変わり続ける化学物質に向き合うために4 | 化学物質過敏症 runのブログ

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6.どんな毒性症状か予測し方:有機化合物は無限に種類が多い、分子の形態で系統的に
 これまで書いてきたことは、毒性情報がある化合物についての調べ方です。
この間、読者からのメールがありました。

「産業衛生学会の許容量の表を見るとわかる、というので調べたけれど、出てないのです」と。

そうですね、使われている有機化合物の種類は身近でも10万種ぐらいと言われていますけれど、産業衛生学会で許容濃度を決めて表にして発表しているのは200種ぐらいですから、許容濃度を決めてない化合物の方が圧倒的に多いですね。

その他の厚生省SDSや環境省化学情報ファクトシート等で書かれている化合物種類も少ないです。

では、遭遇した有害製品の成分化合物が分かったとしても役に立たないではないか!と叱られそうですが、ちょっと待ってください。

まだ奥の手があります。
有機化合物を認識するには個々の名前では、種類が多すぎて覚えきれないです。

xxxは毒だから気をつけなさい、と言われてそれだけ覚えて気を付けても、何千万種もある有機化合物には同じぐらい毒なものが沢山あって、気をつけようがないじゃありませんか。
でも、有機化合物の毒性はその構造の形の毒部分で分かるのです。
有機化合物の毒性を知り、注意するには分子の形に含まれる毒部分の特徴を幾つか知Rのがコツです。

舌を噛みそうな長ったらしい名前にこだわらなくても良いのです。
有機化合物のそれぞれは、別称という別の名前を持っています。

なめの付け方には、構造から名付けたものと、通称とがあります。

身近に多い有機化合物は通称を持つものが多いです。
例えば、エチルアルコール、(エタノール)
    p-ジクロロベンゼン、(パラゾール)
    メチルベンゼン、(トルエン、トルオール)
    ジメチルベンゼン、(キシレン)
    トリクロロエチレン、(トリクレン)
    フェノール、(カルボール、石炭酸)
    トリクロロメタン、(クロロホルム)
    トリクロロフルオロメタン、(フロン-11)
    塩化炭酸、(ホスゲン)
    トリクロロメタン、(クロロホルム)
    カルボキシル水素酸、(ギ酸)
    ポリテトラクロルエチレン、(テフロン)
1,2,4,5,6,7,8,8-オクタクロロ-3a,4,7,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノイデン、(クロルデン)
0,0-ジエチル-0-(3,5,6-トリクロル-2-ピリジル)ホスホロチオネート、
                               (クロルピリホス)
    など。
普通は通称を使います。

通称ではひとつづつの情報がバラバラで化合物の性質がどんなものかわかりません。

一方、ややこしいけれども構造名では、炭素・水素もしかしてさらに酸素・窒素がどんなつながり方をしているか、或はさらにリンや硫黄、天然有機化合物にはない塩素、フッ素、臭素、水銀、ヒ素、重金属類が入っているかどうか、等が名前に書き込んであるのです。

ちょうど、その人の血統が何代か前まで書き込まれているようなものです。
でも面倒ですね。

読むだけでも。

人の名前が長くても覚えきれません。

顔の作りで、ああ、誰々さんの家系の人だ、と感じる方が早いではありませんか。