26 ;科学的根拠に基づくシックハウス症候群に関する相談マニュアル(改訂版) | 化学物質過敏症 runのブログ

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3.3.3. 高湿度 

室内環境が高湿度(高相対湿度)であることにより健康リスクが生じている、もしくは生じる可 能性があることは、ダンプネス(結露の発生などの室内の部分的な湿度環境が悪化した状態)とし てとらえられています。

高湿度により細菌・真菌等の微生物が増加することが、直接の感染症やア レルギーの原因となり、間接的にはダニ・微生物で述べた微生物の成分や代謝物による影響も考えられます。

また、建物の構造物に変成をきたすことにより、2-エチル-1-ヘキサノールといった刺激 性の化学物質が放出されることも報告されています。 

湿度環境の指標としては、 

1結露 

窓や壁面に生じ、真菌等の微生物が繁殖しやすい環境となります。また、建物の構造物が化 学的変成することにより、化学物質を産生し健康に影響することも考えられます。 

2 水漏れ、洪水による浸水 建物の構造的な欠陥や損傷等による雨漏り、水道管の破裂、水道栓を閉め忘れること、洪 水による浸水後などは、構造物に過度の水分を与えることにより、建物の構造物が化学的変 

成を起こし真菌等の微生物が繁殖しやすい環境となります。 

3 カビ臭さ 

可視範囲に真菌の増殖がなくても、真菌による汚染が生じている指標となります。 

4 可視できるカビの増殖 

風呂場ではある程度のカビは生じると思いますが、室内の壁や床などに生じる場合、湿度 環境がかなり悪化していると考えられます。 

湿度環境の改善には換気を十分行うことが重要で、その他、なるべく洗濯物を室外に干すように する、乾燥機を使う、多くの観葉植物を室内に置かないこと、などにより結露を防ぐように心がけ た方がよいでしょう。

台所を使う場合、調理時だけでなく、洗い物や炊飯のときにも換気扇を使い ます。開放型のガス・石油ストーブの使用は非開放型(排気を外に出すタイプ)に比べて湿度を上 昇させる原因となります。

また、雨漏りなどには、原因となる部位の工事、また雨漏り、水漏れ、 洪水などで損傷を受けた建物構造物にも工事により対策を行うことが有効となります。