・線維筋痛症の種類と症状
線維筋痛症のみがあるタイプと、リウマチなどの病気によって起こるタイプに分かれます。
リウマチなどの病気では、関節リウマチとSLEという病気に合併することに多いです。
そのため、リウマチ専門医が診療に当たることが多いです。
主な症状は
全身にわたる痛み
頭痛
筋肉痛や筋力低下
睡眠障害やうつ状態
関節痛
など。多くの場合、症状はよくなったり悪くなったりを繰り返します。特に関節痛があるため関節リウマチと考えてしまったり、実際にそう診断されてしまうこともあるようです。
また、線維筋痛症と関節リウマチが合併することもあるので、関節リウマチとの関係は、診断する上でも非常に大事になってきます。
この線維筋痛症の痛みは、本人にしか判りませんが、体を動かすだけで痛みが全身に走ります。
高圧の電気が流れたような痛み、息ができないような痛み、意識がなくなるほどの痛み、風が当たるだけで痛む、死んだ方がましだと思ってしまう痛みなどと表現されるような、非常につらい痛みが特徴です。
痛みは本来、体にとって外的刺激に対する防御反応ですが、その反応が過敏になると全身に痛みが走り、ひどい場合は痛みのために体を動かすことができず、寝たきりになってしまうこともあります。
全身の18カ所(圧痛点)に約4kg程度の圧力を加え、痛みを感じるかどうかを検査します。
11カ所以上で痛みを感じ、それが3カ月以上続く場合、線維筋痛症が疑われます。
線維筋痛症には、誘因や背景があるので、問診を行って特定していくことになります。
血液検査では異常の無いことが多いのですが、関節リウマチやSLEなどとの合併などを検査します。
■圧痛点(アメリカリウマチ学会1990年の基準)
後頭部
首の下の部分
2番目の肋骨のあたり
肩甲骨のあたり
肘のあたり
腕のあたり
親指のあたり
腰の骨の部分
足の付け根のあたり
膝のあたり
病院検査を受けに行く前に、心配な症状がある場合は、上図を参考にしてそれぞれの部位を軽く押さえて見てください。
11カ所以上で痛みを感じる場合は、線維筋痛症の可能性があります。