2:別室受験など広がる配慮 障害者差別解消法で公立高入試 | 化学物質過敏症 runのブログ

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愛知県は二〇一六年の入試で、延べ百六十七件の配慮をした。

音に過敏な発達障害の子には、音を遮るイヤーマフの持ち込みを許可したり、障害の特性で、空間の認知が苦手な生徒には、数学の図形の問題を同程度に難しい計算問題に置き換えたりした。

障害のある生徒の高校進学を阻む無理解がまだあると報告された愛知「障害児・者」の高校進学を実現する会の総会=名古屋市北区で

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 病気や一時的なけがも配慮される。通常は机の上に置いてはいけないタオルを、多汗症の生徒に認めた。

過去には、化学物質過敏症の生徒の集中力を妨げないよう、試験前のワックスがけを控えた。「配慮した生徒と、他の生徒が不公平にならないよう、過去の例や医師の所見、中学でどう配慮を受けてきたのかを参考に配慮の内容を決める」と担当者は説明する。

 高校を受験する障害のある生徒は全国で増えている。

文部科学省によると昨年春の公立高校の入試で、障害に応じて試験時間の延長や別室受験を認めた学校は全国で延べ二千九百五十二校。四年前に比べ28%増加した。

「障害に適切に配慮する考えが広がっている」と同省の担当者は分析する。

 会場の座席の位置やヒアリング試験での対応など、聴覚障害への配慮が約四割を占める。

数は少ないが、学習障害(LD)への配慮がこの四年で、九校から六十五校に急増。

出題文へのふりがな振りなどだ。

 一方、「障害への配慮を考慮せず、『その障害で進学は無理』と中学の教師に言われたり、進学先でどのような支援を受けられるかが分からなかったりして、受験を断念するケースがまだある」と指摘するのは、愛知「障害児・者」の高校進学を実現する会の川本道代さん。

会は、障害のある子の受験に向けた相談会を毎年、開いている。

川本さんは「高校生活で受けられる配慮の一覧表を県教委が作るなど、不安を減らす工夫をしてほしい」と話す。

公立高校入試での配慮を求めるため、中学から提出される愛知県の申請書の見本

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◆大学も対応でも申告しづらい
 大学入試ではどうか。

日本学生支援機構によると、二〇一六年五月現在で大学と短大、高等専門学校に通う障害のある学生は約二万七千人。

「病弱・虚弱」に分類される人が最も多くて34%を占め、精神障害、発達障害などが続く。

 これらすべてに入試の配慮は必要ないが、日本福祉大の学生支援センター長を務める柏倉秀克社会福祉学部教授は「弱視や難聴で、配慮を受けられるのに、申請なしで受験し、入学後、実は障害があると明かす学生がまだ多い。障害を申告すると、不利になるのではと思い、言い出せない状況がある」と指摘する。

 視覚障害の生徒向けの点字での試験では、通常、読み取る手間を考慮して、試験時間を延長する。

試験の長時間化による体力の消耗を配慮し、試験問題を精選して、学力を測る大学もあるという。柏倉教授は「入試や入学後の配慮にも大学でばらつきがある。

障害による差別を禁止した障害者差別解消法の徹底が望まれる」と話している。

 (佐橋大)

 

runより:化学物質過敏症だと症状で記憶が引き出せないとかボケたりするのでちゃんと対応してもらえないと実力が発揮できなかったりします。

是非とも全国で考慮してもらいたいと思いますね。