3.3有訴者全体と対照者との比較 現在アレルギー症状がある有訴者は75.2%、対照者は38.8%であり、明らかな有意差があった(p < 0.001)。
平成 15年の全国を対象とした報告(厚生労働省, 2004b)では、アレルギー様症状があった者は 35.9%であった。
これに対して本症の有訴者のアレルギー症状を持つ人が75.2%(209人)、本症の発症 前からアレルギー症状を持っていた人が 58.2%(162 人)いたことから、本症の有訴者にはアレルギー 症状を持つ人が多いことがわかった。
ライフスタイルについては対照者の方が運動不足、睡眠不足であると答えた人が有意に多かった(p = 0.016, 0.041)。
自宅内の喫煙環境は、本人もその家族も吸わない有訴者が68.3%おり、対照者の55.8%よりも多か った。
飲酒状況は、飲まないかほとんど飲まない有訴者の合計が86.3%で、対照者の62.4%より多か った。
自宅内の喫煙環境、飲酒状況には有意差が見られた。(それぞれp = 0.011, p < 0.001)。
また、 有訴者は約90%が喫煙歴はなく、調査時の喫煙率は0.7%であった。
平成14年の国内女性全体の喫煙率は10.2%、50代女性では9.4%(厚生労働省, 2003b)であるのと比較して大変少なかった。
また、有 訴者の家族が喫煙している割合は 31.7%以下であり、現代の国内男性全体の 43.3%、50 代男性の 48.1%と比較するとやや少ないことがわかった。
飲酒状況は、飲まない有訴者が60%以上であり、対 照者の21.8%と比較して非常に少なかった。