不純物の発癌性
グリホサート製品であるラウンドアップの表面活性剤中に、発癌性のある 1,4-ジオキサンが含まれているといわれている。
モンサント社もエトキシ化表面活性剤中に過去の製剤中に痕跡量存在したことを認めており、現在では「検出が困難な」極度にわずかなレベルに減らすことができたという(Monsant Company 2001)。
1,4-ジオキサンは、NTP により「人間の発癌物質として合理的に予測される」ものに分類されている(National Toxicology Program 2000)。
ジオキサンは経口投与により雌雄のラットで鼻甲介(鼻の中のでっぱり)で扁平上皮癌を、雌ラットで肝細胞腺腫を発生させた。
別のラットの経口投与実験では雌雄で肝細胞がんを発生させた。
テンジクネズミの経口投与では雄で肝細胞癌と膀胱癌を発生させた。
マウスではプロモーターとしての性質を持っていることが示されている。
腹腔内に投与すると、雄マウスで肺腫瘍の増加を招く。
ジオキサンは、溶剤として意図的に使われる他に、酸化エチレンやエチレングリコールの縮合反応の副産物として消費製品に入り込むことがあり、米国消費物資安全委員会(CPSC)によると、洗剤やシャンプー・表面活性剤・医薬品製造中に形成された 1,4-ジオキサンに消費者が被ばくする可能性があるという。
CPSC は痕跡量であっても懸念があるとしている。
日本では環境中から検出されている(環境庁 1999)。環境庁の検査では 1998 年に 102 検体中 70 検体と高率に検出されている。