時間と実際に行動した時間にズレがないかを昨日書かせたスケジュールに書き込ませます。
10分オーバーしたら+10と書くのです。10分早く終われば-10と書かせてください。

これを実施することで実は自分がアタマの中で考えていた時間管理とのズレが明らかに出てきます。3社に電話をするという作業に1件5分の15分と想定していた場合でも、実際には45分かかったというケースも非常に多いのです。

部下がいままで自己管理していた自分の仕事時間。
実はそこに落とし穴があり時間効率が悪くなっているのです。
そこを知らずにいくらアタマの中で「時間管理しよう」と努力しても自分を知らない限りは改善に繋がりません。

そのために業務ひとつにかかる時間を一度しっかり知る時間を作らせるのです。
毎日すればもちろんいいですが一度上司が見ながらさせてみると「気づき」を得ます。

資料を調べるのに意外と多くの時間がかかっているのであれば、それは資料を普段からまとめるなどの改善が必要になり仕事をするうえで何が自分に必要かも理解できます。

1時間や30分という大枠で考えるのではなく15分単位で仕事をする時間を考えると仕事のスピードが変わるだけではなく自分が15分でできる内容を知ることができるのです。

「時間管理しなさい」ではなく「自分がひとつの仕事に何分かかるのかを知る」こと。

これを実施すると多くの人は
「ここにこれだけの時間がかかっていたんだ」と驚きます。
「やってみて初めてわかった」という人が大半です。

この「気づき」から次へのステップに繋がります。

「管理しなさい」「段取りよくしなさい」「優先順位を決めてやりなさい」もちろん正しいことです。しかしそれが理解できていれば、きっと上司に言われなくてもできているはずなのです。

どうすれば時間管理できるようになるのか。
そのための一歩は「自分の仕事におけるスピードを知る」ことが先決ですね。

ある企業では、社員全員にこの研修を受けていただきました。
すると翌日から会社の動きが早くなり、全員が時間を意識するようになりました。効率の良さとは「効率よくしなさい」ではなく「時間を知る・時間を体感する」ことが一番の効率に繋がります。

これだけでも、かなり効果がありますので、ぜひ取り入れてみてください。